特別な日、
虹みたいな大きな日輪の下でヨガ。
毎年夏至の日に開催されているイベントに
久々に参加した。
タイムズスクエアのど真ん中、
アスファルトの上に
みんなお揃いのマットを敷いて。
天に向かって高くそびえ立つビルの真上には
太陽と、虹色の大きな輪っかが輝いている。
空に手を伸ばすポーズの時に
お隣のマットの若い女性が私に
「ほら!見て!虹よ!」と私に教えてくれた。
今日の先生はインド人。
時々サンスクリット語を交えながら
瞑想や呼吸を多く取り入れた
ゆるやかなヨガ。
コロナ禍になってからというもの、
ずっと動画サイトのおうちヨガだったから、
何年ぶりかの対面、対人リアルレッスン。
観光客と渋滞の車、鳴り響くクラクションや
ヘリコプターの音でごった返す
喧騒の渦に身を沈め
体をゆっくり動かして、呼吸に集中する。
先生が
「ノイズやここを通りすぎる人々の会話や
視線に気をとらわれないで。
あなたは今、ここにいるの。
自分の内側に気持ちを置くと、
“騒音”がやがて“ハーモニー”に変わるから」
「Your body is a gift from nature 」
あなたの体は自然からの贈り物なのよ、
体をrespect (リスペクト)してね。
という言葉が胸に響いていく。
芝生や海辺、眺めの良い場所でのヨガが
気持ちよくて大好きだけど、
でも私はどこにいようとも
周りがどんな状況であろうとも
安らかで平和で穏やかな世界は
自分の内側に自らで作りだせる。
ちょっとしたカオスの中の
タイムズスクエアで安らぎの境地に似た瞬間が、
私の心の中に確かに存在した。
いや、今もこうしてここにある。
そう思えた
【2023 Solstice in Times Square
Mind Over Madness Yoga】
そして、ヨガが終わると配られたマット
(今回でたぶん4枚目。なぜかこれは
鉛のように重い💦こんな重いの初めて…
→NYのフリーペーパー記事によると
この無料で配られたペロトンの
ヨガマットは$70なのだそうで、
約9,500円!の太っ腹プレゼントだった✨)
を丸め抱えて別の会場へと移動し
長い列に並ぶ。
テントには協賛会社がビーガンアイスクリーム、
オーガニックスナック、ヘルシードリンクの
サンプルなどを無料で配布していて、おみやげをバッグにしまいこむ。
1人で参加したり、1人旅をすると
たくさんの人たちが話しかけてくれるのが
ひとり行動が好きな理由のひとつ。
今回も短い間に、
「どこから来たの?どこに住んでいるの?
ボクはロングアイランドから来たんだ、そっか。ブロンクスって
なんかヤバいって聞いたことあるけどどうなの?」
そんなことないのよ、ウチの前には
コミュニティガーデンもあるし
ボタニカルガーデンも近くて良いところよ。
と答える。
「ここ(の国)には来てどのくらい?
あなたの名前は?私はベッツィよ。」
日本から来て、今年で7年になるの。
そう、日本人!Soho(ソーホー)に
日本人の良い先生がいて何回か
ヨガを教えてもらったことあるわよ。
一回20ドルだったわ、行ってみたらイイわ。
「写真撮りましょうか?ポーズする?」など
声をかけてきて、いろんな人たちとしばしおしゃべり。
自分の心の静けさを喧騒の中で作り出し
見知らぬ人々との思いがけない会話で
心を動かす。
ヨガが終わると日輪はすぅっと消えていた。
2023年夏至の太陽は
まだまだ空高く輝いている。