とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

体外受精・顕微授精のお話 その5

2009年07月16日 | Weblog
本日も、とても暑い一日です。
少し動き回るだけで汗がダラダラ~、、、汗を流す事の喜びを感じつつ、この夏も乗り切って参りましょう。

本日も『胚凍結』について書かせて頂きます。

”胚”=”受精卵”を凍結するといっても、”胚”だけをシュワッと液体窒素に沈めるわけではありません。
”胚”が損傷を受けないように、特別な凍結保護液を用いて処理をしてから”胚”を氷結させます。

当院の凍結方法は、”胚”のダメージの少ないVitrification法(ガラス化法)を用いております。
Vitrification法(ガラス化法)の利点は、今まで凍結が困難といわれていた胚盤胞や未受精卵の凍結が可能になったというところにもあります。
Vitrification法(ガラス化法)は、クオリティーを損なわずに”胚”の凍結が出来ますので、当院の凍結胚移植の妊娠率は高くなっております。
また、この”凍結胚”は、液体窒素の中で-196℃のまま半永久的に保存可能です。

Q: ”凍結胚”の保存期間が長くなると、”胚”に何らかの影響は出るのでしょうか?
A: 上記に書かせて頂いたように、-196℃の液体窒素の中で半永久的に保存出来ますので、保存期間によって影響が出るという報告はありません。

Q: ”凍結胚”が胎児に何らかの影響を与える事はありますか?
A: 凍結胚移植で妊娠・分娩された児の身体発育や精神発育において、自然妊娠児との間に全く差はないという事が報告されています。

という事ですので、’新鮮胚移植’と’凍結胚移植’とでの大きな差というものはありませんので、ご安心下さい。
また、自然妊娠とARTでも、胎児における差は全くありませんので、ご安心下さい。

ーby事務長ー

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体外受精・顕微授精のお話 その4

2009年07月15日 | Weblog
昨日、東京も「梅雨明け」宣言がありました。
本日も朝から30℃近くあり、本日の最高気温は33℃が予想されているとの事・・・いよいよ暑い夏がやって参ります。
あのジリジリとした暑さ、、、楽しみです。
皆様、この2009年の夏も、どうか決して無駄にされないように、毎日を楽しく充実させてお過ごしになられて下さいませ。
落ち込みや考えすぎはマイナスです。

本日は、『胚凍結』についてのお話を書かせて頂きます。
当院は、”新鮮胚移植”よりも”凍結胚移植”の割合が多いです。

それはなぜか?

体外受精・顕微授精によって、体外に取り出した卵が無事に受精して受精卵=胚となりました。
”新鮮胚移植”で戻す場合、戻す時期は初期胚で戻すDay3か・胚盤胞で戻すDay5か・・・となります。
出来れば全ての胚を胚盤胞まで育てあげたいところですが、胚盤胞の到達率は40~60%でしかありません。
育たずに全滅という事態は避けなくてはなりません。
また、”新鮮胚移植”で戻す場合、母体側の子宮内膜が胚移植に適した環境になっていない(=子宮内膜が薄い)と無駄に終わってしまいます。
その辺をしっかりと見極めないといけません。
新鮮胚に「待った!!」はかけられません。
’良い胚を’ ’良いホルモン状態を保った状態で’ ’良い子宮内膜に’ ’良いタイミングで’ 移植してあげる事で、着床率が上がります。

そこで登場するのが、『胚凍結』です。
凍結なんかしたら、ダメになっちゃうのでは?とご心配される方が多いです。
ですが、凍結して生き残った胚は生命力の強い胚です。
胚盤胞までいけるか?凍結で生き残れるか?を見極めながら判断しております。

それでも心配な方がいらっしゃると思いますので、次回も『胚凍結』について書かせて頂きます。

追伸ー暑い毎日が続きますと、ついつい冷たい飲み物を多くとりがちです。
ですが、不妊治療に頑張っていらっしゃる皆様は、適量にとどめておかれて下さい。
内臓を冷やすと、どうしても子宮・卵巣への血流が滞ります。
暑い夏に冷たい飲み物を飲むのは最高!!ゆえに、冷たい飲み物を飲まずに我慢するのはとても辛いので、飲まない我慢ではなく”飲む適量”です。
意外に、身体の中の冷えというものは分かりづらいものです。
くれぐれも身体の中を冷やされないようにご注意なさって下さい。

ーby事務長ー

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体外受精・顕微授精のお話 その3

2009年07月14日 | Weblog
体外受精・顕微授精の治療費はなぜ高額なのか?

高度生殖医療を受けるにあたってのストレスのひとつに、この”高額治療”というものがあてはまります。
もっとリーズナブルであれば、もう少し気軽にトライ出来るので、こんなにリスキーな思いをしなくても済むのに・・・というお声を多く聞きます。

なぜ高いのか?

①保険適用範囲外であるので、全額自費負担となってしまうからです。
例えば、子宮筋腫や子宮内膜症の治療などで使用する高価な注射剤”リュープリン”というものがあります。
これは保険が効く治療ですので、一般的な治療と同様に、患者さんの負担額は3割負担となります。
それでも高額なお注射なので、窓口でのお支払いは1万円ちょっととなります。
ですが、この場合に全額自費でのお支払いとなると、患者さんの負担額は4万円弱となります(自費には消費税がかかりますので)。
子宮または卵巣の状態が気になるので、”リュープリン”のお注射の時に超音波検査も受けたいとなると、全額自費でのお支払いでは、43,190円となります。
保険適用内であるのか、保険適用外であるのか、、、それはかなり大きな違いなのだと思います。

②高度生殖医療で使用するキットは、全てディスポーザブル(全て使い捨て)であり、それぞれのキットは高額のものばかりです。
消毒滅菌をかければ、次回は別の人が使えるというものではなく、あくまでもその患者さんの使いきりのものばかりを使用する事になります。
競争市場では、需要と供給が一致することにより市場価格と取引数量が決定されます。
例えば、テルモシリンジやニプロシリンジのような物品は、外科でも内科でも整形外科でも小児科でも・・・と沢山の科で使用され、また老若男女問わず多くの患者さんに使用される物品です。
何億の研究費&開発費をかけていても、取引数量が莫大な数量となるので、ローコストでも何とかなるのだと思われます。
ですが、採卵針とか胚移植のカテーテルとか受精卵などに使用する培養液などをはじめ採卵手術中で使用する機械や物品などなど・・・胚培養室内で使用する機械や物品などなど・・・他の科では全く必要とされない物=産婦人科であっても不妊治療施設でしか必要とされない物の需要というものは大変限られております。
しかも、体外に取り出された卵を取り巻くものですので、品質にはかなり拘らないといけないものばかりです。
何億の研究費・開発費をかけている分が、少ない限られた需要に反映されているから、ひとつひとつの物品が高価なのだと思われます。

上記のような現状ですので、どうしてもそれなりの金額がかかってしまいます。
病院側が儲けている訳でもなく、それらの物品を研究・開発している業者さんが儲けている訳でもありません。
高度医療助成金なども出ておりますが、高度生殖医療に臨まれている方々に対して、国側がもう少し御考慮頂けると助かると思います。

その辺を何とかして頂きたいと思いますが、
それと共に、現代の女性をとりまく社会(早くに出産しても立派に社会復帰出来るような社会)をも、何とかしないと、、、
鶏が先か卵が先かーのお話にもなってしまいます。

次回もまたARTについて書かせて頂きたいと存じます。

ーby事務長ー

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体外受精・顕微授精のお話 その2

2009年07月08日 | Weblog
本日は、『胚移植』のお話をさせて頂きます。

『採卵』で体外に取り出した卵を、体外受精または顕微授精にて無事に受精させます。
無事に受精して分割を進めている胚=受精卵を、無事に子宮に戻してあげる事を『胚移植』といいます。
採卵日より3日後または5日後に戻すことを”フレッシュ胚移植”といい、凍結していた胚を戻すことを”凍結胚移植”といいます。
胚培養士が、細いチューブの先に少量の培養液と共に胚を吸い取り、ドクターが経腹超音波にて子宮頸管と子宮をしっかりと確認しつつ、その胚を子宮腔内に戻します。

『胚移植』は『採卵』と違い、麻酔の必要はありませんし、 子宮頸管と子宮が明確によみとれれば5分程度で注入は終了します。
この経腹超音波は、尿をしっかりとためておいて頂かないといけません。超音波で状況を明確によみとる為です。
尿をためた事によって、グンとスムーズに胚を戻せる方もいれば、子宮に到達するまでが大変困難であり胚を戻す為のカテーテルがなかなかうまく入らない方もいらっしゃいます。
ここでも個人差というものが出てきます。

この『胚移植』が終わると、あとは妊娠反応を待つばかりとなります。

次回は、また『採卵』や『胚移植』にまつわるお話を書かせて頂きます。

本日の添付写真は、『胚移植』で使用するカテーテルです。
このカテーテルは、その方その方の子宮や子宮頸管によって種類を変えますので、本日の物は数種類あるうちの一部のものとなります。

ーby事務長ー


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体外受精・顕微授精のお話

2009年07月06日 | Weblog
本日は、『採卵』のお話をさせて頂きます。

体外受精も顕微授精も、まず、ママになりたい女性の身体から”卵子”を取り出さないといけません。
”卵子”を取り出す手術を、採卵手術といいます。

『採卵』は手術室で行います。
当院では、安心して手術に臨めるように、心電図と血圧を測りながら、まず麻酔をかけます。
麻酔が効いてきてから、超音波にて卵胞を確認しつつ、卵巣に向かって針を刺します。
”卵子”はポコポコっと、卵だけが取れるものではありません。
卵胞から、卵胞液をスピッツに吸い出します。所謂、卵胞液の吸引です。
吸引された卵胞液の入ったスピッツは手術室のお隣にある胚培養室=ラボに移ります。
ラボ内にて、胚培養士がその卵胞液を顕微鏡下で見て、”卵子”を探し出します。
それを「検卵」といいます。
"卵子”は’光’に弱いですから、かなりスピーディーにそして確実に”卵子”を探し出さないといけません。
高い能力と技術のいる大変な作業です。

排卵誘発などで卵胞を育ててきたわけですが、全ての卵胞に確実に”卵子”が入っている訳ではありません。
ここにも個人差があります。
年齢が高くなればなるほど、”卵子”の獲得率は下がっていきます。

本日の添付写真は、当院で使用しております「採卵針」です。
これは18ゲージというサイズです。
平均的に18~19ゲージの採卵針使用の施設が多いようです。
太さ&長さが分かりやすいように、右隣にボールペンを置きました。
左側に位置しているのが、採卵針です。

卵巣に向かって、身体に針を刺すわけですから、当然痛みを伴います。
採卵手術では、無麻酔で卵巣に針を刺して”卵子”を取り出す施設・針を刺す処だけ痛みがないようにする局所麻酔(麻酔の針を数箇所に刺していく痛みがありますし、手術中の意識ははっきりとしています)で行う施設・静脈麻酔による全身性の麻酔を使う施設と様々です。
当院では、静脈麻酔による全身性の麻酔で行っております。
8時30分の採卵手術ですが、お昼前にはすっかり麻酔から覚めて帰宅出来ますので、1日入院という事にはなりません。

次回も、続きを書かせて頂きます。

追伸ーこの夏、TBSにてドラマ「官僚たちの夏」が始まりました。
   高度経済成長期へと向かう昭和30年代の日本、舞台は通商産業省。
   夢と勇気と熱意とひたむきな努力・・・素晴らしいパワーを感じました。
   何でも揃ってしまっている現代に、不足してしまっているものを感じました。    

ーby事務長ー
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感謝の思い

2009年07月04日 | Weblog
すみません、今日は”体外受精・顕微授精”の話から、脱線致します。
また、次回からはARTのお話を書かせて頂きたいと存じますので、宜しくお願い致します。


私達医療従事者は、人様のために出来得る事を精一杯行い、少しでも人様のお役に立てるように一生懸命頑張らないといけない職業だと痛感しております。
心底からそれが出来る人と出来ない人との差は、その人が持っている「自分を取り巻く物事に感謝する気持ち・自分を取り巻く人達に感謝する気持ち」の差なのではないかと痛感しております。
「感謝の思い」の少ない人は、何かというと無意識のうちに自己都合を優先してしまいがちです。
また、自分のせいではなく他人のせいにしがちです。
所謂、自分勝手=自己中心的な考えとなりがちです。

自分の日々を自分が明るく過ごす、自分がまわりに優しくする、自分からどんどん気付いていく、自分の能力を自分がどんどん磨いていく、周りに評価してもらえるように自分が頑張る、、、それは、医療従事者だけでなく社会人としても当たり前の事ですし、学生さん達にとっても当たり前の事ではないかと思います。

あの人が優しくしてくれない、教えてくれない、自分のポジションが気になる、自分の評価が気にになる、、、そんな個人的な思い込みを第一に持ってきていては、人様の為になる・世の中の為になる良い仕事なんて出来っこないと思います。
つまらない思い込みを常に心にひっかけているから、いつまでたっても仕事に集中出来なく能力が伸びないのかもしれません。
目の前の事にひたすら没頭して頑張っている人にとっては、時間はあっという間に過ぎていき、仕事が終わる頃には身体は疲れているけれども心は晴れ晴れとしているという思いを感じるのだと思います。
だからこそ毎日タフに頑張れてしまえるのだと思います。
そんな毎日を夢中に過ごしているうちに、気付いたらどんどん能力は伸び、周囲からもどんどん認められ評価されて、誰からも一目もふた目もおかれるような立派な働きが出来る人となれるのでしょう。

そして、その働きが人様を少しでも助けることが出来て、人様のお役にたてるのであれば、それは素晴らしい仕事なのだと誇りを持って言える事となりましょう。

感謝の思いを大切にして、そんな風に生きていきたいものです。

ーby事務長ー
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妊娠率などについて

2009年07月03日 | Weblog
よく「○○クリニックの妊娠率は○○%で、△△クリニックの妊娠率は△△%で、××クリニックの妊娠率は××%だと聞きましたが、お宅は何%なのですか?」という御質問を受けます。

それがART(高度生殖医療)のみなのか?AIHについてなのか?タイミング指導などの一般不妊についてなのか?・・・状況によって様々です。

また、ART限定としても、御夫婦の年齢によってかなりの妊娠率の差が出ます。
施設によっては、40歳以下とか・38歳以下とか・36歳以下などの年齢制限付きの妊娠率を提示しているところもあります。
また採卵周期で出しているところもあれば、胚移植周期で出しているところもあります。
ですので、具体的に絞っての質問をされる事が宜しいかと存じます。

大変有名な不妊治療専門ドクターのお言葉でも、
「ARTに関して、技術・能力・管理・環境等がある一定基準を上回っているクリニックの妊娠率はどこでも同じようなものです。
何が違うかというと、御夫婦の年齢(人生に関しては80歳代90歳代100歳代などが該当しますが、ARTに関しては卵巣年齢で考えて参りますから40歳以上が高齢に該当してしまいます)です。
御夫婦の年齢が高齢の方が多いと、どうしても、そのクリニックのART妊娠率は下がります。
30代がメインのところでは、常に高いART妊娠率をキープしています。」
とあります。
そのことからもいえるように、ARTの場合も、年齢がいくまでタイミングで・年齢がいくまで自然で・・・などと思い込んでしまって、あまり後回しにされない方が良いのだといえます。


ふと、この発想(どこの妊娠率が良いか?に拘るという事に関して)は進学塾と似ているかも・・・と思ってしまいました。
東大合格○○○名、早慶合格○○○名、MARCH合格○○○名・・・と掲げていても、その分母はどのくらいあるの?ということです。
大手進学塾で、本校のみならずあちこちに沢山の分校があっての中での合格人数なのか?厳選された講師が、選抜された生徒を徹底的に教育していく分母の少ない中での合格人数なのか?では全く違います。
特待生はどのくらい加味されているの?現役生と浪人生の%はどのくらい?等などいろいろと出て参ります。
場合によっては、模擬試験だけ受けに来ている方もカウントされている事もあります。

あなたが受かっても落ちても講師は痛くもかゆくもない距離で担当する授業が良いと思うのか?
あなたが受かったら最高に嬉しいし、あなたが落ちたら一緒に泣くという思い込みを持って教えてくれる授業が良いのか?
選択技は沢山あります。
ですが、最終的には、あなた自身に、自分の進学なのだから、講師任せ・塾任せだけではなく、とことん努力していける前向きな取り組みがあるかないか・塾以外にもどれだけ打ち込んでいるのかで、相当結果も変わるという事です。
そして受験というものも、孤独の闘いではなくて、家族の協力がとても必要です。
何だか不妊治療に似ている部分もあるなぁ・・・と感じます。

また、次回も体外受精・顕微授精に関する内容を書かせて頂きたいと存じます。
ーby事務長ー
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培養室について

2009年07月01日 | Weblog
今までの書き込みでよくご理解頂けている事と存じますが、赤ちゃんの第一歩となる”受精卵”を”胚”と呼びます~と書きました。
その大切な”胚”をお預かりする専門スタッフを”胚培養士”といいます~とも書きました。
その専門スタッフである”胚培養士”がメインにお仕事をする場所を”培養室”といいます。
その”培養室”は”ラボ”とも呼びます。
ですので、胚培養士の事をラボスタッフと呼んだりもします。

培養室というものは、清潔第一です。寝ても覚めても清潔第一でいく場所です。
卵巣から取り出した卵を扱う大切な場所ですので、それはそれはしっかりとした管理が必要です。

当院は、毎月、日本エンブリオロジスト学会 名誉理事長先生の荒木泰久先生に、御指導にいらして頂いております。
本日も御指導にいらして頂きました。
お昼休みには、全てのスタッフが勉強会に参加させて頂きました。
そのお話の中に、培養室の準無菌レベルのお話が出ました。
1立方フィート中に塵埃がどれだけ存在しているかによってランク分けされるそうです。
最高ランクは雲の上、次のランクは海の上(紫外線だとか水蒸気だとかは問題にしておりません、あくまでも塵埃にこだわるお話です)、そしてその次が準無菌レベルの手術室といわれているそうです。
培養室は、海の上のクラスで統一したいものだという見解でした。

培養室には、かなり高精度の除菌フィルターを取り付けております。それらは365日休まず動いております。
また、外部からの塵埃の侵入をさける為、培養室に入る前にある前室に一旦入り、そこから培養室に入る為に必ず手洗いをし帽子とマスクを着用し、培養室専用の靴に履き替えて入室します。

大切な命の発生を扱う場所ですので、安易に出入り出来る場所ではありません。
ごくごく初期の開設時期には、胚培養士希望の学生さんなどに専用の白衣と帽子とマスクと靴に履き替えて頂いて見学させたりもしましたが、今では、そんな事などとてもさせられません。
とにかく、当院においても最も神聖な場所として、徹底的に大切に管理しております。

次回も続きを書かせて頂きたいと存じます。
ーby事務長ー
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