『オーイ!とんぼ』TVアニメを毎週録画して見ていたら,6/29をもって「終」というメッセージが出た。
最初は,「やっぱり視聴率がわるかったのか」と落胆していたら,ご覧の通り「秋から第2シリーズ開始」ということだ。
原作を毎週立ち読みして,コミックも50巻までは買った。コミックは何周したかわからないほどに読み込んだので自分は整理した。
マンガをアニメにする際の最大の問題点は「細かい設定」をどこまで反映させるか・昇華させるか,だ。
昭和の名演出家だった長浜忠夫・出崎統らは「原作にない話」を自ら編み出し,それでいながら破綻させるどころか昇華させていた
今回の『オーイ!とんぼ』では,原作のダークな設定がマイルドにされた。
イガイガが「賭博ゴルフを暴力団とした」ことは「後輩と八百長試合をした」ことになっていたし,洋子さんが沖縄から異動してきた理由「お腹に傷がある」ことは単に「子供が産めない」になっていた。
TVアニメ,とくに朝の10時からでは子供といっしょに観るという可能性が大いにあるので,このような設定変更がされたのだろう。
マンガでは,とくに最初の1-8巻ぐらいまで「しばしば絵が変わっていく」という原作の成長を感じることもできたが,さすがはアニメであり,「安定した」画像が続けられていた。
CGアニメ特有の違和感を感じなかった(安っぽいけど)。むしろ,原作で読み飛ばしていた「ゴルフのややこしい打ち方」が動画でわかりやすくなっていた(が,記憶に残らないのも動画視聴のミソ)。
声優も及第点だった。とんぼの声に最初は違和感を感じたし,つぶらはさすがに21世紀の女子になっていたが,見ていると大丈夫だった。
秋は長いが,おそらく3ヶ月かけてトカラでの生活を描いたから,ここから3ヶ月かけて再放送している間に制作を進めるという,そうだコロナ期の朝ドラ『エール』作戦が発動されているのだろう。再放送だとわかっていても見てしまったし,それで人気も上がったからね。
気がつけば,アニメ化されてからその話題について記すのはこれが初めてである。