仙岩峠を岩手県側に下りて間もなく、目に入った案内板に導かれ、山道にそれた。
国見温泉は、気にはなりながら、何故か、一方的な思い込みで、足が向かなかった。
「イチゲンさんが入りづらい、うるさいオヤジが経営する居酒屋」的な感じかな。
国道の入口には、温泉まで7キロの表示。
この「山の奥」感が、もっと長い距離に感じさせる。
見えてきた建物は、多分、TVの温泉番組によく出てくる旅館でしょうか。
初めてのボクは、取りあえず、一番奥の方まで入っていた。
「おいで。こっち、こっち。」とでも言うように手招きする、ケバイおばちゃん。
芸能人に例えると、「いくよくるよ」の痩せているほうに、風貌雰囲気がそっくり。
圧倒されるようにオバチャンに導かれ、オートバイを停めたのは、「旅館森山荘」。
この温泉には、ここをベースにする登山愛好家も多く集う。
左側が受付と休憩所。温泉は、まっすぐ奥の建物だった。
「露天は少しぬるいよ。」と、今いくよさんが言う通り、今日の天候では、ちょっと無理。
これが、「国見温泉」を一躍全国区にした「エメラルド・グリーン」かあ。
内湯は男女分かれていて、三人ぐらいがせいぜい。意外と小さかった。
常連のオジサンが「今日はちょっとぬるいな。」というように、そんなに熱くはない。
湯の華が漂い、ほのかな硫黄の香り。ゆっくり、いつまでも入っていたいお湯っこ。
間伐材かな。真ん中が削られた手作りの枕。ありそうでない。初めて見た。
本日は、オジサンオバサン、いや、おじいさんおばあさんだけ。
ボクなんざあ、まだ、鼻たれ小僧。その分、ゆっくり、落ち着いて温泉を楽しめた。
遠くに、鋭く尖った頂がふたつ。何ていう山だろう。右は「鳥海山」かなあ。
駒ヶ岳湧水? ここは岩手県。岩手山エリアだと思っていた。
湯上りに一口。「うまーい!!」。 ポリタンクにお持ち帰りのお父さんがいた。
この辺りは、もう、晩秋。冬が近い。
今くるよさんも、「今年は、もう、終わりだよ。」
寄るつもりじゃなかったけど、これで、「ああ、あの国見温泉ねえ・・」と人に言える。
そして、温泉以上に感動したのは、このアーチ橋。素晴らしい景観に出会えた。
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