関東甲信に2月8日から降り出した「2014関東豪雪」とでも呼ぶことになるかもしれない大雪、 翌9日に大月市内の国道20号に面した民家の積雪の様子はこの写真の有り様でした。
その大雪は関東甲信地域の高速道路や国道の広範囲な通行止めを引き起こしました。 その影響で河口湖に遊びに行った僕達は日帰りのつもりだったのに、 8日の晩は山梨県の大月から鳥沢の間で車中泊を余儀なくされたのです。
降雪は翌9日の未明には降り止み、夜が明けると青空が広がる好天となったのだが、 高速道路の閉鎖は10日にまで及び、狭い屈曲の多い国道20号線も雪で狭められた通行可能レーンでは大型車の交差が出来無い、そんな実質的な交通止め状態が9日にも発生していたのでした。
9日の早朝 06:30 には 青空の広がる中を仮眠させてもらっていた鳥沢駅近くのセブンイレブン店の駐車場を出て。 八王子方向に向かって走りだしたのだが、 梁川駅の大部手前で警官も出張っての交通止が発生していて、先へ進めなくなっていた。
その交通止の原因だが、自力での身動き不能状態に陥った大型車があって交差不能状態が発生していたのだ。 その車の救出作業も進行していたが、 それは除雪のために出動していた除雪車を転用しての、慣れない救出作業であった。
その理由が分かったのは作業待ち行列の後尾に暫く並んだものの待ち時間に退屈して、 900mほど前方の原因となっている現場まで歩いて知ったのです。 そして、いつになったら通行可能になるか? 作業時間が読めない状態であることも判り、 これは「高速の開通を待た方が賢いかも」と判断し、 対向車の通行が無いのを利用して何回も切り返してUターン、大月へと戻りました。
大月市内には9時少し前に戻ったかな。 駅前を少し過ぎた時に大月IC方向から走ってきた車の運転手さんが「IC入り口までも行けない、その手前の大月橋から先に全く進めないので戻ってきた」そんな話を聞かせてくれました。 道路を走行中に電車が走っているのが見えました。 これでは車を走らせて家に戻るのは諦め、 電車で戻る策をとるべきと判断しました。 何しろ家に戻らないと、 都知事選挙の投票も出来ませんから、是が非でも戻りたい。
そこで、車を置かせて貰える場所探しに目標を変えました。 国道に面した幾つかの有料駐車場は大雪のため利用出来ません。 駅前ロータリーの駐車場も昨夜から満杯のままです。 広いスペースを持つガソリンスタンドのオーナーにも給油して貰った後でお願いして見ましたが断わられました。
開店時間が9時からのダイエイ大月店の駐車場では除雪作業が進行中でした。 既に駐車可能なスペースも出来ていたので、取り敢えず車を駐車させて貰いました。 明日には道路が開通するにしても、それまで無断で長時間の駐車するのはいけない事。 そこでキチンとお願いをして置かせて貰おうとおもいました。
店の入口付近は男性従業員さん達がスコップを手にして道路から入口ドア付近にかけての除雪に精をだしていました。 その中の一人に声を掛けました「済みません、実はお願いと言うか、お話させて頂きたい事があるのですが・・・」 その方は除雪作業の手を休め、話を聞いてくれました。
タナカ : 「カクカクシカジカで車を停めさせて頂けないか?」
ダイエイ: 「昨日もその様なお話を何人もの方から受けました。」
「昨日は全てお断りさせてもらったのですが・・・」
そして機械で除雪中の駐車場の方に歩きながら
話を続けてくれました。
「この大雪の非常事態の中、お困りの様ですし」
「除雪の済んだ、 一番端の方に置いて下さい」
「明日にでも車は引取にいらっしゃる事を条件に」
そう言って、 車を置く許可を出してくださったのです。
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僕は「チョット待てよ?!」 そんな事を勝手に決められる人なのか? そう思って作業着の胸の名札を読みました。 なんと ”店長” の文字が!! ラッキーです。 だれか責任者の立場の人に話をさせてもらおうと声を掛けたのですが、 スコップを手にして除雪作業の現場に居らしたのが、まさにこの店の最高責任者だった訳ですから。
そして今朝(2/10)、 道路の開通状況をインターネットで確認し、高尾発 08:20 の甲府行電車で大月に向かい、 ダイエイ店に到着。 店内の菓子売り場で菓子折りを購入、親切に接して下さった店長さんにお礼の言葉を述べて、 約束通り車を引き取り、帰途に着きました。
まあ帰り道の国道20号線では相変わらず中央高速の不通が続く中、 すれ違いの難しい大型車両の引き起こす渋滞があちこちで頻発してましたが、 なんとか午後2時には帰り着きました。