団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

トランプは外圧になるのか

2016-05-07 11:22:34 | Weblog
 どうやらアメリカの大統領選は、クリントン氏とトランプ氏の一騎打ちという様相を呈してきた。日本からすればどっちもどっちで、クリントン氏は親中派、トランプ氏はアメリカ第一主義で、あまり日本が眼中にない。
 そんな中で感じたことは、やはりトランプ氏の主張だろう。これまでのアメリカの世界戦略を見直して、世界各地に展開する米軍の経費を思い切って削減したい意向だ。本気で通用するかしないかは分からないが、ひとついえることは日本にとって外圧になるということだ。
 日本が国内の諸制度を革命のように変える時のきっかけは、ほとんど外圧である。かつては大陸の中国、そして明治維新、第二次大戦によって、日本は大きく変わった。
 つまり国内の中の保守と革新が、外圧によって入れ替わるわけだ。明治維新は幕府が倒れ藩閥政府が誕生した。太平洋戦争後では、軍部が潰え左翼が台頭した。前者は帝国主義国家の外圧、後者はアメリカの締め上げによる外圧だった。
 という目で見ると、今回のトランプ氏の提起した外圧は何か。日本の自主防衛である。アメリカは適当に手を引くから、あとは自分たちでやってくれ、といっているようなものだ。やっかいなのは、ここに核武装が絡んでくることだ。
 日本は相変わらず核アレルギーで、原発でさえまともに再稼働できないでいるが、これは地震国であるのだから、慎重になって当たり前ではあるが、核武装は別物である。
 もっとも効果のある核武装は原潜。これを5台程度造ってIRBMを搭載して、日本海から南シナ海などに泳がせておけば、支那も北朝鮮も手が出せない。もっともコストの安い抑止力になるだろう。
 ただこれまでは勝手に日本は米国の核の傘にいると思い込んでいた。トランプ氏の提起で、そんなものは政治でいくらいでも変わることが分かったわけだ。つまりアメリカの顔色をもう伺う必要などなく、西ヨーロッパ諸国のように対等に付き合える機会が到来したということではないか。
 国家の自立のチャンスなのである。これが保守、革新のどちらに利するかというのは、やはり保守に有利に働こう。革新系は結局、護憲派であり、嫌米的ではあるが、実際のところ本気で世の中を変えようとは思っていない。変えるなら憲法を変えなければならないからだ。ということは革新系は、日本が自立することは自縄自縛に陥ることになる。
 保守も憲法が変えられないとしたら、やはり戦後レジームの脱却は無理筋になる。ただ憲法などは解釈次第で、ここまで自衛隊が育っているのだから、このままやっていけばいい。あとは支那と北朝鮮を意識した核武装になるのだろう。
 こうしたことを通じて、国民が本当に国を守るという意識をしっかりと持つことではないか。戦後、学界、教育界、労働界、マスコミを覆った左翼勢力とその末裔たちにおさらばできる。それから真の保守と革新が築き上げられて、はじめて一人前の国家になるのではないか。
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