義父はついに会話不能になってしまった。
口か喉の筋肉が麻痺しているのか、
こちらの言うことはわかるのに言葉をしゃべろうとすると
全く発音不明瞭で何を言っているのかわからない。
その上、肺が悪いせいで呼吸が常に荒く、
「フガフガ、ハアハア」といっているために
一生懸命話そうとする姿が痛々しい。
午後病院に行くと、病室に義母がいた。
義父が酸素マスクを無意識にはずしてしまうため、
手を拘束する許可書にサインさせられたと話した。
義父を見るとひじょうに苦しそうな顔をしている。
義母「何か言ってるんだけど、わからないのよね」
私 「お義父さん!どこか苦しいの?」
首を振る。
私 「どこか痛いの?」
うなずく。
私 「足?」
首を振る
義父「ふれ」
私 「ふれ?ああ、腕?」
うなずく。
私 「縛っている手が痛いのね、わかった、わかった」
縛ってあった紐をほどくと、ホッとした顔をした。
私 「私たちがいる間は、酸素マスクをはずしちゃったら私たちがはめられるから、
はずしておいても大丈夫ですよ」
義母「そう?」
真面目な義母は拘束許可書にサインしてしまったため、
触っては行けないと思ったようだ。
義父は、無理な格好で拘束されていたため、肘の関節を痛めてしまったようで
肘を触るとひどく痛がっていた。
拘束もやむを得ないとは思うが、話せない義父は意志が伝えられず可哀想だ。
看護師さんが点滴を変えに来ると、盛んに気にするので
私 「お義父さんのお薬の点滴ですよ」というと
義父「▼◇☆▲●□」(明らかに「そんなに悪いのか?」と言っていた)
私 「大丈夫、大丈夫。お薬を入れれば治りますよ」
義父… ちょっと安心した顔
肘を痛めた右手はすっかり動かさなくなってしまったので、
左手だけ緩く拘束して、看護師さんに話して帰ってきた。
口か喉の筋肉が麻痺しているのか、
こちらの言うことはわかるのに言葉をしゃべろうとすると
全く発音不明瞭で何を言っているのかわからない。
その上、肺が悪いせいで呼吸が常に荒く、
「フガフガ、ハアハア」といっているために
一生懸命話そうとする姿が痛々しい。
午後病院に行くと、病室に義母がいた。
義父が酸素マスクを無意識にはずしてしまうため、
手を拘束する許可書にサインさせられたと話した。
義父を見るとひじょうに苦しそうな顔をしている。
義母「何か言ってるんだけど、わからないのよね」
私 「お義父さん!どこか苦しいの?」
首を振る。
私 「どこか痛いの?」
うなずく。
私 「足?」
首を振る
義父「ふれ」
私 「ふれ?ああ、腕?」
うなずく。
私 「縛っている手が痛いのね、わかった、わかった」
縛ってあった紐をほどくと、ホッとした顔をした。
私 「私たちがいる間は、酸素マスクをはずしちゃったら私たちがはめられるから、
はずしておいても大丈夫ですよ」
義母「そう?」
真面目な義母は拘束許可書にサインしてしまったため、
触っては行けないと思ったようだ。
義父は、無理な格好で拘束されていたため、肘の関節を痛めてしまったようで
肘を触るとひどく痛がっていた。
拘束もやむを得ないとは思うが、話せない義父は意志が伝えられず可哀想だ。
看護師さんが点滴を変えに来ると、盛んに気にするので
私 「お義父さんのお薬の点滴ですよ」というと
義父「▼◇☆▲●□」(明らかに「そんなに悪いのか?」と言っていた)
私 「大丈夫、大丈夫。お薬を入れれば治りますよ」
義父… ちょっと安心した顔
肘を痛めた右手はすっかり動かさなくなってしまったので、
左手だけ緩く拘束して、看護師さんに話して帰ってきた。
私の担当は金から日まで。
図書館から5冊借りて東京~盛岡まで、病院へ
直行し3泊4日を終えての帰京・・を毎週繰り
返した。
病人は殆ど夜眠らなかったからベッドサイドで
本を片手に起きていた・・。
当時、高齢者への病室に家族の付き添いは当たり前の時代だった。
義母は血小板が壊れる血液の癌と言うことで、
輸血を入れ続けていたから、針が血管からはずれると大変!。
食事ができなくなってからは命を繋ぐ点滴も・・。腕には常に針が刺さっており・・そのためのバンデージが痒いらしく針を引き抜く騒ぎが重なって・・、ラインがはずれると命に係わるからと緊縛固定されてしまった・・。
腕の固定で身動きが不自由になった義母は非常に辛そうで・・ことばを発することは既にできなくなっていたから、やむなしとは納得させられてはいたものの、傍に付いている身としてはその姿に心がかきむしられるようであったこと・・未だにそのことが・・
病院側からの申し出は当然のことながら・・
付いている人が辛いのですよね・・
たとえ手だけの拘束でも、家族にはとても切ないもの。
自力呼吸ができるなら、マスクは命綱だし、しかたないんだけど...
しかし、未だ未だ話せるようになる確率はあるはずですから、希望を捨てないでください(^^)FIGHT
人が苦しんでいるのを見ることは
本当に辛いことですね。