てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

おくやみ欄

2008-05-08 09:21:28 | ビジネスと社会
 20数年も前になろうか、職場で「新聞はどの記事から読み始めるか?」が話題になったことがある。それぞれにスポーツ面、社会面…と関心のある記事を中心に読むと答える中で、K川先輩は「おくやみ欄と死亡記事に一番に目がいく」とユニークな答えが返った。その頃のK川さんは50歳になったばかりだろうか、奇異に感じたものだった。

 いつの間にかわれら夫婦揃ってその歳を過ぎ、気が付けば「おくやみ欄」を見るようになっている。3月には、仕事がらみで付き合いのあったK住さんの訃報を知り、すぐさま駆けつけ告別式には間に合わなかったものの、焼香し霊前にお供えを手向けた。

 今朝は3人の倅が散々お世話になった親●舎塾のK谷先生が61歳の若さで急逝されたと知った。あまりの突然の訃報が信じられないでいる所へ、出勤前に新聞を見た三男からメールが入り、電話でお互いに驚きあった。朝一番でお悔やみに駆けつけた。
 昨年1月、脳梗塞(わが長男のすぐ後)に倒れながらも、「いつまでも君達と一緒に」と色紙に認めてリハビリに励み、左手で黒板に向うと復帰を目指しておられたが、今年になって肝臓がんに取り憑かれ不帰の客となられた。塾の方は奥様と先生の親友が遺志を継いでおられる由。

 山陽新聞おくやみ欄の歴史は古く愛読者が多いので、ほどなく他紙も追随した経緯がある。ところがギフトショップを始め、石塔屋や仏壇屋など業者が商用に使うため、遺族から不満の声も出始め掲載を止めた新聞社も出て来た。
 冠婚葬祭の中でも“葬”の情報については、連絡が漏れたばかりに失礼したでは済まされない。その点「おくやみ欄」には重宝しているが、不謹慎にも人の不幸を商売のネタにする心ない輩には困りものだ。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする