フランス国境に近いパンプローナの60Km南に100km四方の自然公園があるのを亭主が調べてきた。昨年11月アンドラからこの公園へ行くのが亭主の望みだったがあいにく入院、そして雪に降られて早々に暖かいスペインの南海岸へ行くことになった。今回4月は雪も解けて気候も良くなってきているからとバルデナスキャンプサイトに泊まり、晴天の一日サイトで教えてもらった30kmコースを一周する計画を立てた。
キャンプサイトでもらった地図を見ながら走って自然公園の標識を見つけてすぐ道を間違えアルゲダス(Arguedas)の村を通り、村の後ろの崖に横穴が並んでいるのを見つけた。停まって聞いたわけではないが、何かを保存するための横穴らしい。岩穴は気温が一定しているからもしかしてワインかもしれない。
農場がある狭い道路をゆくと急に羊の群れが道路を横切るところに出会った。この地域はやっぱり英国や北欧よりも暖かいせいか子羊も相当大きくなっている。英国で子羊の出産時期は2-3月だったはず。BBCテレビで春の農家の羊の妊娠、出産を一週間にわたって見せてくれたことがあり興味深い番組だった。
自然公園の入り口近くに立派な観光案内所があり、中には翼の幅が2メーターもあるハゲタカの剥製が下がっていた。こんな大きなハゲタカに逢えたらとわくわくして低い丘を越えて二人とも同時に”ウワー”と歓声をあげた。広々とした荒野のあちこちに突き立ち、横たわり、長く伸び、削ったような岩山の群れ。
この地域は地球の創世記に砂岩か火山灰の上に厚さ2-30㎝の岩が表皮になり岩の割れ目から水の浸食で柔らかい下層岩が削られたもので、面白い形や模様を描いている。
スペインの若者の団体が4輪駆動3台に乗り合わせて観光していた。目もくらむような高い岩の上に上がって大喜びしていた。観光案内書のハイライトは細く高い岩の上にまるで巨人が四角い石を積み上げたような面白い形をしているが、これもあと何回か雨が降れば崩れ落ちてしまうことだろう。
この地域はほとんど砂漠状態で、平地に牧草を植えているが30km周遊したあたりで4か所の大小の池を見かけた。ここの風景はトルコのカッパドキアやモロッコの砂漠地方に似ている。
この白っぽい岩山は登れば崩れ落ちそうに見えるが、すべての岩は固くて砂地のところは一切ない。世界にはいろいろ面白い自然現象があるものだとただ感心したが残念なことに鷹もハゲタカも一羽も姿を見ることがなかった。
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