
グスク内にある黄金宮の祠

グスク内にある「上之山御嶽」

黄金庭の由来説明板

グスクを取り囲む石塁施設
大謝名黄金森グスクは、中山王として察度王統を打ち立てた若き日に、
察度が黄金を掘り出した楼閣を造営したという「黄金宮」の地である。
グスクは、1960年ごろまでは、単郭の石塁施設や石門があったといわれているが、
現在は住宅地として開発され、「クガニナー」の祠と「上之山御嶽」と、
わずかな石垣が残っているだけである。
黄金宮の由来
若かりし頃の察度は、仕事もせずに方々へ遊び歩く日々を送っていた。
そのころ勝連按司には才色兼備の娘がいて、貴族や名家の息子たちから憧れの的となっていた。
そんなある日、察度は不遜にも勝連按司の元へ娘を嫁にほしいと申し入れるが、
誰もまともに察度の話を聞く者などいなかった。
ところが、その様子を窓の隙間から窺っていた娘は、察度の頭の上に天子の蓋を見る。
そこで、娘は察度の元へ嫁ぐことを決意するが、
「賎しい身分の者に大事な娘を嫁がせるわけにはいかない」と按司は猛反対するが、
娘の察度への決意は固く、察度の草庵へ嫁いだ。
そんな貧しい察度の家のカマドの灰の中から黄金を見つけ、
これが察度の畑からも産出することを知る。
二人はさっそく黄金を掘り出し、この地に楼閣を造り、「黄金宮」と称したという。
黄金を手に入れた察度は、鉄を買い入れ、
それを農民に与えて鍬などの農具を作らせ、庶民の生活を救った。
そのことなどで人々の信頼を集めた察度は、推されて浦添按司になったという。
大謝名黄金森グスクへのアクセス
大謝名黄金森グスクへは、国道58号線を北谷から浦添方面に向って行くと、
大謝名三叉路があり、そこを左折し、パイプラインを過ぎて上大謝名のバス停の先を右へ入ると、
突き当りに近くに「わかたけ保育園」があり、そこの突き当りを右に曲がるとグスクがある。
駐車は、グスクの隣の空地に駐車することが出来る。