機内誌の 「今月の華」 カバマダラの記事が面白かった。
「擬態のモデルにされた”ワケあり”の美蝶」 腰本文子
幼虫時代、有毒物質を含むトウワタ(ガガイモ科の植物)などを食べて育つカバマダラは 毒を体内に宿したまま毒蝶になる。 … 学習している鳥たちは、 餌とは見なさない。 カバマダラの派手な体色やスローな飛び方は 実は「毒入り危険」 と天敵に知らせるためのデモンストレーションなのだ…
さて
曇天ながら26日の宮古島は20℃くらい。 島のひとは寒いと言うけれど 関東にくらべたら御の字、 ずいぶんと暖かい。 強い海風を受けて、島の北部の砂山ビーチに降りて行く。 白い粉のような砂を踏みしめて通る細い道の両側は葎の壁がそびえる。 そんな中に、見覚えのある星模様の美しい蝶をみつけた。
これこそが 空のうえを飛びながら読み知ったカバマダラに違いない。
もの言わず ひっそりと待っていてくれた… 幸運に震えた。
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いま調べると おなじ仲間で、有毒。 すじが目立つ「スジグロカバマダラ」であった。
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記事によれば ここからが面白い。
ツマグロヒョウモンのメスは、 実際には無毒だが 有毒のカバマダラに
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擬態して、 身を守っているそうだ。 黒と白の斑紋を真似、 翔び方まで似せてふわり… なんとしたたかなツマグロヒョウモンのメス。 鳥にねらわれることもなく、 人が近寄るとだます必要がないので、 さっとスピーディーな飛び方になる とあった。
以下に カバマダラの写真を JTA機内誌より引く
さらに
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また 一種
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色はちょっと薄いが 「ベニモンアゲハ」 らしい、 頭部や腹が赤いから。
緑に紛れてはじめはよく見えなかった。 おなじ緑でも目が慣れるにつれて面白いものがみつかる。 珍しい亜熱帯の植物、 アダン、 クワズイモ、クロトン、 南洋杉。 サトウキビ畑。 扇芭蕉。 花は 芙蓉によく似たハマボウ。 テイキンザクラ、 ブーゲンビリア、ハイビスカス・・・天人菊、 ちいさなカタツムリなども見えた。
どちらを向いてもネムノキが生え、 豆のような莢がさがっている。 白い花のセンダングサは何処にでも群れ咲いている、 カバマダラの好物だ。