プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

西脇興司

2014-05-07 22:02:02 | 日記
1966年

三年前、西鉄の西脇はウエスタン・リーグで本塁打王のタイトルを獲得した。西鉄待望の大型打者と期待されたものだが、その後一軍へ往復キップを手に入れてからは持ち味の長打力がすっかり陰をひそめてしまった。「エヘヘ、そりゃね、宗旨変えをしたからですよ。ボクのようにアナの多い打者がホームランをねらってバットをブンブン振り回していたらどうなるか、また元のファームへ逆戻りするしか道がないじゃないですか」
六月十二日、近鉄の鈴木から奪った本塁打がプロ入り五年目で記録した公式戦初ホーマー。その後二本目はまだ出ていない。それどころか好敵手に対して人一倍の闘志を燃やしている。「とにかく出場のチャンスをつかむことが一番。三好、下須崎とライバルが多いし、いまのうちは好調なので一度ヘマをすれば次のチャンスがなかなか回ってこないし、シャープにヒットを打つことが目標」と宗旨変えですっかり面目を新たにした生き方に徹している。たしかに現在の西脇は好調で、ベテラン連が少しも力を落とさず、とても二軍の若手が入り込む余地はなさそうだが、それだけに、スキあらば、と狙っている若手がいることは、これからの西鉄の大きな強味だ。
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金本秀夫

2014-05-07 20:59:51 | 日記
1968年

阪急にサイケ調のエースがいる。プロ入り七年目の金本だ。ことしもシーズン中のトレード六月末までにあちこちから口をかけられたが。球団はその都度やんわり断った。金本がいいのか悪いのか、どうにも結論を出しかねる状態がつづいているからだった。ウエスタン・リーグにおける金本の成績は16試合で三勝五敗。七十七回投げて防御率3・51。まずは上の部類に入る投球内容だ。制球力は不安定という定評があるが、これも平均二イニング弱に1個。一八三センチの長身から投げ下ろす速球にかなりの威力がある。それでいてサイケ調といわれるのは、もう一つつかみようのないところがあるからだ。みごとな投球内容を示したかと思えば、その翌日には制球難で自滅したり、典型的な投げてみないとわからん投手。投手陣が手薄なところから最近金本を使ったら・・・という声も高いが、西本監督にしてみれば戦国レースの現在、サイケ調投手はあぶなっかしくて器用に踏み切れぬというのが本音らしい。それでもファームでは好投したと連絡があるたびに頭をひねっているのは、相手がサイケ調だけに、難解なのだろう。
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佐藤敬次

2014-05-07 20:52:02 | 日記
1970年

九月はじめから十二日間のロードゲームに加わった佐藤敬投手はイースタンで五勝した逸材だが、連日バッティング投手ばかり。将来の大器といわれるピッチャーだけに「もっと使い方があるんじゃないか」との声もきかれていた。当の佐藤敬は「二軍戦に投げると疲れます」と二軍の方がよさそうな顔つき。近藤コーチは「投げさせてみたいが、現在は1試合もおろそかにできないから・・・」と弁解しているが、相手チームも「なかなか迫力のある投げ方をする」と佐藤敬に注目している。何とか素直に伸ばしてやりたいものだ・・。
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