F君へ。
去年博士山の翌日登ろうとして雨で断念、今年もまた時期の早い降雪で断念、 「来年また登りにくればいいじゃないか」の話もありましたが、 登れる時に登ってしまおうと、昨日登ってしまいました。 登山の記録を写真付きで報告しておきます、次に行く時の参考にして下さい。
登山口の駐車場までのアプローチですが、昭和村側から大辺峠越えの林道コースは積雪さえなければ舗装されたしっかりした路面でまったく問題ないです。 気をつけるとすれば、林道の山側に側溝が設けられているので、嵌まり込まない様な運転をすることくらいです。
大辺峠南の昭和村側と北側の様子の写真ですです。
僕たちは只見町に宿泊した事情もあって、国道252号線を坂下方向に走り、JR只見線の会津宮下駅付近の国道から分岐する県道59号線、そして県道153号線を通り、間方のの先にある登山口へと車を走らせました。 国道から県道への分岐には「志津倉山」の私設案内板が設置されていましたし、登山口の駐車場に向かう途中にも同じような案内板が置かれていましたから、まず迷わないでしょう。 駐車場は8台分程度のスペースがありました。
志津倉登山口駐車場
登山道の入り口には志津倉山登山道案内図(Top写真)がありました。 登山道の傍らには遭難者の慰霊碑が2つもあるので、気をつけなくちゃと思いつつ設置されていた慰霊の鐘も鳴らして入山しました。
登山コースはご存知の様に大沢コースと細ヒドコースが有りますが、計画してあった大沢コースを登りました。 雨乞い岩を望む地点にある分岐で双子岩ルートを選んで進みました。 このコースは沢を左岸に渡ってから尾根を登り雨乞い岩の展望台に出ます。
雨乞い岩スラブ
そこから更に尾根を登った後ルートは小さな岩場のトラバースを含め双子岩基部に向かって下り気味に進んで行きます。
岩場のトラバース
双子岩を過ぎて暫く進むと右岸の大沢コースと合流するはづなのですが、沢に近い大木に記された赤丸付近でルートが読めなくなりました。 GPS軌跡のWP225周辺でウロウロした様子を見ていただけると思います。 沢を渡ってルートが続く場合、対岸のどこかには続くルートの臭いが立ち上っていたり、目印があるものですが... 雪も残っていたからなのか、対岸へ渡る地点に確信が持てないまま、もう少し先へ進むようなルートがあるか? 上部に進むのか? あれこれ探し回わり、最終的にこの付近から「沢を渡り、対岸の斜面を少し登れば大沢ルートが存在するはず」と決めて行動するまで大分時間を使ってしまいました。 歩き始めてすぐに天然なめこに出会って、きのこ目線にチェンジして歩いていたための遅れもありますが、ここでのルート決定の迷いで予定外の時間を浪費しました。
大沢右岸のルートへ斜面を登っています(非正規ルート)
正規の大沢コースの登山路に飛び出してから数分もしないうちに「しゃくなげ尾根コース」の標識が見え、いよいよ稜線への登りが始まります。 尾根の傾斜はそれなりにキツク、ロープが張られていたり鎖場があったりします、屏風岩の上部をなす尾根は屏風岩側を覗くと危険ですが普通に歩く分にはなんの問題も有りません。 そして手で木の根をつかんだりする急な登りも3本松のあたりで終わります。
三本松 急登もここで終ります
そこからは傾斜を緩めた登山道は山腹を斜めに登って行きます、雪は北斜面だけに消えずに残っていました。 なのでスリップ防止に時折笹をホールド代わりしたりする場合もありますが、単調に歩けば主稜線に出られました。
稜線手前の登山路
主稜線に出てから志津倉山山頂までの尾根筋は特別のことはありません。ぶなの林、林床に申し訳程度の笹が繁っているだけです。 2日前の雪も日が当たる所は殆ど消えていました。
尾根歩き
山頂の2等三角点や山名を記した角材標識の周辺は地面が何も無かったように広がっていました。 ここで昼食休憩していると後から郡山の住人が一人登って来ました。 僕たちが出会った登山者はこの人だけ、 カメラのシャッターをお願いした一枚が昨日のブログに載せた写真です。
山頂は東西に伸びる稜線を持ち、ぶなの林が広がっているのでその方角の展望はさえぎられています。しかし南面と北面は樹が切り払われて展望が得られ、近くは西山地熱発電所の水蒸気の立ち昇り、遠く磐梯山も望めました。まあ、ここらのあたりは日本アルプスの様な雰囲気の展望を期待する山域では無いですね。 「地味な展望地域」とでも呼びましょうか?
下山はこれまた計画書にあったルート「細ヒド」コースを下りました。 内心は「糸滝周辺の岩場で滑落事故が発生したりしているので注意!」の看板を見ていたので「様子の判っている登りに使ったルートを下るのが安全か?」と心の中では随分迷ったのですが、後続の登山者も居る事だしと、まったくの他人に保険を掛けて下山ルートを決めました。 実際に下って見た後の感想ですが、細ヒドコースは安全ルートです。 糸滝の脇の登山路も、少し下にある岩場に付けられた足場(林道脇のコンクリート擁壁に取り付けられるような鉄棒製)もまったく不安感無しで行動できます。
糸滝
糸滝 下方の鎖場
この山はぶなが主体の林相で下山ルートの途中には「ぶな平」の地名もあるほど、落ち葉たっぷりで気分良く歩けました。
ぶな平を歩く
兎に角元気なぶな達であるらしく、四角く大きな穴の開いた樹木や、鎖の支点に選ばれた樹木が傷口を塞ぐ様は感動ものですよ。
鎖を包み込む樹の幹
ぶなの樹の穴
GPS軌跡とWay Point。 左下の部分図は国道400号、昭和村の上平から大辺峠への林道が分岐する地点の図です
<コースタイム> [nnn]:GPS WP番号
09:30 登山口駐車場 を出発[222]
(途中登山計画書記入・投函、なめこ探しなど)
10:10 双子岩コース分岐
10:46 岩場トラバース点[224]
10:54~11:20 ルート探しで時間浪費[225付近]
11:20 しゃくなげ坂取り付き
11:33 鎖場[226]
12:00 三本松[227]
12:25 主稜線[228]
12:40 志津倉岳山頂[229] 着 13:08発
13:28 下山路分岐[230]
14:00 糸滝[232]
15:00 登山口帰着[222]
去年博士山の翌日登ろうとして雨で断念、今年もまた時期の早い降雪で断念、 「来年また登りにくればいいじゃないか」の話もありましたが、 登れる時に登ってしまおうと、昨日登ってしまいました。 登山の記録を写真付きで報告しておきます、次に行く時の参考にして下さい。
登山口の駐車場までのアプローチですが、昭和村側から大辺峠越えの林道コースは積雪さえなければ舗装されたしっかりした路面でまったく問題ないです。 気をつけるとすれば、林道の山側に側溝が設けられているので、嵌まり込まない様な運転をすることくらいです。
大辺峠南の昭和村側と北側の様子の写真ですです。
僕たちは只見町に宿泊した事情もあって、国道252号線を坂下方向に走り、JR只見線の会津宮下駅付近の国道から分岐する県道59号線、そして県道153号線を通り、間方のの先にある登山口へと車を走らせました。 国道から県道への分岐には「志津倉山」の私設案内板が設置されていましたし、登山口の駐車場に向かう途中にも同じような案内板が置かれていましたから、まず迷わないでしょう。 駐車場は8台分程度のスペースがありました。
志津倉登山口駐車場
登山道の入り口には志津倉山登山道案内図(Top写真)がありました。 登山道の傍らには遭難者の慰霊碑が2つもあるので、気をつけなくちゃと思いつつ設置されていた慰霊の鐘も鳴らして入山しました。
登山コースはご存知の様に大沢コースと細ヒドコースが有りますが、計画してあった大沢コースを登りました。 雨乞い岩を望む地点にある分岐で双子岩ルートを選んで進みました。 このコースは沢を左岸に渡ってから尾根を登り雨乞い岩の展望台に出ます。
雨乞い岩スラブ
そこから更に尾根を登った後ルートは小さな岩場のトラバースを含め双子岩基部に向かって下り気味に進んで行きます。
岩場のトラバース
双子岩を過ぎて暫く進むと右岸の大沢コースと合流するはづなのですが、沢に近い大木に記された赤丸付近でルートが読めなくなりました。 GPS軌跡のWP225周辺でウロウロした様子を見ていただけると思います。 沢を渡ってルートが続く場合、対岸のどこかには続くルートの臭いが立ち上っていたり、目印があるものですが... 雪も残っていたからなのか、対岸へ渡る地点に確信が持てないまま、もう少し先へ進むようなルートがあるか? 上部に進むのか? あれこれ探し回わり、最終的にこの付近から「沢を渡り、対岸の斜面を少し登れば大沢ルートが存在するはず」と決めて行動するまで大分時間を使ってしまいました。 歩き始めてすぐに天然なめこに出会って、きのこ目線にチェンジして歩いていたための遅れもありますが、ここでのルート決定の迷いで予定外の時間を浪費しました。
大沢右岸のルートへ斜面を登っています(非正規ルート)
正規の大沢コースの登山路に飛び出してから数分もしないうちに「しゃくなげ尾根コース」の標識が見え、いよいよ稜線への登りが始まります。 尾根の傾斜はそれなりにキツク、ロープが張られていたり鎖場があったりします、屏風岩の上部をなす尾根は屏風岩側を覗くと危険ですが普通に歩く分にはなんの問題も有りません。 そして手で木の根をつかんだりする急な登りも3本松のあたりで終わります。
三本松 急登もここで終ります
そこからは傾斜を緩めた登山道は山腹を斜めに登って行きます、雪は北斜面だけに消えずに残っていました。 なのでスリップ防止に時折笹をホールド代わりしたりする場合もありますが、単調に歩けば主稜線に出られました。
稜線手前の登山路
主稜線に出てから志津倉山山頂までの尾根筋は特別のことはありません。ぶなの林、林床に申し訳程度の笹が繁っているだけです。 2日前の雪も日が当たる所は殆ど消えていました。
尾根歩き
山頂の2等三角点や山名を記した角材標識の周辺は地面が何も無かったように広がっていました。 ここで昼食休憩していると後から郡山の住人が一人登って来ました。 僕たちが出会った登山者はこの人だけ、 カメラのシャッターをお願いした一枚が昨日のブログに載せた写真です。
山頂は東西に伸びる稜線を持ち、ぶなの林が広がっているのでその方角の展望はさえぎられています。しかし南面と北面は樹が切り払われて展望が得られ、近くは西山地熱発電所の水蒸気の立ち昇り、遠く磐梯山も望めました。まあ、ここらのあたりは日本アルプスの様な雰囲気の展望を期待する山域では無いですね。 「地味な展望地域」とでも呼びましょうか?
下山はこれまた計画書にあったルート「細ヒド」コースを下りました。 内心は「糸滝周辺の岩場で滑落事故が発生したりしているので注意!」の看板を見ていたので「様子の判っている登りに使ったルートを下るのが安全か?」と心の中では随分迷ったのですが、後続の登山者も居る事だしと、まったくの他人に保険を掛けて下山ルートを決めました。 実際に下って見た後の感想ですが、細ヒドコースは安全ルートです。 糸滝の脇の登山路も、少し下にある岩場に付けられた足場(林道脇のコンクリート擁壁に取り付けられるような鉄棒製)もまったく不安感無しで行動できます。
糸滝
糸滝 下方の鎖場
この山はぶなが主体の林相で下山ルートの途中には「ぶな平」の地名もあるほど、落ち葉たっぷりで気分良く歩けました。
ぶな平を歩く
兎に角元気なぶな達であるらしく、四角く大きな穴の開いた樹木や、鎖の支点に選ばれた樹木が傷口を塞ぐ様は感動ものですよ。
鎖を包み込む樹の幹
ぶなの樹の穴
GPS軌跡とWay Point。 左下の部分図は国道400号、昭和村の上平から大辺峠への林道が分岐する地点の図です
<コースタイム> [nnn]:GPS WP番号
09:30 登山口駐車場 を出発[222]
(途中登山計画書記入・投函、なめこ探しなど)
10:10 双子岩コース分岐
10:46 岩場トラバース点[224]
10:54~11:20 ルート探しで時間浪費[225付近]
11:20 しゃくなげ坂取り付き
11:33 鎖場[226]
12:00 三本松[227]
12:25 主稜線[228]
12:40 志津倉岳山頂[229] 着 13:08発
13:28 下山路分岐[230]
14:00 糸滝[232]
15:00 登山口帰着[222]