ダニエル・クレイグ主演、デヴィッド・フィンチャー監督、『ドラゴン・タトゥーの女』、2/11、ワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野にて鑑賞。2012年4本目。
新作が公開されたら何はともあれ観に行くことにしているフィンチャーの最新作『ドラゴン・タトゥーの女』を観てきました。
原作は世界的ベストセラー『ミレニアム』シリーズ三部作の第一作『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』なのですが、ぶっちゃけ自分は原作の方はそれほど高くは評価していません。
確かにヒロインのリスベット・サランデルはすごく魅力的に描かれていて、彼女の凄惨な過去、そして彼女を襲う様々な災厄には読んでいて引きこまれるものがあります。
でも、、、ときにそれがあざといように感じられることがあったんですよね。あざといというか、作者の意図が見え隠れするというか。
例えば、第二作『ミレニアム2 火と戯れる女』で、現場に彼女の指紋が付いた拳銃があったことから殺人事件の被疑者として警察に追われることになります。
彼女は恐ろしく頭の切れる人間として書かれていますから、自分は真犯人がどのようにして彼女を罠にはめたのか、興味津々読んでいきました。
そしたら真相は、忍び込んだ部屋にたまたまあった拳銃を彼女が握り、それを真犯人がたまたま持ち出して、たまたま意図せず現場に残した、というものでした。
いやいや、それはないって。
彼女は侵入した部屋に(部屋の主がそのことにまったく気づかないほど)一切痕跡を残さない、という設定なんですが、痕跡は残さないけど、指紋はそこら中にベタベタ残す、というのがまずありえないと思うし、たまたま真犯人がリスベットの指紋が付いた拳銃を殺人の現場に残すというのも出来過ぎだと思うのです。
何だか、作者が無理矢理彼女を危地に追い込もうとしているように感じられました。
他にもいくつか強引だなと思う箇所があって、そこまで原作は高く評価が出来なかったのです。
けれど、自分がそこまで高くは評価できない原作を、自分が贔屓にしているフィンチャーがどう料理するのかには、非常に興味がありました。
しかし、本作は基本的に原作に忠実に作っているので、原作のツッコミどころもそのまま忠実に再現してありました。
詳しいことはネタバレになるので省きますが、四十年以上にも渡ってきて凶行を繰り返してきた殺人鬼が油断しすぎ。笑。
シリアスなサスペンスなのにドリフのコントみたいなシーンがありました。
などと、ひどく貶しているようですが、全体的にはさすがはフィンチャーだな、と感心するぐらいよく出来てましたよ。
特に、本作をラブストーリーとして見るとすごく切ないです。
続編も今から公開が楽しみです(といっても続編をフィンチャーが監督するかどうかは定かではないですが)。
お気に入り度は★★★☆、お薦め度は★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
新作が公開されたら何はともあれ観に行くことにしているフィンチャーの最新作『ドラゴン・タトゥーの女』を観てきました。
原作は世界的ベストセラー『ミレニアム』シリーズ三部作の第一作『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』なのですが、ぶっちゃけ自分は原作の方はそれほど高くは評価していません。
確かにヒロインのリスベット・サランデルはすごく魅力的に描かれていて、彼女の凄惨な過去、そして彼女を襲う様々な災厄には読んでいて引きこまれるものがあります。
でも、、、ときにそれがあざといように感じられることがあったんですよね。あざといというか、作者の意図が見え隠れするというか。
例えば、第二作『ミレニアム2 火と戯れる女』で、現場に彼女の指紋が付いた拳銃があったことから殺人事件の被疑者として警察に追われることになります。
彼女は恐ろしく頭の切れる人間として書かれていますから、自分は真犯人がどのようにして彼女を罠にはめたのか、興味津々読んでいきました。
そしたら真相は、忍び込んだ部屋にたまたまあった拳銃を彼女が握り、それを真犯人がたまたま持ち出して、たまたま意図せず現場に残した、というものでした。
いやいや、それはないって。
彼女は侵入した部屋に(部屋の主がそのことにまったく気づかないほど)一切痕跡を残さない、という設定なんですが、痕跡は残さないけど、指紋はそこら中にベタベタ残す、というのがまずありえないと思うし、たまたま真犯人がリスベットの指紋が付いた拳銃を殺人の現場に残すというのも出来過ぎだと思うのです。
何だか、作者が無理矢理彼女を危地に追い込もうとしているように感じられました。
他にもいくつか強引だなと思う箇所があって、そこまで原作は高く評価が出来なかったのです。
けれど、自分がそこまで高くは評価できない原作を、自分が贔屓にしているフィンチャーがどう料理するのかには、非常に興味がありました。
しかし、本作は基本的に原作に忠実に作っているので、原作のツッコミどころもそのまま忠実に再現してありました。
詳しいことはネタバレになるので省きますが、四十年以上にも渡ってきて凶行を繰り返してきた殺人鬼が油断しすぎ。笑。
シリアスなサスペンスなのにドリフのコントみたいなシーンがありました。
などと、ひどく貶しているようですが、全体的にはさすがはフィンチャーだな、と感心するぐらいよく出来てましたよ。
特に、本作をラブストーリーとして見るとすごく切ないです。
続編も今から公開が楽しみです(といっても続編をフィンチャーが監督するかどうかは定かではないですが)。
お気に入り度は★★★☆、お薦め度は★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
見ればそれが解るんでしょうけど、なかなか映画を見に行くタイミングないんですよね。
一人で見に行ったら確実に寝そうだし…でも凄く気になるな(笑)
それと似た感じで、主人公を拷問している真犯人の背後からヒロインが忍び寄るシーンがあって、思わず、おぃおぃ、後ろ後ろ!!といいたくなったんです。
それにしても誰かを拷問しているときって部屋の入口の鍵はフツーかけますよねぇ?
って、誰かを拷問したことはないですけど!!
確かに拷問するなら鍵はかけると思いますけど、そういう細かい設定もやっぱり必要ですか?
私はアバウトにざっくり見ちゃうので気にしない…かも。
せぷさんが誰かを拷問していたら今頃ここでブログ更新なんてしてないでしょうね(笑)
今作ではミレニアムよりも引き込まれるキャラクターだと感じたので、その分には成功だと思っています。
ドアは開いてましたっけ?
まあ閉まっていてもリスベットなら開けられるでしょうけどね(笑)
殺人鬼の失敗したところは不意打ち喰らってパニック状態になったのか、再度睡眠ガス発射のチャンス逃したことでしょう。
>ねこさん
>確かに拷問するなら鍵はかけると思いますけど、そういう細かい設定もやっぱり必要ですか?
必要かどうかと聞かれたら答えはイエス♪ですね。
その殺人鬼が何事もちゃらんぽらんで大雑把な性格、という設定なら何も問題はないのですが、四十年に渡って凶行を繰り返してきた、抜け目のない神経質な性格、という設定なので、拷問をする間、内側から鍵を掛けない、というのはちょっと考えられないのです。
のどに引っ掛かった骨みたいな感じで、見ていて気になるんですよね。
>せぷさんが誰かを拷問していたら今頃ここでブログ更新なんてしてないでしょうね(笑)
わかりました!!
誰かを拷問することがあっても、それを理由に更新を休んだりはしないようにします!!(だから拷問すんなっつーの!!)
>achiさん
リスベットの性格形成は彼女の凄惨な過去と無関係ではないですよね。
キャラクター小説として読む分には『ミレニアム』は面白いと思いますよ。
>ドアは開いてましたっけ?
その確認は出来ませんでしたが、単純に開いてたんだろうって思いました。
>まあ閉まっていてもリスベットなら開けられるでしょうけどね(笑)
あの電子ロックを数秒で開錠するのは、例え道具がすべて揃っていたとしても、さすがのリスベットでも無理ですよ。
それが出来たら人間というより超人です。
まぁ彼女は二巻では超人的な活躍をしてみせるんですが。笑。