てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

エコ買い

2007-01-03 23:30:16 | 暮らしと生活
 《賢い主婦はスーパーで手前に並んでいる古い牛乳を買う。》
 これは2006年度「新聞広告クリエーティブコンテスト」で、964人1,379点の応募の中から選ばれた最優秀作品のコピーである。
 日本新聞協会が随時全面広告を掲載しているので、お目に留まった方もあるのでは。

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 《賢い主婦はスーパーで手前に並んでいる古い牛乳を買う。》

 牛乳パック容器を形どったグレーのイラストの正面に、上記の文章が白抜き文字で書かれている。更にこの牛乳パックの左下に小さな文字で、次のように続く。


自宅の冷蔵庫に新しい牛乳と古い牛乳があれば、どちらを飲みますか?

古い牛乳からですよね。
賞味期限が過ぎて、棄(す)ててしまうのがもったいないからです。

しかし、スーパーでは新しい牛乳を選んで買っていませんか?

新しい牛乳から売れていくと、そのぶん古い牛乳は売れ残ってしまいます。
日本では毎日約2000万人分の飲料が、賞味期限切れなどの理由で棄てられています。

できるだけ、売り場の手前にある古い牛乳を買いましょう。
飽食や贅沢(ぜいたく)を見直すことで、飲料輸送や焼却処分時の環境負担を減らすことができます。

ムダを減らして、CO2排出量を減らしましょう。

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 この広告を巡って、私の耳に反論が入ってきた。
 『個人の意見として述べるのは勝手だが、公的機関である社団法人日本新聞協会が大々的に意見広告を掲載するのは、如何なものか?これは生産者(売る側)の勝手な論理で、消費者(買う側)からすれば衛生管理面を優先する。特に生鮮食料品など当然新しいものから求めるはず…。』というものである。

 広告主日本新聞協会の審査員のコメントには、『「環境」というテーマは難しい。へたをすると既視感のある絵とお題目のようなコピーを唱えるに終わってしまう。が、今回はそんな心配をふっ飛ばす快作「エコ買い」が現れた。棚の奥から新しい商品を取るという行為は「私もしている」と罪悪感を持った。古い順に商品を買うことがエコだという視点にハッとさせられた。制作者個人のフィルターを通して環境を自分ごととして考え、結果、読者に具体的に実感を持って訴えることに見事に成功している。』と10人の審査委員全員が絶賛している。

 なるほど大抵の人は、このコピーを見て、
 『本当に自分勝手な行為だった。』
 『飢餓で苦しんでいる人たちのことを思うと、罪悪心を覚える。』
 『環境を少しでも良くするため、古い牛乳から買っていこう。』
 『贅沢・無駄を省いて、地球に優しく。」
 『小さなエゴが大きな環境破壊へつながっていることを意識しなくては…。』というような反応が大半だろうが、一方で、反論があることも事実。
 さて、あなたのお考えは如何?

【参考サイト】
新聞広告クリエーティブコンテスト
古い牛乳
賢い主婦はスーパーで手前に並んでいる古い牛乳を買う
山ちゃんの食べもの考

コメント (12)
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