最初はSAH

2000.11にくも膜下出血(SAH)発症。無事後遺症もなく生還。今興味あること:脳のこと,教育のこと,テニスのこと

脳卒中の救急搬送

2006-12-06 18:07:16 | くも膜下出血
平成18年12月4日の朝日新聞夕刊の1面に
「脳卒中の救急搬送に壁」―都の病院情報、消防側に伝えず
という記事が載っていた。

それには、私がMyサイト「しぶとく生き残るためのヒント」の
『くも膜下出血になったら』のページを書き換えねばならないような事実が書かれていた。
私はそのページの中で「救急車で行く病院は、通院している病院があるとか、
近くで手術実績のある病院を知っている場合以外は、救急隊の人に
『この症状で一番良いと思われる病院にお願いします』と言って探してもらうことだ」

と書いてしまった。くも膜下出血になって救急車が到着した時、
「どこかかかっている病院とか、希望する病院がありますか?」と尋ねられ、
私は、以前、卵巣膿腫の手術をしたり、出産をした病院を告げた。
しかし、そこは、救急車が到着したら、医師が出てきて
「症状をきくとくも膜下出血のようだが、今うちの病院はCTが塞がっていて、
すぐに検査できないので、他に回って下さい」と断られた。
(CTはそれほど時間がかからないし、救急の場合優先して使うと思うので、
多分くも膜下患者を引き受けたくなかったからではないかと思う)
その後、救急の人が探して、くも膜下出血が大得意な病院に運ばれて、今日の自分がある。

私は救急の人はそういった情報をちゃんと知っているのだと思って、
上記のように自著「しぶとく生き残るためのヒント」にも書いたのだが、
この朝日新聞の記事を読むと、消防庁の救急隊員は、
専門医がいる病院や新薬に対応できる施設など重要な情報を持っておらず、
一番近い受け入れ可能な病院に機械的に運んでいるということである。
せっかく、脳梗塞の新薬「tPA」が使える病院や
脳卒中集中治療室「SCU」がある病院がありながら、活かされていない形だそうだ。
脳卒中は発症してから治療に入るまでの時間との勝負だ。
時間がかかれば、命を落とすだけでなく、後遺症も重くなってしまうことも多い。
もう連携のとれている自治体もあるという。
何とか早急に連携体制を作って、
少しでも「運」次第ではなくなるようにしてもらいたいものだ。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする