

北の富士 浅野忠信
お正月のこと、アバターゲームに興じる長男ところの孫たちの観察眼に感心した。
「アバター」とは用意されたTV画面上の仮想空間で、自分の分身として顔、髪型、服装、装飾品などを自由に選択して作成できるオリジナルキャラクターのことである。
孫たちは家族夫々の特徴を見事にとらまえ、有名人に見立てて再現してみせる。それによると父ちゃん(長男)は、“浅野忠信”であり、じいちゃん(小生)は“北の富士”だそうだ。
親から見た長男のイメージは“吉岡秀隆”だったのだが、“浅野忠信”とはいい得て妙だ。見分けがつかないほど酷似している。
一方、自分の顔については大抵鏡で見るので“北の富士”はどうかな?体形のことなら分かるが!と思ったが、「顔だけでなく、(大相撲解説での)しゃべり方や醸し出す雰囲気も似ている」と長男までが一緒になって同調する。
長男のことを見事に捉えていただけに、孫たちの眼にはそう映るのかと思いを新たにした。
ただ百歩譲って“北の富士”と“浅野忠信”を並べてみると、どこからみても二人に共通点が見当たらず繋がらない。「親に似ぬ子は何とやら」というが…。 (文中敬称略)