今日から春か・・・その心中は微妙

立春

今日４日は暦の上では立春である。
・・・
雪のない町に住んで、少しずつ変化する街の様子と気配を感じていると、
ああ・・・それなりに春が近づいているな、そう思うけれど、
私の生まれた所ではこうはいかない。

鉛空、雪雲、あざ笑うようにこれでもか・・攻めて来る風、屋根と日陰に残る残雪の塊、
冷たい雨の心変わり、霙から雪へと・・・気まぐれ模様の空に翻弄される日々、
春は遠く、冷たい土の下でいまだに眠っている。

立春

季の起点
春
形はここから生まれ
ここから始まる
新鮮な新芽の苦味と薫り
春物語の一ページはすべてこの立春が起点

耐えて
辛抱して
待って
訪れを望んでいた私
いや・・・
すべてのものたちが待っている春

いま
閉じられていた一冊の物語の最初のページをめくり
最初のページを開く
一行・・・
立春
そう描かれている
うれしい
どきどき
わくわく
・・・
このうれしさを一花の水仙の香りから感じる。