NHKの番組でコズミックフロントなる番組があって、 昨夜はジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡をテーマにして、 その開発や打ち上げの様子、得られた画像の紹介などを興味深く見せてくれた。
宇宙望遠鏡としてはハッブル宇宙望遠鏡が我々には馴染みがあった。 それが観測した星々の画像は素晴らしいものだった。
昨夜のNHKのコズミックフロントなる番組、 2021年12月25日に打ち上げられたジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の開発から打ち上げに至る技術的課題の克服、 打ち上げ後の宇宙空間での主鏡展開や光学的調整等を済ませた後に得られた鮮明な星雲画像を見せてくれたり、
南のリング星雲
さらにはハッブル宇宙望遠鏡で観測限界を超える深宇宙領域に散らばる銀河系の画像も観測可能になった事をわかりやすく伝える素晴らしい番組だった。
そしてまた、
なぜ可視光線で無く、 赤外線検出器を搭載した望遠鏡を製作したのか? *1
第2ラグランジュ点と呼ばれる地球から1,500,000km程も離れた遠い宇宙空間に何故投入されたのか? *2
*1 深宇宙領域にある星々は物凄いスピードで遠ざかっているため、 放射する光は赤方偏移を生じて、 我々太陽系空間に到達していること、 また可視光線は長距離の宇宙空間を旅している間に波長の長い赤外線よりも様々な影響を受けて観測対象の姿を歪めてしまう度合いが大きい。
*2 ラグランジュ点では望遠鏡を宇宙空間の特定の座標に維持するために位置を微調整するためのエネルギー消費が少なくて済むこと、 また第2ラグランジュ点は太陽と地球を結ぶ線の延長線上にあるため、 地球が太陽を隠し、 赤外線望遠鏡を太陽の発する熱からの悪影響を排除しやすいなどの利点のある場所らしい。
もっとも、 観測結果得るための赤外線検出系などで電力は必要、 また、結果を伝える通信系などでも電力は必須であるため、 年がら年中地球の影となる位置だけに留まっていたら、 太陽光発電でエネルギーを蓄える事が出来ない。 そんなあれこれで望遠鏡位置を動かす必要があるようですが、 その位置調整をする際のエネルギー消費が少なくて済むのは大事な事なんでしょうね。
そんな観測に必要性があって採用したあれこれの技術的な事情の話題など、 興味深い番組でした。
いづれ再放送も有るでしょうから、 興味の有る方はその折にどうぞ!。