夏場の燻製作り

2016-07-12 05:43:28 | 安曇野生活
 
溶けた脂で表面に出来るテカリ状態の少ない完成品

 今年の春先に燻製作りを指導して呉れたY氏の言葉に 「暑い時期には余り燻製作りしませんね」 があった。 それが何を意味するのか? その時は単に聞き流していた。 そして今回、 我が手作り燻製器による2度目の燻製作りは日中の気温が30℃ほどになる、「暑い盛りの燻製作り」と相成った。 具材は隣のオバサンと一週間前に仕込んだブロック肉、 昨日購入した魚介のホタテ、エビ、サーモンだった。

 作業開始は午前9時、 それに間に合わせるべく開始したコンロに炭火を起こす作業や炭火が安定するのを待つのに手間取ってしまった。 なんだか安物の炭のためか、 着火直後に盛んに黒煙を発生したのだ。 桜の燻煙剤を使用する前に、 そんな黒煙を燻製対象具材に浴びせたら、 燻製の仕上がりがどんな状態になるか? まず良い結果に結びつく筈は無いでしょう。

 黒煙が収まった後も木炭からは20cm弱の高さで炎が出続け, その炎はコンロ上部に設置した脂受け用の皿の底を舐める始末だった。 炎が収まるのを待っていたら、 どの程度時間が掛るか? それが判らないので、 炎を途中で遮断する様にコンロと皿の中間にスレート材を置いて処置、 第一段階の40℃での加温工程に取り掛かった。

 しかし、 燻製器内部を一様な温度、 40℃を維持するのが難しかったです。 天板に設けた煙出しの小窓だけでは直ぐに50℃を越えてしまいました。 それで天板その物を持ち上げて、かなりの隙間から熱を逃がしたのですが、 燻製器内部温度の一様性が損なわれる不具合も発生しました。 熱源となる木炭の投入量をかなり控えて置くべきだったのでしょうね。

 すったもんだの末に、 次工程の80℃での燻煙工程に進みました。 燻製具材の多様性に対処するために、 30分よりも短い間隔で具材の色合いや味を確認しつつ工程を進めました。 ベビーホタテ、 エビ、 そんな物は1時間チョイで完成となり、燻製器の中から取り出しました。  出来栄えも満足な物となりました。

 しかし、 今回のメイン食材だった米国産の豚の肩ロースとバラ肉で問題がありました。 過去2回の経験ではバラ肉からは脂が流れ出て、 受け皿に3mmほどの深さにもなるほどだったのに、 今回は白い脂身層が見えるにも係わらず、 滴下する脂分が極めて少ないのだった。

 そして2種類ともに表面はそれなりに加熱された色合いになってくれたにも拘わらず、 内部の加熱状態がイマイチ状態、 言ってみれば”ミディアム・レア”。 それでも隣のオバサンは「美味しいじゃん」、 「これで良いじゃないですか」と言ってくれたけれど、 僕は不満だったし、 豚肉のミディアム・レアって有りですか?

 裏のオバサンにも分けて上げるのだけれど、 それが心配だったら、 スライスした後で少し焼いてもらいましょうかね。 取り合えず、 食べてから15時間以上経過した僕のお腹に支障は発生していませんが。

 原因はなんですかね? 冷蔵庫から取り出した後の室温状態に戻す放置時間が短過ぎたのかな? 最初の40℃での加温工程の温度が時々50℃を越してしまったからか? それともアメリカ産冷凍肉の特性か? 後でYさんに聞いてみよう。

 燻製作りの合間に洗濯をしたり、 梅ジャム作りの作業を挟んだり、 ほぼ一日中、 精神を集中させて働いたので、 疲れを感じた一日でした。
 
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