昨年に出たビートルズの再発盤Revolver、腐れ縁とでも言ったら良いのか金もないのに無理をして1年遅れでようやく仕入れることが出来た次第。
オリジナルは1966年で、当時主流だった4トラックのレコーディング・システムに逆回転、テープ・ADT(アーティフィシャル・ダブル・トラッキング)などの工夫を凝らしたさまざまな手法を採用しサイケデリック・ミュージックの最先端を歩んでいた。
とは言えまだまだステレオの再生装置が一般的なリスナーに普及していない時代だった事から、ビートルズのメンバー達もモノ・ミックスに主体を置き、どうしてもステレオ・ミックスはスタッフ任せのおざなりになっていたそうな。
そのためオリジナル盤はステレオ再生おける左右のチャネルのサウンドのバランスがうまく取れていない曲もあり、特にヘッドフォンによる再生で違和感があった。
それらを解消するためAIの最新技術を使ったデミックスなる手法でサウンドを抜き取り再配置しバランスの取れた音源を作り出したって事らしい。
一聴してみて、確かにクッキリした音源になっていて違和感は感じられない。これが21世紀の聴きやすいビートルズって事ですかね。
ただ旧音源を長年聴いてきたオイラには、当時流行し始めた最先端のサイケデリック・ミュージックと言う観点から考えるとオリジナルのアンバランスで少々ぼやけ気味の音像の方が案外しっくり来る。
ところでつい最近2023年版の赤盤・青盤が再発され追加された曲を含めて全てリミックスされているって事は今後続編が数年おきに登場することになっているのだろう。
2017年のペパー軍曹で始まったこの企画、オリジナル・アルバムは残り6枚でマジカル、サブマリンとパスト・マスターズを加えれば計9作品。今までの発売ペースだと完結までにあと10年?
だめだ、こりゃ~
オジンは古いやつでよし!