9月に入っても衰えぬ猛暑、この日も、近くの熊谷市は最高気温35度の予想
という9月11日(土)、2か月ぶりの「関東百駅巡礼歩行」の第67番に参加した。
集合は東武東上線高坂(たかさか)駅。暑さを避けてか、参加者は、やまさん、
所沢市の I さんと私の3人だけ。11時10分に高坂駅東口を出た。
南北に走る国道407号の手前の細道を北へ。西口は商店街や住宅が並ぶが、
こちらは数十年前と変わらぬ静かなたたずまい。畑や庭木の多い住宅の間を進
み、少し下って県道344号に出た。
すぐに右手に入ると、道しるべにもなっている文政2年(1819)銘の、「普門品
講中供養塔」という石標が立つ。背後の田んぼは、かなり色づいている。
その先に、北側を流れる都幾川の古い流路だったと思われる「三日月沼」があり、
沼の両側は緑の木々や草に覆われていた。
一部刈り入れが始まり、はさ架けも見られる黄金田の間を進む。県道344号を
横切り、西本宿の集落に上がり、木々に囲まれた冨士浅間神社で休憩した。
本殿は、一段高い土盛りの上に鎮座されている。
キクやヒャクニチソウが咲き乱れる畑の前を進み、関越自動車道の東側にある沼
のマークを確認に行ってたが、水は無くトタン板で囲まれていた。
関越道の西に回り、緑豊富な常安寺に上がる。ちょど正午なので、モミジに覆わ
れ、「南無薬師如来」ののぼりの並ぶ奥にある、薬師堂のひさしをかりて昼食とする。
関越道の西側に沿って南進、県道212号を越えて九十九川(つくもがわ)のところ
まで行く。川の左岸が「川島こども動物自然公園自転車道」になっているので、上
流に向かう。
水道管橋のある県道344号で自転車道を離れ、高坂ゴルフ場の南側の旧道を
西へ向かう。ゴルフ場下の林に、「足利基氏の塁跡」の説明板があったが、遺跡
は何も残っていないようだ。
すぐ先の弁天沼のほとりに、ふるさと歩道の東屋(あずまや)があったので小休
止する。仕事中の男性2人も休憩中。そばに何の木か、落葉広葉樹の古木↓が、
よい木陰となっている。
弁天沼は、昔、坂上田村麻呂が、近くの岩殿山に住む悪竜を退治して首を埋め
たところで、カエルが住みつかないところから「鳴かずの池」と呼ばれているという。
東屋に、これから向かう岩殿観音の門前町の家並みの、屋号や寺の配置図の
リーフレットが置いてあり、観音霊場参りが盛んだった江戸中期から後期には、善
男善女で賑わっていたことがしのばれた。
その門前町は、山腹の寺に向かう緩やかな上り道が、真っ直ぐに700m余り伸
びている。最奥部まで進み、山門をくぐって急石段をひと上りして、坂東三十三観
音第十番札所、「岩殿観音」で知られる巌殿山正法寺(しようぼうじ)に入った。
精巧な木彫で飾られた古い本堂は、修理が始まるのか、鉄パイプの枠が囲んで
いる。猛暑に負けじと大音響で鳴く、ミンミンゼミやヒグラシの声を聞きながら休憩
した。
11月上旬の日本スリーデーマーチで、ほぼ毎年訪れているが、こんな暑い日に
来たのは初めてのことだ。
今日のメインはここなので、そろそろ帰路かと思いきや、やまさんの今日の行程
は、まだ先が長い。
境内左手斜面の急階段を上がって、南側の車道に出る。道路の南側は標高135
m三角点のある物見山だが、寄らずに進む。
すぐ先のY字路を右折すると、自動車は進入禁止。東松山市市民の森に沿った緑
陰は傾斜も緩やかで、ミンミンゼミとツクツクボウシの大合唱が続く。
地球観測センター入口の少し先に、小さなY字路がある。左に下る方に「笛吹峠
へ」の表示があるが、日本スリーデーマーチ30㎞コースで何回も通り、こちらは車
道を迂回すると知っているので、右に行くよう勧める。
林が途切れたところに廃棄物処理場のようなところがあり、長い塀が続く。間も
なく県道41号を横断し、さらに林間の緩やかなアップダウンを繰り返して、笛吹峠
に着いた。
「ふるさと歩道」の古い東屋と、急傾斜の屋根の新しいトイレがあり、ここでも休
憩して水分補給をする。
峠の説明板によれば、いま通ってきた岩殿観音から笛吹峠を経て、西に伸びる
道は「巡礼街道」と呼ばれ、岩殿観音と九番慈光寺を結ぶ道。そしてこれから進む
北への車道は、旧鎌倉街道で、カントリーウオークの仲間で2002年に逆行した、
「鎌倉街道上道歩き」の第4回のコースである。
車道を北に向かう。しばらくは緑陰だったが、将軍沢集落が近づき、西からの日
差しが暑い。早いペースで先を急ぎ、次の大蔵集落へ。
鳥居があるがお寺のようでもあり、どこの宗派にも属していない修験道場だとい
う「大行院」の前に、「じょんのび」と呼ぶコーヒーなどの出店があり、若いお二人
がいたので、「じょんのび」の意味を聞く。
「じょんのび」とは、やまさんや、のみちネットワークの仲間と何年か前に訪ねた、
新潟県旧高柳町で聞いた言葉だ。
大蔵集落には、かやぶき屋根のの平屋が一つ残っていた。集落を抜けると色づい
た田園地帯が広がり、都幾川右岸堤防に桜並木が続く。
都幾川の学校橋下流にあるキャンプ場には、暑さを避けてキャンプに来た、自動
車のグループがたくさん見える。
橋の上流は、うって変わって緑が一杯で、何年も変わらぬ穏やかな景観を見せる。
国道254号嵐山バイパスを越えて菅谷の町並みに上がり、16時21分に、スタ
ートした高坂駅から四ッ先の、武蔵嵐山駅に着いた。
この暑さと2か月ぶりのウオーキングに、ついて行けるか心配だったが、中間に
緑陰がかなりあり、なんとか嵐山駅まで完歩することが出来た。
(天気 快晴後晴、距離 15㎞、累積標高差 430m、地図(1/2.5万) 東松
山、川越北部、越生、武蔵小川、歩行地 東松山市、鳩山町、嵐山町、歩数
25000)
【後記】 歩いて1日おいた今日、9月13日(月)、やまさんから手紙が届いた。
開けて見ると、この歩きの巡礼地図、いつも仕上げの早いやまさんだが、この早さ
には、さすが!と感心した↓。
という9月11日(土)、2か月ぶりの「関東百駅巡礼歩行」の第67番に参加した。
集合は東武東上線高坂(たかさか)駅。暑さを避けてか、参加者は、やまさん、
所沢市の I さんと私の3人だけ。11時10分に高坂駅東口を出た。
南北に走る国道407号の手前の細道を北へ。西口は商店街や住宅が並ぶが、
こちらは数十年前と変わらぬ静かなたたずまい。畑や庭木の多い住宅の間を進
み、少し下って県道344号に出た。
すぐに右手に入ると、道しるべにもなっている文政2年(1819)銘の、「普門品
講中供養塔」という石標が立つ。背後の田んぼは、かなり色づいている。
その先に、北側を流れる都幾川の古い流路だったと思われる「三日月沼」があり、
沼の両側は緑の木々や草に覆われていた。
一部刈り入れが始まり、はさ架けも見られる黄金田の間を進む。県道344号を
横切り、西本宿の集落に上がり、木々に囲まれた冨士浅間神社で休憩した。
本殿は、一段高い土盛りの上に鎮座されている。
キクやヒャクニチソウが咲き乱れる畑の前を進み、関越自動車道の東側にある沼
のマークを確認に行ってたが、水は無くトタン板で囲まれていた。
関越道の西に回り、緑豊富な常安寺に上がる。ちょど正午なので、モミジに覆わ
れ、「南無薬師如来」ののぼりの並ぶ奥にある、薬師堂のひさしをかりて昼食とする。
関越道の西側に沿って南進、県道212号を越えて九十九川(つくもがわ)のところ
まで行く。川の左岸が「川島こども動物自然公園自転車道」になっているので、上
流に向かう。
水道管橋のある県道344号で自転車道を離れ、高坂ゴルフ場の南側の旧道を
西へ向かう。ゴルフ場下の林に、「足利基氏の塁跡」の説明板があったが、遺跡
は何も残っていないようだ。
すぐ先の弁天沼のほとりに、ふるさと歩道の東屋(あずまや)があったので小休
止する。仕事中の男性2人も休憩中。そばに何の木か、落葉広葉樹の古木↓が、
よい木陰となっている。
弁天沼は、昔、坂上田村麻呂が、近くの岩殿山に住む悪竜を退治して首を埋め
たところで、カエルが住みつかないところから「鳴かずの池」と呼ばれているという。
東屋に、これから向かう岩殿観音の門前町の家並みの、屋号や寺の配置図の
リーフレットが置いてあり、観音霊場参りが盛んだった江戸中期から後期には、善
男善女で賑わっていたことがしのばれた。
その門前町は、山腹の寺に向かう緩やかな上り道が、真っ直ぐに700m余り伸
びている。最奥部まで進み、山門をくぐって急石段をひと上りして、坂東三十三観
音第十番札所、「岩殿観音」で知られる巌殿山正法寺(しようぼうじ)に入った。
精巧な木彫で飾られた古い本堂は、修理が始まるのか、鉄パイプの枠が囲んで
いる。猛暑に負けじと大音響で鳴く、ミンミンゼミやヒグラシの声を聞きながら休憩
した。
11月上旬の日本スリーデーマーチで、ほぼ毎年訪れているが、こんな暑い日に
来たのは初めてのことだ。
今日のメインはここなので、そろそろ帰路かと思いきや、やまさんの今日の行程
は、まだ先が長い。
境内左手斜面の急階段を上がって、南側の車道に出る。道路の南側は標高135
m三角点のある物見山だが、寄らずに進む。
すぐ先のY字路を右折すると、自動車は進入禁止。東松山市市民の森に沿った緑
陰は傾斜も緩やかで、ミンミンゼミとツクツクボウシの大合唱が続く。
地球観測センター入口の少し先に、小さなY字路がある。左に下る方に「笛吹峠
へ」の表示があるが、日本スリーデーマーチ30㎞コースで何回も通り、こちらは車
道を迂回すると知っているので、右に行くよう勧める。
林が途切れたところに廃棄物処理場のようなところがあり、長い塀が続く。間も
なく県道41号を横断し、さらに林間の緩やかなアップダウンを繰り返して、笛吹峠
に着いた。
「ふるさと歩道」の古い東屋と、急傾斜の屋根の新しいトイレがあり、ここでも休
憩して水分補給をする。
峠の説明板によれば、いま通ってきた岩殿観音から笛吹峠を経て、西に伸びる
道は「巡礼街道」と呼ばれ、岩殿観音と九番慈光寺を結ぶ道。そしてこれから進む
北への車道は、旧鎌倉街道で、カントリーウオークの仲間で2002年に逆行した、
「鎌倉街道上道歩き」の第4回のコースである。
車道を北に向かう。しばらくは緑陰だったが、将軍沢集落が近づき、西からの日
差しが暑い。早いペースで先を急ぎ、次の大蔵集落へ。
鳥居があるがお寺のようでもあり、どこの宗派にも属していない修験道場だとい
う「大行院」の前に、「じょんのび」と呼ぶコーヒーなどの出店があり、若いお二人
がいたので、「じょんのび」の意味を聞く。
「じょんのび」とは、やまさんや、のみちネットワークの仲間と何年か前に訪ねた、
新潟県旧高柳町で聞いた言葉だ。
大蔵集落には、かやぶき屋根のの平屋が一つ残っていた。集落を抜けると色づい
た田園地帯が広がり、都幾川右岸堤防に桜並木が続く。
都幾川の学校橋下流にあるキャンプ場には、暑さを避けてキャンプに来た、自動
車のグループがたくさん見える。
橋の上流は、うって変わって緑が一杯で、何年も変わらぬ穏やかな景観を見せる。
国道254号嵐山バイパスを越えて菅谷の町並みに上がり、16時21分に、スタ
ートした高坂駅から四ッ先の、武蔵嵐山駅に着いた。
この暑さと2か月ぶりのウオーキングに、ついて行けるか心配だったが、中間に
緑陰がかなりあり、なんとか嵐山駅まで完歩することが出来た。
(天気 快晴後晴、距離 15㎞、累積標高差 430m、地図(1/2.5万) 東松
山、川越北部、越生、武蔵小川、歩行地 東松山市、鳩山町、嵐山町、歩数
25000)
【後記】 歩いて1日おいた今日、9月13日(月)、やまさんから手紙が届いた。
開けて見ると、この歩きの巡礼地図、いつも仕上げの早いやまさんだが、この早さ
には、さすが!と感心した↓。