つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

しみじみと

2024年12月28日 | 山口薫展
今週はブログの更新を中心に店の中の整理をしながら一人でひっそり年内の仕事を納めさせていただこうと思っていましたが、思いがけずご来店の女性のお客様に日本画をお求めいただいたり、今日は新春用の飾りつけを終えたところで近くにお出かけのおついでのあった後輩のKさんがお立ち寄りくださったり、最後の最後までみなさまにご厚情をいただく一週間となりました。

先ほど店内の撮影をしながら、しみじみと山口薫作品を見てみるとやはりどれもとても素敵な作品ばかりで、心動かされます。

特にお正月が間近に迫ってからは、この黄色のバックの馬の親子の作品が不思議によりあたたかく感じられてきました。

明日からお休みをいただきますが、結局今週は記事を余り書けませんでしたので、明日から少し更新させていただこうと思っています。

ひとまず、無事に仕事納めの日を終えられましたことをご報告申し上げます。


皆様、1年間まことにありがとうございました。





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牛と小鳥

2024年12月25日 | 山口薫展






1957年 昭和32年
油彩。キャンバス 53×46 10F
画面表右下 サイン

展覧会歴
1961年 山口薫・牛の主題展 サエグザ画廊
1968年 山口薫教授追悼展  東京芸大陳列館
1969年 山口薫回顧展  京都国立近代美術館
1971年 近代作家の回顧ー山口薫展 東京国立近代美術館
1973年 山口薫作品回顧展  サエグサ画廊
1975年 山口薫展 群馬県立近代美術館ほか
1983年 特別展山口薫 渋谷区立松濤美術館

図版掲載文献
1975年 山口薫第二集 求龍堂 作品総目録
1978年 山口薫第一集 求龍堂 
1991年 三彩 522 三彩社







今回展示の作品中最も、過去の「山口薫展」への出品歴の多い作品です。

日本の各美術館で多くの方達の鑑賞に鍛えられた、まさに山口薫の代表作といえるでしょう。

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やっぱり山口薫

2024年12月25日 | 山口薫展
鳥海青児展、日本画京都画壇作品展、森芳雄展、そして山口薫展。

今年の佐橋美術店は、弥栄画廊さんをはじめ多くのみなさまにご心配をおかけしながら、そしてご支援をいただきながら展覧会を中心に営業を続けさせていただいて参りました。

各展覧会は、皆様に大変ご好評をいただき、多くの皆様に驚きと感動をお伝えできたように思っております。

本日12月25日は、芸術新潮の発売日。

弥栄画廊の居松篤彦さんが、当店にて山口薫展について取材を受けられた際の記事が掲載されています。

画商としての弥栄画廊さんの立ち位置をきっと皆様にも充分ご理解、またあの圧倒的な各コレクションの意味をご確認いただけるのではないかと存じます。










昨夜暗くなるのを待って、佐橋美術店の全体の写真を撮ってみました。

クリスマスイブに、お勤めを終えて足早に地下鉄の駅に向かわられる方達を見送りながら行った撮影の間、
なぜか今までで、昨夜が1番、この店が大きく感じられました。

それはきっと山口薫の作品たちのスケールの大きさのおかげであると思いますが、その時ふと「この一年をひとりで頑張って来たと思い込んでいる私は実に浅はかであったなぁ〜」と気づきました。


佐橋美術店は佐橋と私と義理の弟とで作り上げてきた店であるけれど、そして、今私は1人でここに居るけれど、その中身はこの一年の間に、沢山の作品たちの息吹、それに魅せられてお集まりいただいた沢山のお客様の感動、波動で満たされたように思えたのです。


店はただここにあれば良い。私はただここに居れば良い。

そう思い直すことができました。

全てに感謝の気持ちを抱きながら、一年の残りの数日に「やっぱり、山口薫」と題し、山口薫作品を改めてご紹介させて頂こうと思います。

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ご来客

2024年12月20日 | 山口薫展
いよいよ今年も押し迫り、今週のご来店のお客様は「0」だろうと勝手に決め込んでいましたが、決してそんなことはなく「会期中に山口薫作品を見られなかったから」や「年内最後に伺いたいです」など、何人かのお客様に直接のご来店やご予約をいただき大変嬉しく思っています。

ふらっと立ち寄ってみようかな?というその軽いお気持ちにも、必ずそのお店への「思い」というものが隠れていて、それは決してマイナスの感情ではないような気が致します。





さて、私自身が弥栄さんの山口薫作品と共に過ごす時間も残り少なくなりました。そして山口薫作品についての私の思いも随分まとまってきたように思っています。

あらためて今強く感じることは、山口薫の絵は時間を持っているということです。

つまり、「信じて待とうとする人間にしか見せない顔を持っている作品たち」ということが言えるように感じるのです。

近代日本絵画には少なからず見る人の信頼を裏切らないそういった側面をもっていますが、薫の志は非常に高く、また才能にもめぐまれ、その崇高さ故に我慢強く、我慢強いが故に生活というか体はぐちゃぐちゃになって。。他界後はその作品達のみが薫を語っているというのが今の現状ではないかと思っています。

山口薫は多才であるので、小品にはまた別の味を加え、全ての作品に言えるかどうかはわかりませんが、少なくても風景画や馬、牛、動物を描いた作品には
一貫して「時」というテーマがこの作家のなかにあったのではないでしょうか。

それが描写技法としてどう現実的に処理されているかは残念ながら私にはまったくわかりませんが、例えば山口薫の作品は「だーるまさんこーろんだ!」と鬼が振り返るその短い時間にも作品の表情を変える。

簡単に言えば鑑賞者をある愛おしい世界にいざない、誘ってからもその世界の深淵を想像させ楽しませ続けてくれる。絵が動いている。

そんな印象を今回大変強く持つことができました。

絵画コレクターさんなら、たとえ現代アートばかりをご所蔵になられていらしても、一つは山口薫作品をお持ちになってみる。

或いは、どこからでもよいのですが、青木とか岡田とか藤島とか、梅原とか安井とか、、その系譜にご興味をお持ちのみなさまにも薫はそのコレクションの最終形としての顔をきちんと持っているとお伝えしたいと思います。

また、守一、香月、鳥海、など前後世代、同世代の作家軍にあって、おそらく薫は最高峰の画家としてこれからも評価されるべきだろうと考えています。

佐橋が薫!薫!といっていた20年前には、薫をただ「酔っぱらいのセンチメンタリストだ。青臭いおじさんだ」と一掃していた私が、いまこんなブログの記事を書いているなんて。。と自分でも驚いていますが、私はやはり弥栄さんと佐橋の後輩ですので、自ずとその信奉者になっていくのかもしれません。

個人的には「わたし、成長したのだわ~きっと✨✨」と思い込みたいと思います。

相変わらず連日というわけにはいきませんが、年内いっぱいは、こうしてまた山口薫作品を中心に書かせていただき、年を越してからはいよいよ福井良之助作品について少しづつご紹介させていただこうと思っています。よろしくお願い致します。
























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無事に

2024年12月02日 | 山口薫展
ご報告が遅くなりました。一昨日、無事に山口薫展を終えることができました。

最終日は、なぜか大学生のお若い方たちが何組かお立ち寄りくださって山口薫の作品をゆっくりご覧くださいました。

「山口薫」という名前を憶えて帰ってくださるお若い方たちがこの展覧会には多くいらしたと思います。

また、このブログをいつもご覧いただく皆様にも勇気をもって初めて当店を訪れてくださった方々が沢山いらっしゃいました。

ブログでよくわかっていらっしゃっても、なかなか画廊には入りにくいですものね。

みなさまに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。



約2か月間の山口薫展、よく走りつづけられたと自分でも思い、そう思いはじめてしまった先週は少し風邪気味になってしまいましたが、それでもこの二日間のお休みでかなり復活!明日からまた店に出させていただきます。

掛け替えは全くできておりませんので、今週一週間をかけて、少し山口薫作品の展示を減らし、当店の作品を飾らせていただくつもりでおります。

また少しづつブログでご紹介いたしますね。よろしくお願い申し上げます。

いよいよ、とうとう12月です。
皆様も慌ただしい日々をお過ごしになられるかと存じます。
くれぐれもご自愛くださいますようお願い申し上げます。

ホームページ、ブログから今週中に順次山口薫についての作品画像、記事を削除させていただきます。ご了承のほどお願い致します。





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