林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

雪の降る町を

2008-01-20 | 歌の翼に

 「雪の降る街」森男画

 雪は大迷惑だけれど、降らなければ降らないで待ち遠しいのが不思議だ。
予報では今夜いよいよ高麗の郷にも雪が降りそうである。

                「雪の降る町を」 内村直也作詞 中田喜直作曲

                雪の降る町を 雪の降る町を
                思い出だけが 通りすぎてゆく
                雪の降る町を
                遠い国から落ちてくる
                この想い出を この想い出を
                いつの日か 包まん
                あたたかき幸福の ほほえみ

                雪の降る町を 雪の降る町を
                足音だけが 追いかけてゆく
                雪の降る町を
                ひとりこころに 満ちてくる
                このかなしみを このかなしみを
                いつの日か ほぐさん
                みどりなす春の日の そよかぜ

                雪の降る町を 雪の降る町を
                息吹とともに こみあげてくる
                雪の降る町を
                だれもわからぬ わがこころ
                このむなしさを このむなしさを
                いつの日か 祈らん
                あたらしき光降る 鐘の音

雪は冷たい。
でも、この歌の雪はなぜか暖かい。
さらさら降っているのだろうが、湿り気があり、心が潤う。

歌は高英男から始まり、多くの歌手が歌っている。
森男は倍賞千恵子さんの歌が一番好きである。
クラシック歌手のようにヘンに構えて気取ったところが無く、しみじみと、しかもメリハリを付けた歌い方がいい。

作曲は日本のショパンと言われた中田喜直である。
戦争中は戦闘機のパイロットをしていたと聞いた。よく生き延びてくれた、と思う。
出だしがショパンの幻想曲49番と同じ旋律なのは、咄嗟の作曲のための所為らしい。でも、内村直也の詩にすっかり馴染んでいる。

「北の宿」にもショパンのピアノ協奏曲第1番そっくりの部分があり、これも冬の名曲と思うが、詩の心と言葉の品格は断然こちらの方が上である。
「かなしみ」は単なる失恋ではなく、意味は深く広い。

この歌の歌詞には美しい日本語が使われている。
動きがあり、広さや奥行きがあり、詩そのものに音楽がある。

        遠い国から落ちてくる この想い出を
        息吹とともにこみあげてくる 
        ひとり 心に満ちてくる このかなしみ

        みどりなす春の日
        あたらしき光降る 鐘の音

などである。

この詩を聞くと、すさんだ心がいつの間にか清められて、そうだ、みどりなす春の日は近い、新しい光が溢れる春が近い、という気持ちになる。

林住期の現実には、とてもとても、ではあるけれど........。



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4 コメント

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著作権・中間報告 (まっちゃん)
2008-01-20 20:13:15
★お邪魔します。まっちゃんです。
著作権支払わず、森男様のお写真
使わせていただいています。

さて、雪の降る町を。さすがに森男様の
記事は格調高いです。
無学でフィーリングだけで
記事を書いている、まっちゃんとは格段の差です。

さて我がパソの師匠。gooブログを使っていますが
詳しく説明を受けたのですが、
まっちゃんの様に、タイトルを付けて
ブログ上で流すには無理があるようです。

今日の記事でも、中田喜直さんをクリックすると
リンクする方法は、全く同じなのですが
貴殿のブログの原稿を作成するサイトに
musicを取り込むところが
サービスに含まれてないみたいなのです。

方法としては、自分のHPを作り
そこに音楽のサイトを作成し
そこへリンクさせれば、楽に
ブログでも音楽を流せると言うことでした。

私はどちらの方法も使っています。
倍賞千恵子さんの「雪の降る町を」を是非
聴きたいですね。

また、私のプロバイはそれぞれの記事への
リンクアドレスがありますが
貴殿のは、日毎のアドレスの様ですね。
これも、プロバイのサービス内容の違いですね。
でも、貴殿のブログの使用料の廉価と
容量の大きさは、最大の魅力ですね。

中間報告でした。

下手ですが、我が娘、13年前。12歳の頃の
ショパンの曲の生演奏(内緒で録音)を、
お土産に持ってきました。
カセットテープです。でも、音が流せます。

ミスタッチが目立ちますが、
子どものご愛嬌ということでお許しください。
下がアドレスです。よければクリックして
聴いてみてくださいな。
これも我がブログでは、曲目表示が出来ます。
こちらでは無理でした。

http://masaring.blogzine.jp/music/skerutto.mp3

他の方法がないか、他の専門家にも尋ねてみます。
helpを読むだけでは、分かるはずも
ありませんからね。

またもや、長文、乱文。許してくださいね。
毎度のことですね。







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 ()
2008-01-21 20:13:19
まっちゃん様

・自分のアナログレコードをデジタルCDに変換する
・一方 音楽を掲載出来る自分のHPを立ち上げる
・そのHPにCDの音源を取り込む
・自分のブログから自分のHPにリンクする

そうすると 自分のブログに 自分好みの音楽が取り込める

ということでしょうか。

実行は困難を極めそうで、たじろいでいます。
やはり、「秘すれば花」かも。

お嬢さんのピアノ演奏、大した魂消たですね。
前後の激しいところは別にして、中間のゆったりしたところはショパンそのもので、泣けてきました。

あ、やはり、まっちゃんパパはダ・ビンチですよ。
返信する
ザ・ピンチ (まっちゃん)
2008-01-21 20:33:06
★また、迷惑まっちゃんでこざいます。

そうです。そのとおりでございます。
ただ、全曲流すと著作権とか、、、。ちょっと心配。
森男様の蒐集した、格調高き音楽聴きたいです。

ダ・ビンチの娘。末はショパンか、、、。
残念、応用微生物に進路変え。
今はある企業の研究室にいるらしい。
楽器も、クラリネットに変更。この間全国大会。
社会人になっても、すねかじり。
ダ・ビンチの財布は、ザ・ピンチ。

記事もピンチ。十か条の記事も頂戴します。
お許しを請う。

返信する
OK ()
2008-01-21 21:03:20
まっちゃん様

OK牧場、オン・ザ・ベンチですぅ。
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