プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

成田秀秋

2014-05-05 20:37:48 | 日記
1959年

四週間にわたる暖国湯之元でのスプリング・キャンプを終えた中日ナインは、二十八日、一、二軍に別れて、それぞれ湯之元を出発、杉下監督以下の一軍は対大毎とのオープン戦に、二軍は宮坂二軍監督を総帥に次のキャンプ地別府へむかった。キャンプでは例年にみられない意欲的な練習法、つまり実戦向きの練習でかなりの効果を上げ、前評判も上々だっただけに、中日のオープン戦によせる期待は大きかった。ところが、二日熊本でおこなわれた大毎とのダブル・ヘッダーは、第一試合が5対0、第二試合も3対2で連敗、オープン戦のスタートは、はかばかしいものではなかった。
四回からは地元出身の新鋭成田がマウンドを踏み、スタンドからヤンヤの喝采を浴びたが、立ち上がりに小森に棒球を呈して柵越えされ、五回にも榎本、田宮らに打たれてしまった。しかし、以後は持前の威力あるシュート、カーブを駆使してミサイル打線を無得点に封じ新人としてはまず立派な成績だった。「シュート、カーブのコンビネーションさえマスターできれば、第一線登用は間違いない。さすがは三羽烏の一人」と杉下監督は勝敗とは別に大変な喜びよう。試合後、成田は、「プロは恐いですね。ちょっとでもコースを間違えようものなら、とたんに柵越えだ」と頭をかいていた。
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野母得見

2014-05-05 09:15:09 | 日記
1959年

ところで、予定表にない、もう一人のエースが登場するかも知れない。ことしからラジオ解説者になった西沢氏(元中日)が、「スピードがあるし、それに、なかなかいいシュートを持っている」という左腕の野母だ。野母も「オレもことしが勝負だと思っている」ともらしているように、今シーズンへの意気込みはいままでになかったほどのものがあるがたしかにキャンプからオープン戦にかけて、ずっと好調なピッチングをみせている。左腕特有の、サイドからくい込むようなストレートにもノビがみられるし、ブレーキの大きいインドロも威力がある。ひところのようなスピードをのぞむのは無理な注文かも知れないが、これでもうひとつの球速が加われば、まず大丈夫だろう。「誰でもいいんだ。オレが・・という気持になってくれさえすれば、それでいいんだ」こういうコーチ陣にこたえる意味でも、今シーズンの野母の左腕は注目される存在である。サディナと野母の二人が少なくとも期待どおりの働きをしてくれれば、予定表はスムーズにチェックされていくのだ。
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