シンガー・ソング・ライター、カーリー・サイモンのベストといえばやっぱり1972年の3枚目のアルバム、No Secrets。
(このLPの定価は1950円で、当時としては2000円以下で買えたので少々良心的かな?)
個人的には彼女のコンピ物ベスト・アルバムの上をいくまとまりの良いアルバムと思う。
リチャード・ペリーのプロデュースによるロンドン録音ってことで、豪華ミュージシャンらのバック・アップもあって演奏も一段と引き締まっているのもその理由かと。
この当時はまだ高校生で、クラスの中でロック知ってる奴なんてホント少数派。話題はテレビやラジオでよく聴く女性アイドル歌手だとか和物フォーク系が中心で、ロックの話をしようとも中々話が噛み合わない。
とある日の事、他所のクラスの生徒が誰かに貸してあげるのかこのレコードを学校に持ってきたのを目撃、そして隠れキリシタンの如く“オォ~、同志よ!”って心の中で小さく呟いた。
やっぱり、内容的に大人の世界をおおらかに謳うカーリーのファンだとカミング・アウトするのがやっぱり少し気恥ずかしいかったのかもね。
どうでも良い事だけれど、エレクトラ・レーベルってクイーンのアルバムから日本での販売はワーナー・パイオニアって印象だったけれど、それ以前はビクターが販売してたって今更ながら気がついた。