マルバオ(Marvao)のキャンピングプラッツはスペインの国境に近く、数十キロでスペインにたどり着いた。真っ直ぐ東へ向かうと昨年一週間も滞在したカセーレスへたどり着く。カセーレスの町へ入る最初の交差点の道路わきにコウノトリの団地のような巣を載せた柱が林立していて驚いた。とっさにカメラを構えて撮ったから周囲があまりわからないが、一体誰がこんなことを考えたものか?
カセーレスからカーナビをセットしてモンフラウェ(Monfrague)自然公園へ向かった。カーナビは地図にも出ていない田舎道を指し示し、近道らしいのが判って勇んで出発。初めは溶岩らしい岩の露出した牧場に牛や羊が放牧され平野を真っ直ぐ進んでいたが、50kmも行くとあたり一面コルク樫の林になり、谷間へ入ってゆく道路はジグザグで一番下に下りたところで対向車に大きなトラックが来てやっとすれ違った。
高い崖の上方にはヘザーの花が咲いているらしく全体がピンクに見える。遠くの山頂にお城が見えてきた。大きな河岸にたどり着くと道路わきの見晴台にキャンパーや自家用車が数台停車して沢山の人達が川向こうの荒々しい崖に向かってカメラを向けている。
もちろん私たちも急いで撮影開始。予想もしなかった道路わきで、こんなに沢山のはげたかの群れ、スペイン人のカメラマンは素晴らしい写真を撮って見せてくれ、案内の看板を指してあれはレナード禿げ鷹だと教えてくれた。
このモンフラウェ自然公園はヨーロッパ最大のはげたかの生息地で、他にワシ、ふくろう、黒コウノトリ、鵜などが生息している。
川向こうの岩やお城の下の崖に巣を作っているが肉眼では見えない。それで望遠を最大にして岩のあちこちを写しまくったら、中に数枚巣に座っている鳥が写っていた。時々頭の上をスーッと飛んでゆくが望遠を大きくすればするほど動いているものを捕らえるのはとっても難しい。300枚も写真を撮って雨が降ってきたのを機会にキャンプサイトへ向かった。
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