大橋むつおのブログ

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魔法少女なんかじゃねえぞ これでも悪魔だ 小悪魔だけどな(≧▢≦)!14『知井子の悩み・4』

2024-09-28 07:05:27 | 不思議の国のアリス
魔法少女なんかじゃねえぞ これでも悪魔だ 悪魔だけどな(≧▢≦)!

14『知井子の悩み・4』 




「マユ、あった!」


 知井子が群衆の中から、這うようにして薬の小瓶を探して持ってきた。

「あ、ありがと (;≡д≡;) 」

 おきて破りの蘇生魔法をやったマユは、戒めのカチューシャに頭を締め上げられ、気絶寸前だったぜぇ。

「おじいさん、このスポーツドリンクで……」

「…………」

 しかし、発作が3分近く続いているジジイは薬を飲む力もねえ。

「寄こして!」

 マユは、知井子からスポーツドリンクを取り上げると、口に錠剤を含んで口移しでスポーツドリンクごと飲ませてやったぜ。

 オオ……((;"°;〇°;)) ! 

 野次馬どもは、感動の唸り声をあげやがるけど、手伝おうなんてやつは居ねえ。感動しながらも、どこか気持ち悪がっていやがる。ま、こんなもんだけどな。


 おじいさんは、しばらくすると息も整って元気になってきやがった。


「だ、だいじょうぶですか、なんなら救急車よびますけど」

 今頃になって、駅員さんがやってきた。

「それには及ばん、この子達のお陰で助かった」

「でも……」

「いいと言ったら、いい!」

 おじいさんが睨みつけると、駅員さんはスゴスゴと行ってしまった。

「すまんな、こんなジジイに、口移しで飲ませてくれたんだね……キミもせっかくの洋服を汚させてしまったなあ」

「あ、いいんです……こ、これ、オバアチャンのお古ですから(^_^;)」

「お古に、タグが付いているのかなあ」

 知井子のゴスロリにタグが付いたままだということに、マユは初めて気が付いた。


「じゃ、わたしたち、ここで……」


 マユと知井子は、息子さんが勤めているというビルの前までやってきていた。おじいさんもピンシャンしてやがるんで、もういいだろうと思ったんだ。

「それじゃわたしの気が済まん。息子にも君たちに礼を言わせたい」

 というわけで、マユと知井子は、そのビルの三階まで付いていくことになった。


 エレベーターのドアが開いて驚いたぜ!


 目の前が、HIKARIプロの受付になっていやがる。

 HIKARIプロと言えば、東京、大阪、名古屋などにアイドルユニットを持って、急成長のプロダクションだぜ。

「黒羽を呼んでくださらんか」

 タバコでも買うような気楽さで、受付のおねえさんに言うジジイ。

「クロハと申しますと……」

「チーフプロデューサーとかをやっとる黒羽だ」

「あの、失礼ですが。アポは……」

「わしは、黒羽英二の父親だ!」


 え( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)!?


 黒羽英二と言えば、HIKARIプロの大黒柱、今売り出し中のアイドルユニット生みの親。そして、マユには分かった。さっきまで、地下鉄の入り口で人待ち顔で立っていたプロデユーサーであることにな……。



☆彡 主な登場人物
  • マユ       人間界で補習中の小悪魔 聖城学院
  • 里依紗      マユの同級生
  • 沙耶       マユの同級生
  • 知井子      マユの同級生
  • 指原 るり子   マユの同級生 意地悪なタカビー
  • 雅部 利恵    落ちこぼれ天使 
  • 黒羽 英二    HIKARIプロのプロデューサー
  • 片岡先生     マユたちの英語の先生  

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