単気筒ライダー(だった男)のひとりごと

愛犬チビ と CB400SSライダーだった前期高齢者の日々

2019夏 仲間たち(1/3)姫神山

2019-08-24 | 盛岡・岩手・ラグビー仲間

 

三年越しに叶った。

滝沢インター近くのコンビニに全員集合し、渋民の啄木記念館の駐車場に車を止めた。

ここからは、オサムの車に便乗して一本杉園地キャンプ場に向かう。

 


 

ヤスとオサムとボクの三人かなあ・・と思ってたところに、キクちゃんも加わった。

ヤスは、キクちゃんが来ることを、昨日、ボクが口にするまで知らなかった。

マジか。この連絡網の不徹底さ、妙に可笑しい。

 


 

管理棟に置いてある入山者名簿に四人の名前を書いた。

一丁前の登山愛好家になったような気分。

 


 

9時45分スタート。

それなりの覚悟はそれぞれにしているけど、心配するこたーないって。

おれら、最強のラガーマンだぜ。

 


 

出発してまもなく、明るい草原のずーっと遠くに姫神山の頂が見えた。

マジ、あそこまで行くのかあ・・・

 


 

ヤスー! ちょっと速くねー。

これじゃあ、キクちゃん、もたないよ。

 


 

快晴とまではいかないけど、木漏れ日が差すコンディションに気分も高揚する。

台風の影響を最後まで心配していた。文字通り、千歳一隅の好機に恵まれた。

 


 

「二百年ぐらいは経ってんじゃない」と、うん蓄を垂れるオサム。

そう、山は全くのド素人のボク等三人にとって、オサムが頼り。

今回のリーダーは、オサムさん。

 


 

登り始めて20分ほどで、膝に手を当てるヤス。

筋肉が慣れるまでのこのぐらいの時間が一番きついんだよ。

ヤスを除く三人が、うん蓄を垂れる。

 


 

大丈夫ー?! ちょっと、ヤバそう。

力が入らないようなことを言っていた。

 


 

オサムが今日のために買って来た「岩手県の山」を開きながら、この先をガイドしてくれた。

「いまここで、ここから何分で五合目、あともうじきだからあー。頑張ってヤッさん!」

さすが、リーダー。

 


 

これも山登りの鉄則なんだって。

「今の限界が解るって、立派だよ」って、キクちゃんがヤスを褒めた。

一人で下りるヤスが少し心配になったけど、冷静なヤスのこと。大丈夫・・・・

 


 

登り始めて35分。五合目にたどり着いた。

下りてきたおばさんグループに遭遇。カメラを渡し撮ってもらった。

夏休み最後の週末。人も多かったけど、子供の少なさが意外だった。

 


 

ボクは、格好から入るってこたあ、しないんだ。

にやけているのは、「姫神のひと」と言葉を交わしたからじゃないぜ。

いいなあ、素敵なひとだったなあ・・って繰り返すボクに、「おまえ、バカかあ」はねえだろ。

 


 

元気、もりもり。

終始、不安気だったけど、ここまでくれば大丈夫だよ。

正直、ボクは心配していなかったよ。キクちゃん、筋肉も関節もしなやかだもの。

 


 

オサム、何故、背を向ける。

ここは手を差し出すところだぜ。

でも、今日はコン先輩がキクちゃんを支えていると思うよ。

 


 

登り始めて1時間40分。

「あと、もう少しだからあ!」と、励ますリーダー。

 


 

頂上のちょっと手前。急に視界が開けたあ!

たまらず、それぞれに記念撮影。

そうかあ。スマホは自撮り画像を見ながら押せるんだあ。

 


 

ボクの安いカメラじゃあ、これが限界。

キクちゃんの腕のせいじゃない。

でも最高の記念になる一枚だよなあ。

 


 

登り始めて1時間50分、1123.8mの姫神山山頂に到達した。

なんとなく呟いていたことが、本当に実現したことに感激しているボクです。

 


 

みなさんの顔が、全員笑顔に満ちて穏やかだ。こんな人だかりって、ありそうでないかも。

格好を見ても、山慣れした人たちだってわかる。

ボクなんかは、旅先の居酒屋の暖簾をくぐった一見さんみたいなもん。

 


 

想像はしていたけど、このパノラマを観たくて登って来たんだ。

「このぐらい雲があった方が、かえっていいよ。壮大な雲の景観も堪能できるし・・」

口惜しまぎれの強がりを言ってみたけど・・、もう少し晴れてたらなあ。

 


 

岩手山の東側に「七時雨山」が見えた。

ボク的には、「次は、七時雨山」だけど、今、誘ったらドン引きされるかもなあ。

名前に魅かれた山だけど、七時雨の名は伊達じゃない。慎重に考えないとね。

 


 

岩手山に背を向けるように東の北上山系の方に目をやると、風車群が微かに見えた。

葛巻高原かあ。平庭があって、山形村を越え、その先の久慈、小袖海岸・・、あまちゃんだあ。

ボクの気持ちが、三陸の海まで飛んじゃってる。

 


 

1千メートルを超えた岩だらけの山頂に多くの蝶が舞ってるって、ボクには意外だった。

でも、待てよ。羽根を広げて留まるのは、蛾かあ?

「蛾じゃないよ。舞い方が蝶だよ。」と、オサムとキクちゃんは言うけれど。

 


 

高名の木登りの教えじゃないけど、登る時から下りのことは考えていたよ。

達成感に満たされた後のどうでもいい感、やっつけ仕事的な脱力感は、要注意。

湿り気のある濡れた下り坂は用心しないと大けがの元。

 


 

まあ、この様子じゃあ、無気力とか脱力感とは無縁だよ。

下りたあと、「一週間分は笑ったわ。」とキクちゃん。

いやいや、ボクは、少なくとも、半年分は笑ったよ。

 


 

午後1時35分。

一本杉園地キャンプ場の駐車場で待つヤスの姿を見つけ、正直、ホッとした。

キクちゃんの「顔色よくなかったよ。」が気になり、何度も電話したのに、出ねえしっ!

「みんな静かに下りてくるのに、どこのガヤのグループ・・と思ったら、やっぱり」だとよ。

 


 

一応、勝利のVサイン・・、二人だけかあ。

リーダー・オサムのチョットだけ苦虫かみつぶしたような顔。

「スリッパじゃだめだよ、Okaさん。」のアドバイスは、今後に活かしましょう。

 


 

近くの「ユートランド姫神」に寄ったら、こんなところで出身高校に出会うとは。

訊けば、盛岡で高校文化祭の大会があって、ここが宿泊所になっているとか。

どうでもいいけど。

 


 

特にこれといった特徴のないお湯っこでしたが、ぬるめの肌触りのいいお湯っこだった。

もう少しゆっくり湯に浸かっていたかったけど、みんな、早いんだよ。

さあ、あとは盛岡帰って、「いかり」でグイ―ッだね。

 


 

今までは、遠くから「優美なお山だなあ。」と眺めるだけだったけど、この瞬間から変わる。

ああ、姫神山ねえ。なかなかいい山だよ。初心者にはちょうどいいんじゃない・・なんてね。