あっ！

　　　　　
　　　　　　　　お宅へは　これから…

　　　　　　　　　　　しあわせ届けに　大忙しです

　　　　　　　　こんな時間　　眺めるのは
　　
　　　　　　　　　　　　　　　　夕月だけかと思いましたよ

　　　　　　　　　　　　－☆－
　　　

　　　ことのはは終りぬ聖樹灯りけり　　　　　　草田男
　　　聖樹灯り水のごとくに月夜かな　　　　　　蛇笏

きのふ

　　　
　　　　きのふ　いらつしつてください。
　　　　きのふの今ごろいらつしつてください。
　　　　そして昨日の顔にお逢ひください、
　　　　わたくしは何時も昨日の中にゐますから。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　室生犀星　「昨日いらつしつて下さい」より
　　　　　

「作画とは　対象を通して自己の人生を描くことである　対象は刻々と変化し一度見たものは二度と還ってこない　アポロンとダフネのように美は逃れるのに必死である。」　
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　絵をかくよろこび　　　石本 正　　新潮社　

　
　　　　　　　　　　－☆－


　きのうの私　遅れがちの日記　
　一瞬まえに閃いたことを　今書き記す　　昨日よりは新しい刻トキ…　
　・篭に盛って林檎を描いた　仕上がらない　・請求書が届いた　・プリンタが直った　　


写真は、ご近所で見つけたサインプレート。 元気な彼が飛び出してきそうです

蟾蜍

　　　　　　　　　　　　　風の無い晩に歌が聞こえる……
　　　　　　　　　　　　　――月は黒ずんだ青葉の
　　　　　　　　　　　　　曲折ギザギザに銀を被キせてる。

　　　　　　　　　　　　　……歌がきこえる、　生埋イキウメになった
　　　　　　　　　　　　　木精コダマかしら、そらあの石垣の下さ……
　　　　　　　　　　　　　――已ヤんだ。　行って見よう 、そこだ、その陰だ。

　　　 蟾蜍ヒキガエルよっ。　――なにも恐い事は無い。
　　　　　　　　　　　　　こっちへお寄り、僕が附いてる。
　　　　　　　　　　　　　よっく御覧、これは頭を圓マルめた、翼ハネの無い詩人さ、
　　　　　　　　　　　　　溝ドブの中の迦陵頻伽カリョウビンガ……　あら厭だ。

　　　　　　　　　　　　　……歌ってる　――おヽ厭だ。　――なぜ厭なの。
　　　　　　　　　　　　　そら、あの眼の光ってること……
　　　　　　　　　　　　　おや冷スマして、石の下へ潜ってく。
　　　　　　　　　　　　　さよなら　――あの蟾蜍は僕だ。　　　
　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　トリスタン・コルビエール　「黄色な恋」より　蟾蜍ヒキガエル

　　迦陵頻伽カリョウビンガ　
　　〔梵 Kalavi ka 好声鳥・妙音鳥などと意訳する〕
　(1)想像上の鳥。雪山セツセンまたは極楽にいて、美しい声で鳴くという。上半身は美女、下半身は鳥の姿をしている。その美声を仏の声の形容とする。迦陵頻。びんが。
　宝相華金銅透彫幡頭（ほうそうげ こんどうすかしぼり ばんとう）の　画像に見える。
　　　　　（銅鍛造、透彫　平安時代・１２世紀　岩手・中尊寺所蔵）
　(2)美しい芸妓。また、美声の芸妓。

　　　　　　　　　　　　　　　－☆－

　　　蝦蟇も　蛙も　　一蓮托生。　　　　　

紅葉散る

　　　　　　　　　 わが歩む落ち葉の音のあるばかり　 　　　　　杉田久女

      　　　　　　　朴落葉いま銀となりうらがへる　　　　　　　　　山口青邨 　

        　　　　　  水底の朽葉にありぬ鯉の影　　　　　　　　　　 西東三鬼

　　枯れ葉舞う公園へ。　白樫、 菩提樹、桜、銀杏、紅葉葉楓、ケヤキ。　管理事務所の奥に　珍しいカイノキ(楷樹)もあります。

　美術館まで染められて　巨大な液晶モニターをみるようですね。　いつまでも　眺めました。　そして常設展で　２時からボランティアのガイドが始まるのです。　きょうも豊作さんに会ってきました。　家の騒動をしばし忘れて。

　　帰れば掃除が待ってます。　下地ができたところでいよいよ張り替え。　それから家具を元通りにして、　本などの中味をもとに戻したり。　　工事は来週いっぱいかかるでしょう。

　　障子の張り替えは自分で。　　普段やらないことばかり　　これから続きます。
　　明日から寒くなるようです。　みなさま　おだいじに