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映画・演劇のレビュー

『GOLDFISH ゴールドフィッシュ』

2025-01-17 20:27:00 | 映画
80年代、若くしてブレイクしたパンクバンドがメンバーの不祥事から解散した。あれから長い歳月が過ぎた。そんな彼らが30年振りに再結成する。実在するバンド(こちらは解散せずに40年続いているらしい。1978年から活動するパンクバンド「アナーキー(亜無亜危異)」)のギタリスト藤沼伸一が監督して永瀬正敏が主演した。 つまらないわけではないけど、いろんなことが中途半端で作り手の想いが伝わってこないのがツライ . . . 本文を読む
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『室町無頼』

2025-01-17 15:31:00 | 映画
入江悠監督はめちゃくちゃ当たり外れがあるからギャンブルみたいなものだけど、今回はこれだけの時代劇大作である。外すわけにはいかない。前作『あんのこと』は今までの彼とはまるで違うパターンの映画だったが、素晴らしい作品だった。それだけに今回またまるで今まで手掛けていないタイプのこの作品にどう挑んだかは、気になる。東映が『11人の賊軍』に続いて放つこの大作時代劇に大抜擢されたのである。東映としては『11人 . . . 本文を読む
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『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』

2025-01-17 11:33:00 | 映画
昨年香港で歴代No.1ヒットを記録したアクション大作映画。(直後に『破・地獄』に抜かれたらしいが)期待して楽しみにしていたが、しかし、まさかこんな凄い映画だったなんて。想像の遥か斜め上をいく空前絶後の作品だった。死ぬかと思った。映画は今はない九龍城砦を見事に再現した。この迷宮のセット、それだけでも凄いが、そこを舞台にしてノンストップアクションを展開する。主人公のチャンはもう100回は死んでいる勢い . . . 本文を読む
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『アド・ヴィタム』

2025-01-15 19:58:00 | 映画
久々にまるで意味のない映画を見た。98分のムダ遣いである。もちろん、もしかしたら面白いかも、と思うから見たのだが、10分でダメだとわかった。だけど、ただ久しぶりにフランスの気合いの入ったアクション映画だし(よくなるかも)と一縷ののぞみを抱いて一応は最後まで見ることにはした。少しくらい意味があるかも、と。タイトルの『アド・ヴィタム』って『命をかけて』とかいう意味らしい。気合いの入った映画のはず、と。 . . . 本文を読む
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『ドライブアウェイ・ドールズ』

2025-01-15 08:30:00 | 映画
あのコーエン兄弟の弟、イーサン・コーエンが単独で監督した作品である。だから「これはぜひ見ないと」と意気込んで見たのだが、なんだか肩透かしを食らった気分だ。なんじゃ、これは!という感じ。あまりいい評判は聞いてなかったから、実はそんなには期待はしていなかったけれど、ここまでただのバカだとは思わなかったから驚き呆れた。イーサンは、やんちゃでおバカなおちゃめさん。まるでまともな話はない。下品で無意味。たわ . . . 本文を読む
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『阿修羅のごとく』②

2025-01-14 07:46:00 | 映画
セカンドシーズンに当たる4話から7話に突入。4話はあれからしばらくの時間を経て、だからすずには子どもが生まれ、夫もチャンピオンになっている。だけど、次女の尾野真千子は夫の浮気を突き詰められないし、長女も三女も相変わらず。そんな中、父は寝タバコからボヤを出す、ということから始まるのだが前半部分のように面白くはない。お話が進展せずに停滞したままだからだ。もちろん向田邦子はストーリーの面白さで話を引っ張 . . . 本文を読む
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『阿修羅のごとく』

2025-01-12 10:15:00 | 映画
向田邦子の傑作ドラマの再映画化である。というか、Netflixによる再ドラマ化だけど。是枝裕和監督作品。全7話からなるドラマシリーズ。まず2話まで見た。TVドラマを踏襲した1話完結のスタイルになっている。1話が57分。(ばらつきはあるけど、57から68分までに収めてある)1979年という設定はこのオリジナルドラマが作られた時代である。当時のリアルタイムは今では45年前の過去。時代背景描写が細部まで . . . 本文を読む
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『366日』

2025-01-10 21:37:00 | 映画
新城毅彦監督最新作。昨年秋の『矢野くんの普通の日々』からまだ3ヶ月でこの新作は公開される。あの前作はかなり残念な出来になったから今回は挽回して欲しいけど大丈夫か? と、かなり不安を抱えて見始めたのだが、身終えて、ほっとした。いや、とてもよかった。凄くよかった。これは彼のデビュー作にしてこれまでの最高傑作である『ただ君を愛してる』を思わせる作品である。こんなにも定番メロドラマなのに納得させるのは出て . . . 本文を読む
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『私にふさわしいホテル』

2025-01-10 21:05:00 | 映画
これは「のん」のための映画。彼女がいたから成り立つ世界。彼女のオンステージを滝藤賢一と田中圭が絶妙にアシストする。その見事なアンサンブルプレーに拍手。山の上ホテルを舞台にしたワンシチュエーションコメディ、かと思ったらなんのなんの。あちらこちらと舞台を移し、手を替え品を替えての騙し合い。監督は堤幸彦。当たり外れが大きい彼だから不安だったけど、今回は大ヒット。(観客動員は残念だが)もちろんそれは単にの . . . 本文を読む
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『closing dynasty クロージング・ダイナスティ』

2025-01-10 04:25:00 | 映画
たった16分の短編映画である。7歳の中国系の女の子が1日ニューヨークの街をさまよい歩く。学校に行かず、ゴミを拾って小銭を稼ぎ、万引きして、花を売る。ダイヤを拾ったと思い持って買取店に行くとただのガラス玉だと言われる。豪華なオープンハウスに入ってテーブルのパンを食べ、高価な腕時計を盗む。夜になってチャイナタウンにある自宅のレストランに戻ってお母さんから晩御飯のピリ辛チキンをもらう。店はもうすぐ閉鎖さ . . . 本文を読む
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『愛という名の悪夢』

2025-01-09 07:07:00 | 映画
昨年の夏に台湾で劇場公開されていた映画だ。滞在中だったので、少し気になったから見ようかとも思ったけど、もちろん日本語字幕がない。そんな状態での鑑賞は不安だったから断念した。きっとこれをノー・スーパーで見たならわかりにくかったことだろう。だいたい字幕があっても「えっ?」って感じの展開を見せるし。3人の女のもとで揺れる男の心を描く恋愛映画である。ただしドロドロではなく、観念的なお話。リアルと妄想の狭間 . . . 本文を読む
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『茶飲友達』

2025-01-07 21:52:00 | 映画
まさかこんな映画だとは思わなかったから冒頭から度肝を抜かれてしまう。老人の売春組織の話だなんて、このタイトルからは思いもしなかった。まるで内容を知らないまま見始めたから老人たちの温かい交流を描く映画だろうとたかを括っていた。ハードな内容だけど切実な問題が提示される。確かにこれは犯罪だけど、映画はそれを告発するわけではない。そんな単純な問題ではないし。老人たちのセックスが生々しく描かれる。容赦ない。 . . . 本文を読む
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『ラスト17デー』

2025-01-07 19:15:00 | 映画
こんな映画があったのか、と驚く。通常のルートでの劇場公開はされていないはずだけど、密かにどこかで上映されて、今現在はAmazonで配信されている。片山拓監督作品。よくある高校生を主人公にした学園ドラマ。だけど、有名俳優やタレントは出てない自主映画。だけど、なかなかよく出来ている。80分の短い作品で、登場人物もメインの新聞部員の3人と、ふたりの同級生、顧問の先生の合計6人。新聞部の部室からほとんど出 . . . 本文を読む
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『喜劇急行列車』

2025-01-07 05:18:00 | 映画
懐かしい映画をたまたま見ることにした。Amazonでも配信中だから、見たかったらいつでも見ることは出来るけど、わざわざ今見たいものではない。だけど、お正月映画としてBS松竹東急がわざわざゴールデンタイムにオンエアしてくれているから、なんとなく暇だし、見始めた。この映画は忘れもしない。中学生の時、お正月の深夜に見た、はずである。何故かとても印象に残っている。いい映画だった、と。もちろんたわいない映画 . . . 本文を読む
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『ハイスクール仁義 卒業』

2025-01-07 05:03:00 | 映画
こんな映画はこの世にはない。だけど、見てしまった以上書かないわけにはいきません。なんと夢の中で見たのだ。しかもほぼ90分全部である。これは筧利夫主演のコメディ映画である。ヤクザの筧が学校の先生になり大暴れする映画でもちろん実際にある。地味な映画だけど、密かな傑作でした。そこそこヒットしたから2本作られた。僕はかなり好きだったけど、あれから30年になる。まさか今更新作が公開されるわけもない。なのに、 . . . 本文を読む
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