人生のベール

ノーベル賞を受賞された山中教授のお話に　みえない遠い先の目標にむかって
一枚ずつベールをはがすような作業を重ね　急に先が開けるベールを剥ぐことができるときが
やってきた。というような　お話をされていた。

人生の遠い目標　幸せへの道は　研究の目標とは違うけれど
先の見えないベールがかかっていることが多い。

私のとっては　二人の子供がアトピーという課題を乗り越えて　いや治ってしまわなくても
たとえ携えていても　そこにこだわり過ぎず
負けずに　人としての幸せに向ってくれるようになることだったと　
今になれば言える。

母原病と言われたり　いろんな健康食品を売っていたり
危険な治療を進めた病院もあった。
以前から　アトピーとひとくぐりにする見解は疑問に思っていたが
遠い幸せを願って　究極　食生活にヒントはあるはずと
遠い目標をもって生活してきた。
社会と戦わず　ひたすら近いベターを選択して歩いてきた。　
子供たちは今　現に
幸せらしきものも　わずかでも手にしている。

ここまで　三十年。
書ききれないほどのいろんな知恵が　
私の人生を豊かにしてくれている。

私も　ギリギリのところを綱渡りして今があるのだけれど　どなたの人生も
そんなところではないだろうか。

毎日のわずかなベールを剥ぐ作業。生活は　拾年重ねると　おおきな距離になる。
あきらめず　へこたれず　あわてず
じっくり遠い視点でいまを決めなければ　大きな先の幸せはやってこないのだと

国の在り方も　ぜひ遠い視点を見失わず　幸せに導いてほしいと願ってやまない。
そして山中先生の談で　私のようなものでも
声を上げていく勇気を持ちたいと　思うようになった。