笑うかどには福きたる

日常生活で見たこと、聞いたこと、感じたことを牧歌的にのんびりと書いています。

「超高速!参勤交代」をテレビ鑑賞 ~こんなに面白かったとわ(^o^)♪

2016年09月14日 15時10分44秒 | 映画

公開当時、劇場で観ようかどうしようかって迷った作品です。
でもなんだか、コメディだし(^_^;)ま、いいかなって感じでスルーしてました。

で先日、祝・続編完成記念? ということでテレビ放映していたので「まぁ、観るか」と。。

ところがところが、「こ、これって面白い…」と、かなりびっくり。
まさに笑いあり、涙あり、本格的な殺陣だって、参勤交代についてのレクチャーだってある、というなんとも「美味しいところ満載」な作品だったわけですよ。

いいなぁ、と思ったのが、参勤交代から地元に帰った湯長谷藩殿様が方言丸出しで「国はやっぱりいいよなぁ~」とつぶやくところ。ちなみに、このいわきの湯長谷藩は石高1万5千石。で、超が付く貧乏藩という設定です。
知らなかったのですが、WEBで調べるとこのクラスのお大名って結構ある。慶応4年当時でお隣の泉藩は2万石、平藩(大名行列を貸してくれたお殿様の藩)は3万石。二桁の数字を持つ藩の方がむしろ少ないくらいなんですね。隙あらば攻め込むなんて、当時でさえ遥か昔のおとぎ話で、困った時はお互い様のご近所付き合いが現実だったのかもしれません。(か、どうかはわかりませんが)

もともと参勤交代って「徳川幕府による、諸藩が力をつけないための強制出費政策」だったわけだけど、1万石クラスの大名なんかには、幕府に立てつく余裕すらなく、ひたすら「お家を潰されないための最低限の恭順姿勢」だったことでしょう。

物語は、藩のため殿様のため「お金がない中でみんなが知恵を絞って難局を乗り越え、問題解決をする(敵に勝つ)」というプロセス。
時代劇なんだけど「みんなで問題解決するぞー、エイエイおー」な、時空を超えたパッションが観た人のココロに素直に響いたんじゃないのかな。
今の時代「みんなで一丸になって」という体験はしたくてもできない(というより怖くてできない?)。正直、湯長谷藩のこの道中は今でいう「ブラック企業」そのもの(寝られない休めない安全衛生感覚ゼロ)だし、なんとか無事に部下をまとめて江戸屋敷にたどり着いたのに、お姫様に「知恵を出せ、出せねば俸禄を減らすぞよ!」なんて言われちゃうご家老、まさにプレイングマネージャーの悲哀そのものだし(^_^;)

でも、みんな一丸になって、お互いを思いやり、励まし合いながら、仕事したいな~って。そんな気持ちは心の中になくもない。。。

とにかくヒトもサルもウマもダイコンも、みんな頑張ってるこの作品、今更ながらちょっとおススメです(^o^)。
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「関ヶ原」読了 ~真田丸の関ヶ原描写が超高速だったとお嘆きの貴兄に。。

2016年09月14日 11時19分18秒 | 読書

50秒だったそうです。

元々信繁が見ていないものは描かない、という脚本ポリシーだと言われていましたが、それでも信繁と縁のある西軍の面々だし、番宣での「西軍東軍、いざ」的なシーンもあったし、少なくとも5分程度は。。となんとなく思ってたのですが、まさかの50秒(^^;; まぁ。合戦シーンはお金かかりますしね。。
そもそも描くべきは西軍の負けによる信繁の行く末、「大阪の陣 真田丸」だし。ここには時間も場面もっとかけてくれるだろうことを期待して、楽しみに待つとしましょう。

さて、司馬遼太郎作「関ヶ原」は、

関ヶ原の合戦に至るまでの三成と家康の心理戦、調略戦、それを取りまく大名たちの魑魅魍魎ぶりが描かれております。しかも三成も家康も同じような「上手くいかなさ」を抱え、わずかな運を願いながら、関ヶ原に向かうわけです。
そんな、「点が面になり、それが大きな広がりになっていく様」が上中下巻でジワジワジワジワと、それも一冊ほぼ500ページというボリュームで描かれるわけなのですね。なので、

読んでも読んでも「関ヶ原に着かないよぅ~!」な状態が数日続き(^_^;)

「真田丸」36話「勝負」当日ようやく読了し(追いつき)、「有働さんのナレーションがどのようなものであっても、どんと来い、関ヶ原!」状態だったわけですね…(^_^;)

こうなると、司馬遼太郎作「関ヶ原」は、

そんな、「真田丸」での関ヶ原の大戦(おおいくさ)を迂闊にも期待してしまった方々の気持ちに圧倒的に応えてくれる作品といっていいでしょう。

特に、小早川の裏切りによる大谷軍総崩れ(下巻 393~411ページあたり)。
佐助の涙は、ひょっとして「それを見たのかも」と妄想すると感慨もひとしおなのではないでしょうか?

ちなみに「第二次上田合戦」は、下巻 229~243ページ。
ここは、草刈昌幸と星野秀忠のビジュアルを思い描き、二人の台詞として読み進めると最高(^o^)

秀忠「もはや、城攻めじゃ」
昌幸「馬鹿が、餌に食いついた」  

もうねぇ、電車の中で笑いをこらえるの大変でした(^_^;)

ちなみにこの作品は三成を黒田官兵衛、もとい、岡田准一さん、家康を役所広司さんで、来秋に映画になるんだとか。はからずも「予習」になったでござるよ。

それにしても、人の心(利害、打算、保身などなど)は昔も今のなんにも変っていない。。
違うのは、昔は負けると「命を取られた」こと。命がけだったから滑稽なくらい懸命だったってこと。
だから、単に負けたことを「愚か」だと嗤う気になれないんだよね。
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