この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『スカイライン 征服』、ジャーマン投げっ放しのような異星人侵略もの。

2011-06-18 20:18:52 | 新作映画
 コリン・ストラウス&グレッグ・ストラウス監督、『スカイライン 征服』、6/18、ワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野にて鑑賞。2011年20本目。


 今日もし、まったくの自由意思で映画を観に行くとしたら、間違いなく『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』を観に行ったでしょうね。
 監督が『キック・アス』のマシュー・ヴォーンですし、評判もかなりいいようです。
 『X-MEN』シリーズにさほど思い入れがない自分でもかなり楽しめそうです。

 しかし、実際に観に行ったのは『スカイライン 征服』でした。
 なぜこちらの方を観に行ったかというと、事前に前売り券を購入していたからです。
 前売り券を無駄にすることは出来ません。

 ではなぜ『スカイライン 征服』の前売り券は購入して、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』の方は購入しなかったかというと、これはもうタイミングとしか言いようがありません。
 自分は毎月給料日の次に映画を観に行った際にまとめて観たい映画や面白そうな映画の前売り券を買うようにしているのですが、ちょうどそのとき『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』は発売されてなかったんでしょう。
 給料日前ではなかなか映画の前売り券は買えるものではありません。

 まぁこれで『スカイライン 征服』が『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』より面白ければ問題ないのですが…(一方は未見なので直接の比較は出来ませんが)。


 さて、本作はいわゆる(異星人による)侵略ものです。
 侵略ものというのは言い換えれば侵略・撃退ものでもあります。
 異星人がやってきました、地球は征服されました、地球人は奴隷になりました、ハイ、おしまい♪では、観てるこちらとしては、そりゃないぜ、セニョール!と言いたくなります。
 侵略ものは最後には異星人が撃退されなければならないのです。

 しかし、冷静になって考えてみるとこれはかなり難しいことだとわかります。
 人類はおよそ四十年前に月に到達しました。
 けれど、アポロ計画による月への到達を眉唾だと考える人間が少なからずいます。
 かくいう自分もその一人です。
 理由はいくつかあります(いくつかというより、いくつもといった方が正しいかもしれません)。

 例えば、犠牲者の数です。
 先日役目を終えたスペースシャトルは二度の事故を起こし、計十四名の宇宙飛行士が亡くなっています。
 一方アポロ計画における1号から最終13号までで、月までの飛行中の事故で無くなった宇宙飛行士は何名か、ご存知でしょうか。
 答えは0人です(訓練中の事故は除く)。
 地球の周りを周回するだけのスペースシャトルで十四名の宇宙飛行士が亡くなっているというのに、それよりはるかにミッションレヴェルの高いはずの月への有人飛行で犠牲者が0、というのは、、、ちょっと考えにくいことです。

 それに、、、40年前に月へとたどり着けたのであれば、40年後の現在、人類が火星に到着していない、というのもおかしな話です。

 客観的に言って、今の人類の科学では、月までの有人飛行がやっと、といったところではないでしょうか(生還は考えないとしての話)。

 まぁアポロ計画が眉唾かどうかはさておき、人類が火星に到達するのはまだだいぶ先のことだと言えそうです。
 さらに外宇宙への進出となると、、、これはもうあとどれぐらい先のことになるのか想像もつきません。
 10年先ってことはないでしょうし、100年先でも無理でしょう。1000年?10000年?100000年?
 ともかく、想像もつかないぐらい先のことです。

 つまり、外宇宙から異星人が侵略してきたとしたら、その異星人は人類に比べ、文明が10000~100000年は発達していると考えられます。
 異星人の侵略ものは、その比較にならないぐらい文明が発達した相手を倒すお話なのです。
 これが難題でないわけがありません。

 過去には数えきれないぐらいの侵略ものの映画が作られてきました。
 近いところではローランド・エメリッヒ監督の『インディペンデンス・ディ』やスティーブン・スピルバーグ監督の『宇宙戦争』がそうですね。
 これらの作品では、ちょっと考えられないぐらいお粗末な理由で異星人は敗退の憂き目に合っています。
 確か『インディペンデンス・ディ』では、異星人のコンピュータに人間のハッカーがハッキングしたんですよね?たぶん異星人のコンピュータもOSはWindowsだったのでしょう。笑。
 『宇宙戦争』では、異星人に致命的なウィルスが地球に存在した、とか何かでしたよね。それぐらい事前にちゃんと調査しとけ、と言いたくなります。

 どちらもお粗末な理由で異星人は敗退しているわけですが、実はそれもやむを得ないことです。
 何しろ100000年文明が発達した相手を、まともに説明がつくやり方で倒せるわけがない。

 さて、この『スカイライン 征服』においても、自分はどれほど異星人がやりたい放題し放題に人類を捕獲、殺戮しまくったとしても、最後の最後に人類は異星人を撃退するものと露ほども疑っていませんでした。
 それが、、、詳しいことは省きますが、この映画を最後まで見た人は、目が点になったんじないかなぁ、あまりに投げっ放しな終わり方だったので。
 意表を突かれたといえば、カッコいいですが、どちらかというと自分は、そりゃないぜ、セニョール!と言いたくなりました。


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コメント (2)
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