懐かしい映画がリメイクされた。80年代に一世を風靡したコメディ・アクション・ホラー映画。大ヒットした娯楽大作が装いも新たにリブートされる。
でも、なんで今さら、という気がしないでもない。しかも、製作総指揮が前シリーズの監督アイバン・ライトマンと主演のダン・エイクロイドである。自分たちの作った記念碑的な作品をもう一度蘇えらせるために、取り組んだ。だから、ビル・マーレ . . . 本文を読む
新海誠監督の本格的メジャーデビュー作は今、スマッシュヒットとなっている。初日に見に行ったら、満席で、入れなかった。というか、その日は入らなかった。(代わりに『ゴーsトバスターズ』を見た。)あまりに満員の劇場は嫌だったので。でも、一刻も早く見たくて、公開4日目、月曜のレイトショーでのんびり、見ようと(しかも、30分も前に)劇場に行くと、またもや、満席で、仕方なく、前から4列目に中央が . . . 本文を読む
6年振りの公演になる。解散から2年、「復活公演第1弾!」とある。とても、うれしい。山本先生が、金蘭座を再開して、金蘭の少女たち(もう少女だなんていうのは、失礼なメンバーもいるけど、敢えてそう言おう!)と果敢に時代に立ち向かう。また、あの熱い戦いを目撃出来る。もうそれだけで、ワクワクが止まらない。
「総演出・山本篤」ではなく、演出、山本篤のクレジットでの公演が見たか . . . 本文を読む
3時間16分の大作だけど、最初から最後まで途切れることなく緊張が持続していく。別にハイテンポの映画ではない。というより、じっくりと見せていくタイプの重厚な映画だ。見る前は、退屈するのではないか、と心配したほどだ。だからそれなりの覚悟をして見始めた。
だが、そんな心配は杞憂に終わる。冒頭の10分で、もうこの映画の虜になった。自分は今、凄いものを見ている、という興奮を . . . 本文を読む
三木孝浩監督最新作。青春映画の旗手として、これまでさまざまな作品にチャレンジしてきたけど、さすがにこの手のジャンルはもう食傷気味。またか、と思ってしまった。今、少女マンガの映画化があまりに頻繁で、どれもこれも同じような作品ばかり。三木監督自身も自分の作品に対してマンネリを感じてはいないか。そんな中での今回の作品である。土屋太凰主演のラブストーリーで、吹奏楽部と野球部、という「部活も . . . 本文を読む
これはかなり異常だ。こんな女性がいるだろうか。最初はふつうではいられない人もいる、という程度の認識で読み始めた。幼いころの奇行から始まり、大人になって、コンビニで働き始める。実に有能なコンビニ店員の誕生だ。しかし、18歳から始めて36歳になり、今もコンビニでアルバイトをして生きている、ということに対して、本人以外の人たちが実はかなり、奇妙で、気味が悪いと思い始めている。ということに . . . 本文を読む
渾身の力作『流』から1年。燃え尽きる想いで書きあげたあの完全燃焼の作品から、たった1年であれを遥かに超えるワールドワイドな作品を書きあげた。これは前作で全身全霊で自分のルーツを見届けたから出来る新境地だ。
舞台は近未来のアメリカ。22世紀の後半。世界が崩壊した後。だが、『マッドマックス』のようなアクションではない。これはちょっとした『地獄の黙示録』だ。神と呼ばれた男と、その消息を . . . 本文を読む
草野タキ『Q→A』に続いて中3男女の群像劇。受験までの1年間の物語なのだが、ただしこれは特殊なケース。彼らは1995年に生まれた。だから、2011年3月中学を卒業する。この運命的な時間がこの小説の基本設定としてある。一目瞭然だが、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件の年に生まれ、3・11のとき、卒業する。茨城県のとある中学の6人の少年少女たち。
それだけで、 . . . 本文を読む
タナダユキ監督の最新作。こんなタイトルなのに、甘い話ではない。主人公を演じる大島優子はずっと不機嫌だし、彼女の周囲にいる人たちはみんな彼女を不愉快にさせるばかり。何もいいことなんかない。ロマンスの種は彼女の周囲にはゼロ。なのに、このタイトルなのは、彼女の仕事がロマンスカーの販売員だからなのだが、もちろん、それだけではない。
恋人のようなヒモ男はお金をたかるだけ。職 . . . 本文を読む
石井岳龍監督が復帰後、初めてアクション映画に挑んだ作品。それだけに期待は高まる。評判はよかった(ようだ)。だが、僕は乗れなかった。『シャッフル』のように走るだけの映画か、と思わせる滑り出しは快調だ。だが、捕まってから、また、逃げ出して、追われて、という展開にまるで緊張感がない。これはふざけているのか、と思うくらいに、危機感のない描写で、同じところをぐるぐるまわるばかり。
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5人の中3、少年少女。彼らの1年間を追う。5人の視点から描かれる5つの短編小説がそれぞれふたつずつセットになって、全部で10篇の短編連作で、1年のお話を成す。さらには、2つの作品はタイトル通りQ→Aという対応をする。さらに、さらに、それぞれの短編の内容ででも、質問に答えるエピソードが根幹をなす。いろんな意味で、なんだか、実にスタイリッシュなのだ。アンケートに答えることで、自分をみつめてい . . . 本文を読む
もうこの手のヒーロー映画はいいよ、という気分なのだが、X-MENシリーズの完結編なので、ついつい見に行ってしまった。暑かったからスカッとするアクション映画が見たかったというのもある。あまり期待はしてなかったのだが、想像以上の出来で大満足する。
複雑なストーリーを用意して人間ドラマとしても楽しめるように作られてある。旧シリーズ3部作につながる新3部作の完結編という『スターウォーズ』のような連作なの . . . 本文を読む
いつも無口な芝居を作る中村賢司さんが、今回はとても饒舌に気持ちを語り尽くす。しかも、説明不要な単純な内容で、さらには、ファンタジーのような設定を臆せず使う。これは一体どういうことだろうか。なんだか不思議な気分だ。もちろん、作品はとても素敵だし、コミカルな描写も微笑ましい。(山羊の役になった石塚さんがとても受けていた)
夜の闇の中にたたずむ。そこはこの世とあの世の境目だ。そんなふた . . . 本文を読む
ダルトン・トランボの伝記映画なんて、そんな地味な企画が1本の映画になるなんて、もしかしたらこれは奇跡だ。と、冷静に考えたらわかる。でも、そんなことより、まず僕がこの映画が見たかったのは、トランボという男が好きだから。それだけ。
『ジョニーは戦場に行った』という1本の映画が子どもの頃の僕を打ちのめした。だから、彼の名前は今も記憶のかたすみに深く刻まれている。中学3年生の頃、TVで見た。 . . . 本文を読む
『るろうに剣心』の大友啓史監督作品。2時間半に及ぶ大作。しかも、始まったところからもう事件の核心に迫る。少しの余裕もない。息せき切るようにお話が展開する。怒濤のドラマ。圧倒的な情報量。待ったなし。あれよ、あれよと言う間にどんどん話が進展する。取り残されないようにしなくてはならないから、スクリーンに集中するしかない。だが、なかなかお話が読めない。どうなるかも予想がつかない。なんだ、なんだ、と思わせる . . . 本文を読む