火曜日(26日)の夜、我が家から一番近いOdeon の映画館で、ロイヤル・オペラ・ハウス(ROH)からのライブオペラ・蝶々夫人があった。
NY のメトロポリタンのオペラは今年は観客が少ないから見せてくれないが、ROHのライブはなぜか40人くらいの観客が入っていた。
オペラが始まる前に色々説明が入り、今日の蝶々夫人は日本のAuthentic(本物)な出し物であるようなことを言った。
ところがこの日のOdeonの音響効果とサブタイトルが非常に悪く、一番楽しみにしていたハミングコーラスが聴けなかった。これはROHのせいではないから文句はつけられない。
蝶々さんになった女性がリスエニアの40才近くの大きな女性で、蝶々さんは15歳の日本人女性のイメージから程遠く、気の強そうな人。実際オペラは劇場の中で見聞きしているには、歌さえ上手ければ誰でもいいが、映像では喉の奥まで見えてしまう。
舞台が座敷を設定してあるだけに、ピンカートンもアメリカ大使も靴のまま座敷を歩き回り、靴のまま正座しようとする。見ているだけでこちらが苦しくなる。
結婚紹介所の五郎になったのが特にひどい。時代考証としては明治中頃であろうに長いスカート(袴のつもり)に頭は変なちょんまげを結い、こんな変な日本人がいるものかと怒ってしまった。
それに蝶々さんに再婚を求めた山鳥という金持ちは、江戸時代の裃、袴でもちろんちょんまげ。一体この舞台を考えた人は日本人に一度でも聞いたことがあるのだろうかと考えた。
最終的に、ピンカートンが連れてきたアメリカ人のワイフには度肝を抜かれる。大きな障子の向こうで傘をさしたシルエットが、相撲の貴景勝にドレスを着せたよう。実際に彼女が舞台に現れたら、背の低くて異常に太った黒人女性だった。最近は人種差別云々が特に取り沙汰されていて、そのうち黒人女性の蝶々さんが出てくるのではないかと思った。
・・・・・ということでロンドン北部に住む友達とも話し合い、これはROH に文句を言おうと決めた。
何がAuthenticな日本でありましょうか?来月メトロポリタンでも蝶々夫人を上映する。見比べるのも一興かも?
先週マーケットへショッピングに歩いている道すがら、あるお屋敷の前庭で草花の手入れをしているそこの主婦に会った。いつもきれいな花がたくさん咲いているのでつい立ち止まって褒めたところ、この素晴らしい春の花を一株もらえることになった。花の咲いているときは植えつくかわからないと言われたが、こうして鉢植えで元気にそだっている。
裏庭のチューリップも鉢植えは花が早く咲きだす。前庭の地下植えは未だ蕾がかたい。
野菜畑に勝手に生えて花盛りの忘れな草とプリムローズ、野生の植物はやっぱり強い。
道端の叢に咲いていたこの花、名前は知らない。でも春ですねー。
花が頂けるなんて
英語がご達者なんですね