
集力山 清福寺 吉祥院(赤磐市周匝)
滞りなく義母の7回忌法要をすませた。とはいえ、夫々に事情があり、親戚も呼ばず義父と私たち夫婦の3人だけで、菩提寺である赤磐市周匝(すさい)の吉祥院において。
住職は先代の孫の婿で、若いながら、読経の前後には必ず振るった説法がある。
「今日は荒れるとの天気予報に反して、前倒しで穏やかな日和となりました。法事といえば、普通は坊さんが出向くが、今日の様に時には、お寺へもお出かけください。電話は便利だけど、直接会って話すのはもっといいように、ご本尊さんの前で手を合わすのはいいことです。」
「昨今の教育現場の荒廃を耳にするにつけ、仏門に携るものとして義務のようなものを感じます。」
最後に義父が、「この歳でお経を知らないが、毎朝手を合わせてお茶とご飯を供える時に、南無大師遍照金剛と唱えればいいのか?南無阿弥陀仏がいいのか?」の問いかけには、「南無大師遍照金剛で十分です」といわれ、納得したようだ。
その義父は、帰りの車中「これで肩の荷が下りた。ありがとう」と、ホッと安堵の表情を浮かべた。
