現役の頃の仕事の大半は電気回路・ハードウエア設計でした。 そして回路設計やそれに付随する回路の試作・テストなどは「やっていて楽しい」と感じながら仕事していたのものです。 それらを制御するプログラムも少しは作った事がありました。 当然開発言語の扱い方を習得するために色々な本も買い込んで読みました。 「オブジェクト指向開発講座」なんてタイトルの本で”クラス”、”メンバ関数”、”継承”、”多態性”などの文字列だけ眺めても何のことやら良く判らん事柄を学んだりもしました。 しかし、退職後は楽しかったはずの、電子回路を作ることも、プログラム作業も一切やっていません。 でも、何故か本屋さんに行くと小説、旅のガイドブック、経済誌などのコーナーの他にPCやプログラム開発言語のコーナーにも立ち寄ってしまうのです。 10日ほど前に「まつもとゆきひろ コードの世界 : 日経BP社」なる「Ruby」と言う開発言語を作った作者の本を買って来ました。いま、少しづつ読み進んでいるのですが、他の本を読んでいてもスッキリ理解出来なかった ”クラス”、”メンバ関数”、”継承”、”多態性”などの文字が気にならなくなりました。 前は、そのような単語に出会うたびに「どうして普段の生活の中で使われる平易な単語を振り当てないのか?」なんて、枝葉末節の事に頭が向いてしまったのです。 しかし、本書の著者は ” Rubyの設計は無類のプログラミング言語ファンである私が、古今東西の言語から、この機能は良い、あの機能はもうちょっと、などと取捨選択してきたものをバランスよく組み合わせて 云々・・・ ” と書くくらいの知識を持った上で本文を書いて下さっているからでしょうか、 余計な事を考える事なく、読み進む事ができるのです。 素晴らしい本です、 僕のこのブログの読者にはシステム開発部署の人達は居ないでしょうけれど、もし居たら、お勧めします。
ISBN978-4-8222-3431-7
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