Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

そこには何でも埋まっている?

2010-09-18 | 歴史・時事
日本の中共との国境「釣魚島・尖閣諸島」問題は見ものである。新外務大臣が早々に一発かましたようで、これは日本外交の新基軸と思えるほど新鮮な戦略的対応であったのではないだろうか。中国国内に於いても、挑発に対して日本の外務省がどのような明確な態度を示すかが興味の焦点だったに違いない。明確な態度を示さないのを観れば、一寸づつ一寸づつと相手の譲歩を引き出して、南朝鮮がやったような竹島実効支配などへと駒を進め、地下資源や海産資源などだけでなく軍事的支配にも結びつける戦略なのは明白である。

政財界において親中とか親韓とか呼ばれる連中は自らの懐にキャッシュバックが戻ってくるかどうかだけのつながりであって、実際に表向きの保守的な性格は殆どカモフラージュのようなことも少なくはない。まさに戦後の保守政治家の外交とか利権とかはそうした所にあって、自国の国益よりもそれが優勢されていたことは、未だに田中角栄のお零れを弟子の小沢何某などが継承しているのでも分かる。こうした重要な国益に係わる事件において、おかしな政治家が政治主導と叫びながら国益を損じるようなことにならないで良かっただろう。

中国に於いてもつい先日までは日本旅行ブームであり、その消費欲と国の経済発展を国民が身を以って謳歌できる状況になっていて、こうした重要な外交問題が勃発した訳である。つまり、幾ら江沢民治世の影響が残っているとは言っても、今やシナ人もそう簡単には「理想の国日本」を心底攻撃できる状況にはないだろう。まさにここに資本主義社会の猛威があって、一度豊かな生活や消費に馴染んでしまうと通常の人民は前進するしか方法はないのである。

旧共産主義のポーランドなどにも見られるが、全体主義的な社会からナショナリズムの嵐を通り越して自由主義的な社会へと移行していく過程がそこにある。外交に於いても国境を巡っての中共の「試み」の背景には、まさにこうした社会の特徴が見え隠れしているのではないだろうか。

日中の間にも南京虐殺に代表されるような意識の隔たりが横たわっていて、まだまだ共通認識を得る所までは至らない。それだからこそ余計にこうした外交局面においてぶち当たりする必要がある。先ごろ亡くなった先代若乃花ではないが、相手を殺すつもりで取り組まなければいけないのである。そこには、何でも埋まっているらしい。

軍事的にも経済的にも当事者両国ががっぷり四つに組める最後の機会のように思われるが、どうだろうか。外相は威勢良く発言したのは良いが、実際に日本の自衛隊は軍事的に中共軍を圧倒するだけのシュミレーションは成り立っているのだろうか?自衛隊発足後厖大な防衛費が費やされたが、こうしたときに外交の基礎としてそれが役立たない限りどうしようもない。国境線も護れないような国防軍は不要である。



参照:
三角測量的アシストとゴール 2005-07-01 | 歴史・時事
馬鹿は死んでも直らない 2010-09-16 | 女
日本族インディアン国酋長の感謝と詫び状―――歴史のカリカチュア (作雨作晴)
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