CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

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キャピトル編集のラバー・ソウル久々に聴いてみた

2022年04月03日 | BEATLES-BADFINGER関連

以前このブログでアップした通りキャピトル盤は英盤から、Drive My Car, Nowhere Man, What Goes On とIf I Need Someoneが除かれ、英盤Helpから I’ve Just Seen A FaceとIt’s Only Loveが収録。

(アップル・レーベルの米キャピトル盤、キャピトル・ウインチェスター工場での1971年の再プレス盤)

そのI’m Looking Through Youであるが、失敗したイントロ部の演奏を含んだステレオ音源そのままのを収録している所が興味深い。

アメリカのキャピトルはそれまでビートルズのアルバムを切り刻んで収録時間を短縮した独自編集のアルバムを連発。あたかも水増し商法のような販売手法に不満を持ったビートルズ・サイドはその腹いせにこの音源を送った様な気もするし、またキャピトルはキャピトルでその意趣返しだったのかこの曲に限って編集なしにそっくりそのままアルバムに収録したのは、結構双方がやり合っていたような感じですかね?

それがエスカレートしたのが次作の米盤、Yesterday & Todayで起こったブッチャー・カバー事件。ビートルズ・サイドから意図的に送られてきたかのような少々グロテスクな写真をアルバム・ジャケにまたもやそのまま採用、ただ今度は販売現場からのクレームを受けてキャピトルは商品の回収にあたりジャケのデザイン変更を強いられる大きな騒動となった。

(ブッチャー・カバー盤)

(再発されたトランク・カバー盤)

真実は当人達だけしかわからないのではあるが、レボルバー以降のペパー軍曹のアルバムからは曲目からアルバム・デザインに至るまで編集は英米で統一されることとなった。

英オリジナルのラバー・ソウルは今までの路線とは異なる新しい路線で制作されたたものの、米盤に関してはHelpからの2曲によってフォーク・ロックの色合いが濃くなった印象。

まあ、これはこれで久々に楽しめた。