つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

京都へ ②

2022年06月07日 | 旅行記
新幹線も比較的空いていて、当日の予約で席も取れました。

名古屋から京都までは40分ほどです。

丁度京都に雨の予報が出ていましたので、佐橋は杖代わりに傘を持ち、私は折り畳み傘を持って2人ともに安全のためにリュックを背負い出かけました。

名古屋では少し陽も照っていたので、2人ともに帽子を被っていったのですね。

それがいけませんでした💦

私は新幹線の席に到着してすぐ、自分と佐橋の帽子を重ねて網棚に載せてしまったのです。

「帽子を忘れた!」と気づいたのは、京都駅に着いてからでした。


本当に、京都には、いつも忘れ物をしに行くようなものです😭😭


私の帽子はともかく、佐橋の帽子はお気に入り、銀座のトラ屋さんで求めた高い帽子です👒

とりあえず、交換会の会場にタクシーで入り、まずJR東海の新幹線忘れ物口に佐橋が電話をしてくれました。
今の所届け出はない様子。。

仕方なく会場でお願いしていたお弁当を🍱食べ、佐橋はそのままセリの場へ。

私は、JR西日本さんへ電話をかけました。

私達の乗った新幹線は岡山行き🚄
新大阪までの忘れ物は、JR東海さんの管理、それ以後にみつかった忘れ物は西日本さんに届くのだそうです。

どちらも、忘れ物受付の方は大変丁寧に応対をしてくださり、もし見つかったらお電話をくださる。二、三日内に連絡がなかったら、念のためもう一度各窓口にこちらから問い合わせをするよう指示をいただきました。

途中電話が切れてしまったり、結構な時間を費やしてしまいましたが、とりあえず忘れ物の手配は済みました。

急いで会場に入ると、台場に、、

交換会の会場では、コの字型に画商が並び、その真ん中に直接か少し高いテーブルを用意して毛氈を敷き、そこに一点、一点次から次へと額やお軸が乗せられていきます。作品に近いところにはベテラン画商さん、その後ろに若手画商さんが控え、作品を覗き込みます。


コの字の前と後ろには、会主がいて、発句!
まずセリを始める価格を大声で伝えると各画商が声を上げ始めるのですね。

作品を出した画商さんは、なんとか高く売りたい。作品の欲しい画商さんはなんとか安く買いたい。

これは、いつでもどこでも繰り広げられる美術品をめぐる「攻防」です。

泣きを入れる画商さん、強気で怒り出す画商さん、冗談を言って場を和らげる画商さん。
そして、居眠りをしだす佐橋さん⁉︎💤

色々です😊


私がやっと会場に入ると、台場の上には小さな額が競りにかかっていました。

金魚?

金魚といえば、、京都といえば、、西村五雲?

誰の作品かはわかりませんが、「いいなぁ」と思いました。

競りはみるみる進み、ある金額で声が止まると、「はい、〜円、佐橋さ〜ん!」

佐橋もさすがに画商さん、ここ!という時には決めるのです。この作品は佐橋に落札されました。




ということで、多少損はありましたが、私たちが持って行った荷物は無事に売れ、また二点ほど新しく作品を仕入れることが出来ました。

そして、この二点も含め、7月にまた小さな展覧会を開かせていただこうと思っています。




その後は、タクシーで近美さんへ。

清方作品を堪能して、常設展示を見せて頂こうと4階に上がると、JR西日本さんから電話が入りました。

帽子二つは、岡山まで旅をし無事、係の方に保護されたそうです。

着払いになりますが、帽子は宅急便で名古屋に戻ってきます🚚





と、ここまで書いたところで、今朝、早速帽子が帰ってきました。丁寧に梱包してくださっていて助かりました。








これから、京近美さんの四階からのこの風景を見させていただく度に、私は帽子のこと、交換会のこと、そして発病から1年経って2人で京都に伺えたこの日の事を思い出すでしょう。

旅にも、忘れ物にも、それぞれ良いところがあるものですね。


仕入れた作品の到着はまだ少し先になるようです。
今日は佐橋のリハビリ通院の日でもありますので、ご紹介は展覧会の準備と共に後日とさせていただきます。


今週もどうぞよろしくお願い致します。














コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

京都へ ①

2022年06月07日 | 旅行記
日曜日に、京都で交換会が開かれました。

休日ですし、丁度国立近代美術館で開催されている清方展も見てみたかったので、私も佐橋にくっついて、そうです「くっついて」が1番正しい表現だと思います、、くっついて出かけました。

この2、3年私は愛知県の外には出ていませんし、佐橋は今年になってもう二度ほど1人で上京し、交換会へ出ておりますが多分今回が1番長い距離を歩く事になりそうなので、2人ともに少し不安がありました。

交換会の大会というと、以前は午前中から昼の休憩を挟んで夕方までずっと競りが続いたものです。
ですが、今はオークションが優勢ですし、今回も荷物は少なく、午後からの開催で2時間と少しで閉会となりました。


京都の会は、当たり前のことですが、京都画壇の作品が多く出品されますので、覗かせていただくのを私も楽しみにしていましたが

なんと!京都といえば!!

そうです。私たちにとっては鬼門!!

今回も見事に「忘れ物」をし、しばらくそのセリを覗けずにいました💦

続く。。


追伸

清方展の招待状を親しくしていただいている画商さんからお分けいただきました。
まだ2、3枚残っておりますので、関西にお住まいのお客様を中心にご希望の方にお送り申し上げます。
ご連絡をお待ちしております。




sahasi2009@castle.ocn.ne.up

















コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

粟津温泉へ

2019年04月17日 | 旅行記
ご覧に入れるのもお恥ずかしいくらいですが、いつも偉そうなことばかり書かせていただいておりますので、“ま、佐橋さんはこの程度ね”とご理解いただけるように図々しく。
 
 
 
先日お邪魔した粟津温泉法師の楽々庵さんから、私達が絵付けをした蕎麦猪口をお送りいただきました。
 
右の千鳥と草花を描いたのが佐橋、左のカラフルな方が私の作品です。
 
そして、一応お伝えいたしますと。。九谷焼きです(^^;)
 
 
 
温泉に浸かったあと、1時間半ほど2人で黙々と絵付けした割に、やっぱり色が均一に綺麗に塗れていませんね。
 
難しい。。。
 
1番難しいのは、色つけをする時にどんな色になるか?わからないことだと思います。
 
「これは緑色になります」そう係の方にご説明いただいても筆で色を塗っているうちにすっかり何色になるか?忘れているのです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 先週末、電車が好きな私の希望で、名古屋から特急しらさぎに乗って2時間半、まず小松に伺いました。
 
先ほどの楽々庵さんの経営もされていらっしゃる美術商の至誠堂さんへお邪魔する為です。
 
 
そちらで、お優しいご主人さまと美しい奥さまにお会いし、漆塗りのお盆や現代作家さんの九谷の小皿を求めさせていただきました。そして、そのままお身内でいらっしゃるお宿法師さんへお連れ頂いたのです。
 
 
 
 
 
 
法師さんは、ご存知の方もいらっしゃるかとおもいますが、創業1300年以上、四十六代に渡り一族のみで経営を続けていらっしゃる世界でも大変珍しい旅のお宿です。
 
法師さんのお湯とご地元ならではの素朴なお料理、そして何よりこの地方の皆さんの優しいお人柄に魅せられて、私達が法師さんに伺うのはこれで3回目となりました。
 
 
 毎回違ったお部屋を楽しませて頂きますが今回、私たちはこのお部屋でひたすらダラー〜としておりました。
 
館内は大変広く、温泉宿らしいお土産コーナー、カラオケ施設など盛り沢山なのでもったいないといえば勿体無いのですが、ダラ〜っとです。
 
 
 
ダラーとした後は、翌日には元気に白山信仰のお寺で大変自然豊かな那谷寺さんを1時間半ほど歩き、
そして以前から伺ってみたかった
 
中谷宇吉郎雪の科学館さんへ寄らせていただきました。
 
バスの都合で、科学館さんの見学は駆け足になってしまいました。(といっても上の画像のステキなカフェにどうしても寄らせていただきたくて展示をほとんど拝見せずに帰ってきてしまったのですけれど)
 
桜には少し早いかと思いましたが、加賀の仄暗い春には満開前の桜がとても美しく感じられました。
 
 
京都や金沢の兼六園はきっと大混雑しているだろうなぁと思いながらの、雪の科学館での桜見物は静かで優しいものでした。
 
 
加賀にはまたぜひ伺いたいと思っています。
そして今度こそ、立派な絵付け師になりたいと思います(^^)v
 
 
 
 
 
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

奈良へ

2017年05月08日 | 旅行記

連休の後半は、二人で奈良に出かけて参りました。

女人高野で皆さまにお馴染みの室生寺。

十一面観音像を拝見に伺いましたが、思いがけず石楠花の開花時期にあたり

沢山のお花に癒されました。

 

 

真言宗豊山派の総本山、長谷寺は花の寺でお馴染みですね。

実家がお世話になっているお寺の総本山ですので、一度伺ってみたかったのですが

灯籠の吊るされている長い登廊(のぼりろう)はとても美しく、父のことを色々思い出しながら前へ前へ歩きました。

 

東大寺では、修学旅行とは違う感慨で仏像の数々を拝見しました。

若草山の近くに宿を取りましたので、朝の比較的早い時間に三月堂をゆっくり拝見。

 

 

国宝ばかりのお堂にいて何だかとても涙が出ました。

勿論、大仏さまもあらためて拝見、

「大きさ」のなかにも「美」が宿るということを初めて知りました。

 

 

美術館では、国立博物館の「快慶展」でこちらも鎌倉の仏像の数々を鑑賞。

「なら仏像館」の常設展でも多くの仏像を拝見。。もうそのころには頭の中が仏像だらけで、どれがどの時代の制作だったか??

わかったような、全くわからなくなったような。。になりました。

 

最後に伺ったのは中野美術館さんです。

以前から何度がお邪魔していますが、開館時期と合わず、今回が初めての入場となりました。

 

 

 お分かりになりにくいでしょうか?

村上華岳のスケッチ、風景画「山科写生」大正5年の作品です。

びっくり!若いころの風景画を私は初めて見ました。

どこにも手を抜かず華岳らしい集中力。そしてどこかロマンチック。

今回拝見した絵画のなかでは、一番に感動した作品でした。

こちらもわかりにくいですね、ごめんなさい。

中野美術館さんは日本画では華岳、波光、そしてこの冨田渓仙の蒐集で有名です。

これは大正初めころの「鵜飼」。

この作品とは違いますが、このころ渓仙は「鵜飼」を出世作としたそうです。

東大寺の裏道には土塀が続き、とても静かな風景が続きます。

奈良は京都より、少し古い時代の美術品を

自然の中でゆっくり鑑賞できるところが魅力的ですね。

お食事も山菜料理など京都より少し田舎風であり、精進風でもあり

私たちにはびったりです。お料理の器も漆器が多く、とても楽しめました。

 

 

このゴールデンウィークはお茶碗と仏像を沢山鑑賞させていただきました。

本当に沢山。

自分の眼が少しづつ変わっていくことも実感できました。

 

そして、

「ゴールデンウィーク明けには、うちの店の作品が甘く感じられてしまうのでないか?」

という心配もなく、今日は当店の作品に接することができました。

 

50代の半ばを過ぎ、佐橋も私も、少しづつ、目がまとまってきているのかもしれません。

本当の自分へ、本当の美へ。

これからも近づいてゆきたいと願っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゴールデンウィークの営業について

2017年04月25日 | 旅行記

今日は朝から佐橋と京都に向かいました。

お道具の交換会の作品下見と知恩院界隈の器のお店に伺うためです。


美術品の市である交換会は、春は大会として主に東京、京都、大阪で数多く開かれます。



下見では魯山人や憲吉など、立派な作品が多すぎて日常に使えそうな雑器が少なく残念でしたが、京都の美術倶楽部の近くには美術商さんや骨董のお店が沢山並んでいて、少しの間ですが二人で散歩が出来ました。




勿論、京都には私達も敷居が高くてなかなか入れないお店もありますが、日常の器を探すのに面白いお店も幾つかあります。



(本日伺った新門前梅本町 ギャラリー四君子さん  染め付けの器が多くありました)


時代がついてしまうと器の価格もぐんと高くなってしまいますが、明治、大正期の器になると、[少しだけ贅沢なお値段]で器を求めることも出来ます。


私はよく器を壊したり、傷つけたりしてしまいます。

このところ、また特にお気に入りの器を失っってしまったので幾つか買い揃えることにしました。

 

壊れてしまうものにこそ美があり、愛着が湧くという意味も少しずつわかって参りましたので、

お値段に関わらずこれからは大切に器を扱えるような暮らしをしたいと思います。

佐橋はお仲間と一泊して明日の絵画の市に。私は昼には京都を離れて自分の店に戻りました。


4月は29、30日、

5月は3〜7日まで連休をいただきます。

よろしくお願い申し上げます。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする