頑固爺の言いたい放題

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アカハタが学術会議に関心を寄せる理由

2020-11-18 13:49:42 | メモ帳
日本学術会議新会員の任命見送り問題は、「アカハタ」が火をつけたものである。爺はなぜ「アカハタ」がこの特ダネを報じたのか、なぜ読売や朝日ではなかったのか、に疑問を持っていたが、その答えが本日の産経新聞の記事にあったので、引用する(赤字)。

・・・共産党は学術会議の発足時から並々ならぬ思いを寄せていた。
「人民の科学者に栄冠 共産党公認6名・民主戦線33名」
昭和23年12月24日付の共産党機関紙「アカハタ」のトップ記事にはこんな見出しが躍った。公認とあるが、国政選挙や地方選挙の記事ではない。学術会議の会員を決める初の選挙結果を伝えたものだ。
 
学術会議は連合国総司令部(GHQ)の意向を反映する形で24年に発足した。会員は現在、学術会議の推薦に基づき首相が任命しているが、60年度までは登録した科学者による直接選挙で選ばれていた。・・・

産経新聞によれば、その後も日本共産党は学術会議を重視・擁護する姿勢を打ち出しており、党大会の重要事案だったという。

正直申して、日本の学界がそんなにアカ色が濃いとは、爺は知らなかった。一般社会は昭和20年代後半に比べれば、ずいぶん左派色が薄まったが、学界はどうも違うらしい。共産党が残されたアカい牙城として、学術会議を守りたい気持ちは理解できるし、「アカハタ」がこの問題を大手マスコミに先駆けて報じた背景もわかった。

政府が6名の学者を学術会議の会員に任命せず、その理由も明らかにしないことに、国民は納得していないにもかかわらず、政府の支持率がほとんど変わらないのは、学術会議が国家の運営とは直接的には関係がない雲の上的存在であることに加え、学術会議の強い左派色に対する嫌悪感があるからではなかろうか。その嫌悪感は、任命しない理由を語らないことへの不満よりはるかに大きいということだろう。

左派色が強いことは学者たちの自由である。しかし、その主義・主張が政府の運営方針と相容れないことが明らかである以上、学術会議は政府傘下の組織であることを返上し、自主組織に衣替えして、何人にも干渉されることなく、自由に学問したらいいのではないか。

【お知らせ】次の投稿は11月21日の予定です。