アイホールでのスペシャル・プログラム。出演は鈴木ユキオ×辺見康孝、チョン・ヨンドゥ、 北村成美 、j.a.m.DanceTheatre 、 yummydance×トウヤマタケオ楽団(登場順)
初めて『踊りに行くぜ!』を見た。いつもフライヤーは見てる。すごいなぁ、と思いつつも、なかなか見に行くチャンスがなかった。遠くまで行くのは嫌だし、(なんてわがまま)普段は芝居を見るからなかなかダンスまでも . . . 本文を読む
こういう映画が秘かに上映されているのです。普通なら見ないだろな。でも、興味深々。だから、怖いもの見たさで見てしまいました。『レッド・クリフ2』を見る前にこれを見たのは、よかった。ジョン・ウーも見ただろうか。この魂の一作を!
素晴らしい、だなんて言わない。これを扱き下ろすのは簡単だ。欠陥は明白だ。だが、そこをあげつらって鬼の首を取ったようなことを言われても困る。この映画はすべてわかった上でこう . . . 本文を読む
正直言うよ。納得いかない。『彼女を見ればわかること』のロドリゴ・ガルシアがどうしてこんな映画を撮らなくてはならないのか?B級映画が悪いとは言わない。いつまでたってもドキドキさせてくれないことも、目を瞑ろう。だが、ここまで引っ張っておいて、あの結末はないだろ。バカにするのも程々にして欲しい。ガキの使いではないのですから、もう少し考えて映画は作りましょう。
衝撃のラストなんていう宣伝に騙されては . . . 本文を読む
クリント・イーストウッド最新作である。今回はアンジェリーナ・ジョリーを主演に迎えて、誘拐された子供取り戻そうとする母親の闘いを描く。ぐいぐい作品世界に引き込まれる。1928年、ロサンジェルスを舞台に凄まじい話が展開する。
とても面白い映画だ。だが、なんか納得がいかない。
誘拐された子供が半年後、戻ってくる。しかし、彼は自分の息子ではない。なぜ、この子は嘘をつくのか。警察は間違いなくあなたの子 . . . 本文を読む
死というテーマを扱いながらも、とても明るくて前向きな作品に仕上がっている。シンプルでわかりやすい。しかも、死を誕生と対比関係にしたため、後ろ向きな話にはならない。だが、底辺に流れる『死』というものへのいざないは、この作品の大事なテーマで、そこをおざなりにしたまま、『再生』のドラマとして単純に受け止めるのはまずい。
いままでのニュートラルにはなかったさまざまな意匠が見られる。ファンタジーっぽい . . . 本文を読む
これは無邪気な大学生たちによる学芸会である。2時間、てんこもりにされたバラエティショー。漫才あり、ダンスあり、コントにお絵書きまである。そして、もちろんお芝居も2本立てである。でも、あれは芝居とは言えない。思いつきで作ったショートコントに毛が生えた程度のものだ。
最初はわざとこういう稚拙なタッチで見せようとしたのかと思った。小学生たちのダンスチームが出てきて踊りだした時には、その唐突さと企画 . . . 本文を読む
ここからトランクの長い旅が始まる。アトリエでの5週間連続興行がスタートした。これは昨年公開された『100年トランク』のスピンオフだが、樋口さんの中では前作も含めた6つの作品はひとつにつながる長いドラマなのだろう。今回の『トランク』5部作は『100年トランク』とアプローチが違うが、同じ作品を角度を変えて見せる。だが全体で大河ドラマを構築するのではない。両者は点と線である。
別々の作品ではない . . . 本文を読む
北海道の朝鮮学校を取材したドキュメンタリー映画なのだが、淡々とした見せ方なのに、見終えたとき、深い感動に包まれる。様々なことが頭をよぎる。こんなに考えさせられる映画って、なかなかない。だが、これはメッセージ色の強いプロパガンダではない。政治的な色メガネでは見ないで欲しい。ただ純粋にこの映画が描く世界を目の当たりにするだけでいい。
だが、マンギョンボン号で北朝鮮に修学旅行に行くシーンにはドキド . . . 本文を読む
こんなにもバカな映画を平気で作ってしまう。山口雄大という大バカかんとくを尊敬する。ここまで果てしもなくくだらないことに、これだけの情熱を注ぎ込んで1本の映画を作ろうとする人は彼以外、日本広しといえども、誰一人おるまい。『地獄甲子園』を見たときあきれてものも言えなかったが、今回はあの再来では済まない。
あの鈴木則文(知らない人はぜひ彼のバカ映画に数々を見てもらいたい。まずは『伊賀のカバ丸』くら . . . 本文を読む
今から12年前なんか懐かしくもなんでもない。つい昨日のような時間だ。だが、こうしてノートを見ると忘れていたことがいっぱい蘇ってくるから不思議だ。
映画は186本見ている。芝居は205本。この頃は映画より芝居のほうが多い。本は98冊と少し少なめ。ビデオは74本。
この年は1月に篠原哲雄の実質的デビュー作『月とキャベツ』。今は亡きシネマワイズ(旧梅田花月だ)で見た。(ここでは3月に三池崇史の . . . 本文を読む
『アメリ』のオドレイ・トトゥ演じるイレーヌというバカ女に恋をする大バカ男の話だ。せっかくの仕事を投げ打って自分では一切働かないのにすさまじい浪費家のイレーヌに入れあげる。ホテルで真面目に働いてたのに、この女のせいで仕事も首、だが彼は嬉々として彼女を追いかける。お金がないと知ったらまるで相手にもしてくれないのに、必死にすがりつくバカ男は見ていてうざったい。だが、せっかく借りてきたDVDなので、最後 . . . 本文を読む
昨年の夏、このシリーズの第1弾である『季節風*夏』を読んだ。なんだかきちんと季節に合わせたように夏真っ盛りに読むことになった。(偶然だったが)とても気持ちのいい小説だった。12の短編からなる作品集は「夏」という季節の様々な点描を見せる。それぞれのエピソードのなかでそれぞれの人たちが生きる。同じように夏を生きていた僕にとってそれらお話はそれぞれ自分のことのように胸に突き刺さった。重松さんらしい、い . . . 本文を読む
オダギリ・ジョーとキム・ギドクのコラボレーションが実現した、なんてことは僕にはどうでもいいことだ。キム・ギドクの新作を見たい、ただそれだけである。だが、前回のチャン・チェンとのコラボもあまり上手くいかなかったキム・ギドクが、今回日本人俳優を使うことで前回の二の舞になるのではという心配がどんぴしゃになる。途中からこれは駄目だわ、と匙を投げた。
前回の『ブレス』ではチァン・チェンを喋らせなかった . . . 本文を読む
神原さんの芝居を見るのは久しぶりだ。うまく時間が合わなかったからだが、あまりに公演数が多すぎて追いきれない。
休むことなくエネルギッシュに続々と公演を打ち続けるそんな彼女の姿勢にはいつも感動させられる。そして、いつも「神原さん!」としか言いようのない芝居を見せてくださるのもすごい。彼女はすべてを自分色に染め上げなくては気がすまない人だ。そんな神原さんが、今回は少しいつもとは違う世界を見せてく . . . 本文を読む
松山千春の若き日の自伝(23歳の頃書いたらしい)の映画化である。なんで今頃これが映画になるのやら、よくわからないが、興味本位で見に行った。今、松山千春をどう映画にするのか。しかも、彼を実名で描く。本人は、当然まだ十分存命してるし。千春のファンのための映画なんかでは当然あるまいし。では、なぜ?まるで企画意図がわからない。だから、自分の目で確めなくては気持ちが悪いのだ。
高校生の頃、彼のオールナ . . . 本文を読む