一昨日はPCソフトの更新ダウンロードに半日かかってしまいました。朝一PCを起動させるとホームから履歴ページへの移動がひどく重く、何かあったかなと思うと、タスクバーにXPの更新ありを知らせる黄色囲みの〔!〕アイコンが。メッセージバルーンは出ていません。
ネット歴1年4ヶ月とは言え、これは初めて見る現象ではないので、さっそくアイコンをクリックしましたが、何も開かない。それでは手動で更新しようと、コントロールパネルからWindows updateに行ってみると、「最新の更新プログラムを調べています…」で果てしなく時間のかかるかかる。
一旦閉じて出なおそうとしたら、今度は電源が切れない。元の画面にも戻れないしウィンドウも閉じない。
強制終了して、今度は〔スタート〕→〔すべてのプログラム〕からupdateにアクセスしようとしたら、見事に応答なし。
先月ダウンロードしてすったもんだあったNorton AntiVirusのアイコンは何事もなく緑信号のまま。普段の日なら、ここで「大事なかろう」と判断、もう一度強制終了したところで電源コード抜いて出かけてしまうのですが、一昨日は午後まで久々の自宅待機、外出予定無しだったことが逆に災いしました。
再度起動してはupdateを試み、その都度ウィンドウが閉じず戻れずになる…という状態を何度繰り返したことか。まだ何の作業も始めていない段階だったとは言え、強制電源OFFがあまり度重なるとHDを損傷するような気がして、お昼過ぎ、「腹も減ってきたことだし」と、起動後何もせずに〔終了オプション〕へ行ってみました。
するとアラ不思議、「更新をダウンロードするにはここをクリック」の見慣れた表示が。
なーんだ。黄色い〔!〕のアイコンを見つけて、クリックしても開かない時点で、Windows updateにアクセスするより先に終了オプションを選択すれば何てことなかった模様。
しかしこの後も一筋縄では行かず、「ここをクリック」すると、「6個中 1個の更新をダウンロード中. .」「電源を切らないでください。自動的に切れます」の無限ループ。こんなにDLに時間かかった更新っていままであったかなぁ。不安になって思わずメーカーサポートのフリーダイヤルに電話してしまいました。でもココいつも混んでるんだよね。ナビダイヤルでないだけシマンテック社よりましか。平日17:00までしか受け付けておらず、ふだんなら絶対利用できないのですが、あたら在宅の日だったからなぁ。「ただいまの待ち時間は約15分となっております」…ナメてんのか。でも待つしかないか。待てるんだから。
そうこうするうちに、「6個中 1個~」が「2個」に。おやおやと思って見ていると「3個」に。別に更新プロセストラブってたわけではなく、順調に進んでたんではないか。やーね、お人の悪い。この時点で依然お待たせ中のフリーダイヤルは切りました。
めでたく「6個中 6個」も終わって電源が切れたあと、1分待って手動で起動。もしや万一と思ってもう一度〔終了オプション〕に行ってみると、やっぱり虫の知らせだったのか(爆)、またしても「更新をダウンロードするにはここをクリック」…まだあったんかい!
辛抱強く同じことをやってみると、今度は「2個中 1個の更新をダウンロード中..」。さっきの6個に比べると夢のような速さでDL終了、電源オフ。
再度起動して、やっとタスクバーの〔!〕アイコン消滅を確認できました。あー長い道程だった。考えてみれば、〔!〕発見より先にページ移動が重いのに気づいていたんだから、コントロールパネルを経由しようがしまいが、開いた先々戻れず閉じずになる可能性も察するべきだったかも。こういう時は、どこかの窓開いてどうにかしようと思うより、速攻退却=終了オプションが賢明なようです。この日に限って時間に余裕があったので、かえって無駄な操作をして遠回りの巻、でした。
『麗わしき鬼』は今日で第30話、“やっと”と言うべきか“早くも”と言うべきか、折り返しが近づいてきました。
互いをまだ異母姉妹とは知らない洵子と悠子、絶交しては永遠の友情を誓い、誓ってはまた絶交し、結局元サヤへ。洵子が英語教師にほのかな恋心を抱き、嫉妬した悠子はホステスに変装して教師を誘惑、一生守ると誓いあったはずの処女を犠牲にして肉体関係に持ち込み、証拠写真を撮って洵子につきつけるという荒ワザに出ました。教師は逃げ出し、怒り悲しんだ洵子は何度めかの絶交宣言しますがあっさり反省和解。ついでに悠子の母親が時子とバラされ、愁嘆場を経てこちらも和解、邪魔な淫行教師も国外逃亡して一件落着と思いきや今度は悠子の妊娠発覚。「洵子が好きだった男の子供だから、洵子の赤ちゃんでもあるんだよ」「そうね、悠子がワタシの赤ちゃんを産んでくれるのね、2人で育てましょう」…おいおい!というトンデモ論法。
高校3年生という設定以上に思考が地に足ついていない2人が、妊娠という事態にどう対処すべきか、周囲の大人たちに遠回しに意見を求めまくるのですが、「ワタシが生まれたときどうだった?妊娠を知った時どんな気持ちだった?」というじれったい訊き方な上、悠子の母時子も、洵子の法律上の父英矢も、娘たちに隠している事実や事情が山ほどあるので、「アンタを産みたいと思ったから産んだのよ、おろそうなんて一度も思った事もない、刑務所でだって育てたかった、子供は母親に育てられるのが一番」と悔恨を込めて“したくてもできなかったこと”を強調する時子、「そりゃ父親として嬉しかったさ、オマエはれっきとしたウチの家の子だ、大切な跡取りだ」と真情の吐露より“妻が嫁いで来たとき別の男との間に身篭っていた子”という秘密を隠蔽するほうに必死な英矢と、ポイントがずれまくり。
親って、子供が可愛い、子供のためなら何でもするという名目のもとに、やってることは結局迂回した保身・自己肯定にほかならない、という皮肉な場面は実生活でもよくあることで、アンジャッシュの勘違いコントにも似たこの辺のズレ描写はなかなかうまいと思う。
ただ、このドラマ、放送開始前から“綺麗ごとでは済まない性と生”がテーマと謳っているのですが、“子を身篭る、産む”というモチーフにあまりにも拘泥し過ぎのような気も。
しかも、身篭り方、産まれ方がことごとくアンナチュラルで痛々しいときている。
洵子は時子夫が富弓を強姦して孕ませた子。いま悠子のお腹にいる子は淫行教師の買春の結果。悠子は正式な結婚で生まれた子ですが父が母に暴力三昧で、結局その母に、正当防衛的にとは言え殺害され、両親の間に愛があった気配はまるで無し。唯一、子種の無い身ゆえ妊娠にはつながらなかったものの、英矢の富弓に対する行為だけが純粋な愛からだったと信じたいところですが、いきなり「ホテルに泊まらないか」と言い出したり、「オッパイの色素が濃くなってるじゃないか」とピロートークで追求したり、「多産系の女をものにして見せますよ」発言といい、どうも“後継ぎ作り”のみを急いでいた形跡。
先般の、辻希美ちゃんと杉浦太陽さんの結婚会見じゃありませんが、身篭る産むの前段階に自然にあるべき“男女の愛”がすっ飛ばされた上で、みんながみんな「やれ妊娠だ、それ子供だ、ほれ親子の絆だ」と騒いでいるので、(作り物っぽさがつきものの昼ドラワールドだということを精一杯割り引いても)どうもお話にイビツ感、ムリヤリ感がたちこめてしまうのです。
悩み抜いた娘2人、結局洵子のゲイの叔父(自称叔母)みちるちゃんに「妊娠したらどうする?」と持ちかけ、「よくぞ訊いてくれたワネー!妊娠は女にしかできない女の特権ヨー!アタシがもし産めるカラダなら絶対産むワー!」と、全キャラ中唯一邪気のない、天下晴れての全肯定の言葉を聞き、「産むわ」「産んでね」と2人だけで決心を固めてしまいます。
“人が人の命を孕む”ということと、“男女が惹かれ合い結ばれる”ということとの見事な独立、あるいは堂々たる乖離。見ていて随所に感じるイビツさが計算の上だとしたら、非常にブラックでシニカルだけれど、含蓄の深いドラマだと思います。まさに中島丈博脚本でなければ書けない境地でしょう。
そんな中、このシニカル構図を思いっきりカリカチュライズして“笑える”調理をほどこされている英矢の押しかけ再婚候補・啓子(鮎ゆうきさん)が唯一無二の味を出しています。もう、恋愛も母性愛もヘッタクレもなく、ひたすら子作りワッセワッセ。孕むためなら野越え山越え谷を越え。ただしそのお相手に子種が無いことはまだご存じない。クチ(上の)をひらけば「女性の権利、男の横暴に屈するな」。
行為と精神が、これほどきれいにくっきりバラけている人もいないよ。彼女のキャラの、あからさまな“イビツであるためのイビツさ”が、逆に物語のイビツさを救っていると思います。