
世界陸上大阪大会で5位に入った日本4継チームが、次の夏、北京オリンピックに向けてスタートを切るまでが描かれるスポーツ・ノンフィクション。『一瞬の風になれ』で4継に嵌った佐藤多佳子が日本のトップアスリートに取材することで見えてきたものをレポートする。これは『一瞬の風になれ』のノンフィクション版であり続編でもある。
たった1分ほどのために4人が力をあわせて世界に挑む。そんな男たちを追う。男子4×100mリレーのメンバー塚原・末續・高平・朝原の四人。 そしてリザーブの小島。感動のドラマが待ち受けているわけではない。ここにあるのはあたりまえの練習の日々だ。派手なパフォーマンスはない。気の遠くなるような地味で辛い練習の繰り返し。そこを経て、一瞬と向き合う。
練習を見に行き、彼らの話を聞き、それをまとめる。佐藤さんはとても愉しそうだ。取材を通して彼らと出会う。ますます彼らのファンになる。これは全く野心的なノンフィクションではない。ミーハーのレポートだ。見て、聞いて、感じたことを書き残しただけ。だけれども、そのそっけなさの中には、彼らがやがて北京で世界一に輝く瞬間へと続く秘密が隠されているかもしれない。
北京でのドラマがないのには驚いたが、これは北京直前に上梓されたのだろう。でも、そこがまたよかった。何かを成し遂げた後を前提にして書かれた作品より、その途上で書かれた作品のほうがなんだかドキドキするではないか。
たった1分ほどのために4人が力をあわせて世界に挑む。そんな男たちを追う。男子4×100mリレーのメンバー塚原・末續・高平・朝原の四人。 そしてリザーブの小島。感動のドラマが待ち受けているわけではない。ここにあるのはあたりまえの練習の日々だ。派手なパフォーマンスはない。気の遠くなるような地味で辛い練習の繰り返し。そこを経て、一瞬と向き合う。
練習を見に行き、彼らの話を聞き、それをまとめる。佐藤さんはとても愉しそうだ。取材を通して彼らと出会う。ますます彼らのファンになる。これは全く野心的なノンフィクションではない。ミーハーのレポートだ。見て、聞いて、感じたことを書き残しただけ。だけれども、そのそっけなさの中には、彼らがやがて北京で世界一に輝く瞬間へと続く秘密が隠されているかもしれない。
北京でのドラマがないのには驚いたが、これは北京直前に上梓されたのだろう。でも、そこがまたよかった。何かを成し遂げた後を前提にして書かれた作品より、その途上で書かれた作品のほうがなんだかドキドキするではないか。