フロムの村は急峻な山の裾野を流れる河に沿って散らばっており、人口450人、人々は農業や牧畜で生計を立てています。
この小さな村にそぐわない立派な駅舎やレストラン、みやげ物店、観光案内所などフィヨルドに面してかたまっており、フロム鉄道はここを起点として全長20Km、海抜 0 から 866m の高さまで、険しい山を上下しています。私たちは素晴らしい晴天のこの日往復チケットを手に、たくさんの観光客と一緒に列車に乗り込みました。
この鉄道の行き止まりミルダル駅はオスロとベルゲンを結ぶ鉄道と交差しており、観光客はこの駅で列車を乗り換えて目的地へ行くのです。
片道1時間のこのコースはトンネル数20本でトータル6Km に及びますがこのトンネルの18本までが手作業で掘られ完成までに20年を費やしたとのことです。
左右の素晴らしい景観を写真に収め列車はゆっくりと急勾配の山を登ってゆきます。中間点のブレークバム駅で対向列車とすれ違います。
ここだけが複線になっています。私たちがここへ上って来た時、対向列車の車両に貸切のマークがあって、一両はミキトラベルと書き出されていました。もちろん日本人団体客でいっぱいでした。
トンネルを出たとたんに列車の進行方向左側に巨大な滝が現れ、ここで列車は一時停車します。このヒョースの滝は落差93メートル、乗客はここで一時下車し写真を撮りますが、水しぶきがひどく、大事なカメラが濡れては大変です。この膨大な水は導管を通じて水力発電所へと落ち込んでいます。
ちなみにノルウェーは水力発電だけで国内の需要を満たし、隣国へ電力を輸出しています。
ミルダル駅で降りた私とポールは一駅だけ歩いてみたいと、駅の横の坂道を降りました。日本で言えば高山植物でしょうか、この寒冷地にも今が盛りと珍しい花がいっぱい咲いていました。途中で出会った若者たちのグループはここからフロムの村までハイキングらしく元気に降りてゆきました。
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