これからは花の咲く季節

朝から
今日は久しぶりに山に行って水芭蕉を、
そう思って出かけたけれど×
その変わり藪椿が綺麗に咲いていた。


春分の日、
気温は温めの１０度、南向きの斜面で日差しを浴びていると、風がないせいか丁度いい感じ、心地よい眠りが優しく抱擁してくる陽だまりの誘惑、今日は春分の日。
この優しい空色とやわらかい日差しに誘われ、
冬の気配が色濃い森の中に、森は明るく、昨年の落ちた木の葉が朽ちずに、
色あせた状態で敷き詰められ、原型を保って積もっている春の森、
太陽の日差しがまんべんなく降り注いで、新しい入居者を待っている。
藪椿

すくない花数
森の陽だまりの中で隠れるように咲いて
哀しみの一滴となって落ちる
一輪の藪椿

花は深い木の葉に隠されるように咲いて　
美を留めながら落ち
それを優しく受け止める森の朽ち葉

花を壊さないように形を整え
化粧して
そっと受け止め置いていく朽ち葉の優しさ　

花の残骸に残る生前の美
花のあがきかそれとも抵抗か
儚さが残る一輪に人知れず朽ちる花の美を見る。