オズマの部屋 -バス釣り・政治経済・クルマ等-

「バス釣り日記」が主題。色々な話題を中年オヤジが持論で展開。「真実は孤独なり」を痛感する日々。

【自民党改憲草案を熟読してみる】個人の権利が尊重されない国家に戻りたいのか。

2013年07月20日 00時01分06秒 | オズマの考える政治・経済問題

 選挙前に,やはりもう一度と思って,国際ブックフェアで写真の本を購入した。

 結論から言えば,著者の解説の通り,自民党改憲草案には「国家>>個人」という考えが根底にある。そしてそれは,近代憲法の考えと相容れないものであると。

 そもそも,前文がまともにない草案は薄っぺらい。本で言えば,序文のないものと同じで,何をいいたいのかさっぱりつかめない。要は,確実にとらえられないよう,曖昧さを残したのだろう。

 近代以降の憲法は,国家権力から国民の権利・自由を保障するために,権力者が守るべきことを定めるようになった。この考えを「立憲主義」という。この考えに沿ったのが現行憲法である。

 そして,第三章「国民の権利と義務」においては,現行では「すべて国民は”個人”として尊重される」とある。だがしかし,「”人”して尊重される」に草案はなっている。つまりは,全体主義に戻すということ。近世以前の制度に戻し,すべて国家が決めるという案なのである。

 詳しい解説は他の本にもあるので各自勉強されることを期待するが,こうして読みくだせばくだすほど,やはり自民党案は危険である

 その昔,エコノミックアニマルと言われた時代があった。経済優先だということで。しかし,やはり現行憲法の下で,国民は自由な意見を言えてきたし(いまも言えていることに,改憲派も擁護派も感謝すべきである),いざとなれば選挙で政権交代もできた。十分機能している部分もある。

 アベノミクスの効果は限定的で,トリクルダウン効果は起きていない。事実,新車販売は軽自動車ばかりが売れているし,ガソリンの高騰は相変わらず自国でエネルギー供給できない国家の証明だ。

 さて,それでも自民党に投票しますか