先日友人からの依頼があり、ご実家の美術品の処分のお手伝いをさせて頂きました。
お宅ごと処分されることになって、家具や美術品の整理に苦労されていたのです。
伺ったお宅の玄関先に飾ってあったこの5体のお人形を「なんだかとても気に入ってしまったので、お願いをして頂いてきたよ」と佐橋が自宅に持ち帰ってきてくれました。
紙でできていますが、それぞれが猫やら壺やら違ったものを抱えていて、素晴らしく自由で可愛らしいお人形達です。
たぶん外国のお土産かなにかでしょうけれど、それぞれがブローチとして使えるように後ろにピンまでついているのですよ
私ももちろん、息子まで気にって・・今は彼の住むマンションの部屋に飾られています。
世代交代があれば、ご先代までがお集めになったインテリアや美術品を処分されるのは当たり前のことです。
けれど、たとえ紙でできたお人形一つでも、誰かがバトンタッチして所有することができたら、未来に少しだけ明るい希望が持てるように感じます。
今回友人が処分を希望された他の書画骨董たちも、佐橋がふりわけた美術品市場の出口先でそれぞれの所有先を見つけてくれたらよいと願っています。
友人の育った東京の古い広いお宅の住人だった5体のお人形達は今、名古屋の新しい小さなマンションのお部屋で社会人になったばかりの息子を毎日見守ってくれています。
ローランサンの水彩画 です。
うすいピンクと紫が、愁いある婦人の表情にピッタリの作品です。
雨のなかを以前ご売約いただいた鉛筆デッサンの作品をお客様が受け取りにいらしてくださいました。
デッサンといえども大変美しい作品ですので、なんだかとてもお別れがつらくなりました。
辛いけれど…
作品とのお別れのこのさびしいという感情さえも、日々に疲れ、無感動に固まってしまった私の心を揺り動かし、新しい刺激をくれるものだと
お優しいお客様とお話をしながら初めて気づくことができました。
連休明けからは、また美しい作品との出会いを求め、魅力的な展覧会が企画できるよう努力したいと思います。
※納品の為作品画像を削除致しました。
連休に入る直前に舟越保武のブロンズ「花もつ少女」を購入しました
高さ158cmの大きな作品ですので、存在感がたっぷりです。
連休明けの今日、このブロンズのことをすっかり忘れてギャラリーに出て行った私は
人の気配を感じて 「ビックッ」とし その驚きで倒れそうになりました。
画廊ではいろいろな体験をするものです。
きっとしばらくは 誰もいないはずのギャラリーにこの少女と出くわしてはビックリしてばかりの日々を過ごすことになるでしょう。