この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『ワナオトコ2』でいいじゃんとは思った、『パーフェクト・トラップ』。

2013-06-11 21:15:06 | 旧作映画
 全日本国民一億七千万人が待ちわびた『パーフェクト・トラップ』こと『ワナオトコ2』がよーやくDVDになりました(実際にはその1/1000000以下だろうけどね)。

 個人的に前作の『ワナオトコ』はすごく買ってるんですよ。
 まず出てくる殺人鬼がいい。
 人を殺すのなんて別段チェーンソーや日本刀を持ち出さなくても、トンカチやカッターナイフで出来ることです。
 でもこの「ワナオトコ」には殺し方にこだわりがあって、ヤツは自分が仕掛けた罠で相手が死なないと満足しないんです。罠が上手く発動しないと地団太を踏んだりします。
 こんな茶目っ気のある殺人鬼ってそうはいませんよね。

 そしてその殺人鬼と対決する主人公アーキンもまたいいんです。
 ムショに入っている間に元奥さんがこさえた借金をチャラにするために金持ちの家にコソ泥に入るのですが、そこで遭遇したワナオトコとアーキンは死闘を繰り広げます。一度はワナオトコを出し抜き、見事お宝を頂いてトラップハウスを逃げ出したアーキンなんですが、やった!そう思って振り返った彼の目に映ったのはトラップハウスに取り残された一人の少女。
 アーキンは舌打ちを一つすると少女を救うべく、そのままむ命からがら抜け出したトラップハウスに舞い戻るんですよ!
 ね、カッコいいでしょ?

 一つ不満があって、それは如何にも続編に続きます、みたいな終わり方をしたこと。
 まぁでもそれもわからないでもないですけどね、一体の殺人鬼のキャラクターを創作するのは並大抵の苦労ではないでしょうから、使いまわしもしたくなる(続編を作りたくなる)ってものでしょう。
 けれど、続編に続く、みたいな終わり方をした以上はそれなりの続編を見せてもらわないとこちらも満足出来ないわけです。

 そんなわけでそれなりに期待するものがあった『ワナオトコ2』なんですけどね。『パーフェクト・トラップ』なんてありがちでセンスのないタイトルになったことも正直何だかな~と思ったんですよ。『ワナオトコ』というタイトル、世間的には評判がよろしくなかったようなんですが、個人的には作品にピッタリだと気に入っていたので。
 まぁタイトルが変更されても、中身が前作同様の出来だったらいいやと思いながら見ていたのですが、、、残念ながら作品の出来も前作に遠く及ばなかったですね。

 まず何が気に入らないかといって、ワナオトコが単なる頭のおかしな異常者に成り下がっていたこと。
 ただの頭のおかしな殺人鬼なんてありきたりすぎて惹かれないっつーの!

 そして引き続き主役を張るアーキンも前作のような輝きはないしね。しかも最後にキャラが変わっちゃうし。アーキンって、そーゆーキャラだったっけ?って感じ。

 ストーリーもお粗末の一言。
 一人生き残った生存者が兵隊を引き連れて敵のアジトに乗り込む、でも返り討ちにあって兵隊は全滅、生存者が一矢報いる、というプロットはまんま『エイリアン2』なんだけど、プロットが同じってだけで演出面では比較にならない。

 考えてみればホラー映画に続編が作られるか、シリーズ化されるかして、まともに成功した試しがないから(ありましたっけ?)、期待する方が馬鹿だったと言えるのかしれないけど、それでももう少し見せ場が欲しかったなぁ。
 まぁ続編が作られるような終わり方でなかっただけでも良しとしますか(パート3が出来たりして…)
コメント (6)
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